モーターショー

Ford
フォードらしい社会貢献の方策を発表
随所をピンクでハイライトしたマスタングのスペシャルエディションと、近未来型タクシーのコンセプトカーをアンベイルしたフォード。しかし両車の華やかな外観の下には大きな社会的意義が込められている。
[2008/03/25]
フォードらしい社会貢献の方策を発表
NYオートショー2008 フォード
随所をピンクでハイライトしたマスタングのスペシャルエディションと、近未来型タクシーのコンセプトカーをアンベイルしたフォード。しかし両車の華やかな外観の下には大きな社会的意義が込められている。[2008/03/25]
アメリカの象徴が消える?
JFK空港のターミナルビルを出てズラリ並んだイエローキャブを見ると、「ああニューヨークに来たんだな」という感慨が浮かぶ。イエローキャブのほぼすべては、フォードのクラウン・ビクトリアというモデルだ。クラウン・ビクトリアはニューヨーク以外のタクシーはもちろん、全米のパトカーのほぼすべてにも採用されている。いわばアメリカを象徴する車種なのだ。
しかし近年、環境問題が立ち上がると、クラウン・ビクトリアは大気汚染の一因として、攻められるようになった。ニューヨーク市が、特にマンハッタン地域の大気汚染軽減のために、一定数のハイブリッド車をタクシーに採用すると決定するに至り、クラウン・ビクトリアは肩身が狭くなったのだ。
フォード社は2005年から、ニューヨークとサンフランシスコにエスケープのハイブリッド車のタクシーを納入していて、当初の18台から現在では800台以上にまで実績を高めている。しかし、必要とされるタクシーの総数には遠く及ばない。コストが高く生産数にも限界があるハイブリット車に替わる対策が急務であることは、明らかだ。
その状況を何とかするために、フォード社は今回、クラウン・ビクトリアに変わる新しいタクシー用車両を開発し、コンセプトカーという形で発表した。それが、トランジット・コネクト・タクシーコンセプトだ。ベースとされるトランジット・コネクトは欧州フォードがリリースしている小型バンで、小規模ビジネスを展開する商店主などから支持されているモデル。北米市場にも2009年から発売が予定されている。
トランジット・コネクトに搭載されているのは4気筒2Lエンジンで、車体も大柄で4.6LのV型8気筒SOHCエンジンを搭載するクラウン・ビクトリアに比べて、30%以上の燃費低減となる19mpg(約6.9km/L)を発揮し、CO2排出量に至っては約90%を削減するとフォード社は発表している。
フォード社の新型タクシーに関する提案は、単にベース車両を小型化して環境問題を解決しただけには留まっていない。近未来を想定してはいるが、今すぐ実現出来るハイテク装備を満載している。
それは、後席に向けて取り付けられたインフォメーション&ナビゲーションシステムだ。このディスプレイには、クレジットカード決済システムも連動していて、乗客は変化するタクシー代金をリアルタイムで見ながら走行が可能で、支払時にはチップを足した金額を、カードを運転手に渡さずに決済出来る。画面には滞在するホテルなどの目的周辺の情報(レストランや劇場など)や、株価やスポーツの結果などを検索して表示する機能も備えているという。
現金で支払う場合には「スプートニク」と名付けられた回転するアルミ製ボールを使って運転手とやり取りを行う。犯罪都市ニューヨークならではの、運転席と後席を隔壁で完全に分離するシステムにもスマートに対応しているのだ。
そもそも、屋根が高くて床が低いボディは開放感があり、後席は大人3人が乗っても窮屈でなく、荷物もたくさん載せられる点などメリットも多く、車両自身の魅力にフォードは自信をのぞかせている。
しかし近年、環境問題が立ち上がると、クラウン・ビクトリアは大気汚染の一因として、攻められるようになった。ニューヨーク市が、特にマンハッタン地域の大気汚染軽減のために、一定数のハイブリッド車をタクシーに採用すると決定するに至り、クラウン・ビクトリアは肩身が狭くなったのだ。
フォード社は2005年から、ニューヨークとサンフランシスコにエスケープのハイブリッド車のタクシーを納入していて、当初の18台から現在では800台以上にまで実績を高めている。しかし、必要とされるタクシーの総数には遠く及ばない。コストが高く生産数にも限界があるハイブリット車に替わる対策が急務であることは、明らかだ。
その状況を何とかするために、フォード社は今回、クラウン・ビクトリアに変わる新しいタクシー用車両を開発し、コンセプトカーという形で発表した。それが、トランジット・コネクト・タクシーコンセプトだ。ベースとされるトランジット・コネクトは欧州フォードがリリースしている小型バンで、小規模ビジネスを展開する商店主などから支持されているモデル。北米市場にも2009年から発売が予定されている。
トランジット・コネクトに搭載されているのは4気筒2Lエンジンで、車体も大柄で4.6LのV型8気筒SOHCエンジンを搭載するクラウン・ビクトリアに比べて、30%以上の燃費低減となる19mpg(約6.9km/L)を発揮し、CO2排出量に至っては約90%を削減するとフォード社は発表している。
フォード社の新型タクシーに関する提案は、単にベース車両を小型化して環境問題を解決しただけには留まっていない。近未来を想定してはいるが、今すぐ実現出来るハイテク装備を満載している。
それは、後席に向けて取り付けられたインフォメーション&ナビゲーションシステムだ。このディスプレイには、クレジットカード決済システムも連動していて、乗客は変化するタクシー代金をリアルタイムで見ながら走行が可能で、支払時にはチップを足した金額を、カードを運転手に渡さずに決済出来る。画面には滞在するホテルなどの目的周辺の情報(レストランや劇場など)や、株価やスポーツの結果などを検索して表示する機能も備えているという。
現金で支払う場合には「スプートニク」と名付けられた回転するアルミ製ボールを使って運転手とやり取りを行う。犯罪都市ニューヨークならではの、運転席と後席を隔壁で完全に分離するシステムにもスマートに対応しているのだ。
そもそも、屋根が高くて床が低いボディは開放感があり、後席は大人3人が乗っても窮屈でなく、荷物もたくさん載せられる点などメリットも多く、車両自身の魅力にフォードは自信をのぞかせている。
マスタング売り上げの一部を乳ガン治療の調査研究に
もう一台発表されているのが、マスタングの随所をピンク色でハイライトしたスペシャルエディション「Worriours in PINK(ピンクの戦士達)」である。このマスタングはこの夏から1000台が限定発売されることになっている。
V6プレミアムクーペとコンバーチブルをベースにしたこのモデルは、ピンクのリボンと子馬のフェンダーバッチ、特別仕様のフロントグリル、ピンクのストライプカラー、ピンクの糸で縢られたチャコールレザーシートやステアリング、フロアマットなどを装備している。クーペボディの場合には、グラスルーフのオプションも選択が可能で、ボディカラーは両タイプ向けにブラック、ブリリアントシルバー、パフォーマンスホワイトの3色が用意されている。
これは日本でももうおなじみとなっている乳ガン撲滅運動の一環である。フォード社は、Nancy G Brinker女史が、乳ガンで亡くなった姉妹の為に立ち上げた乳ガン撲滅運動「Race for the Cure(治療のための戦い)」に賛同し、2006年にも同運動を支援するキャンペーンを実施しており、この時の反響が非常に大きかったことを受けて、今回さらなる大型キャンペーンを実施することにしたという。
フォード社が今キャンペーンで目標に掲げている寄付金額は、総額で100万ドル以上だという。スペシャルエディションのマスタングの販売1台につき、500ドルが寄付される仕組みとなっている。その他に、全米のディーラーやネットショップ「www.fordcares.com」では、キャンペーン用の特別なアパレルを販売しており、これらの売り上げやディーラーでの募金箱などを合計して、目標を達成しようとしている。
マッチョなイメージが強いマスタングとピンクのハイライトは、あまり似合わないようにも見える。が、マッチョな男だからこそ、女性を守るべきだと考えているとも思える。
Report:染谷英一郎
V6プレミアムクーペとコンバーチブルをベースにしたこのモデルは、ピンクのリボンと子馬のフェンダーバッチ、特別仕様のフロントグリル、ピンクのストライプカラー、ピンクの糸で縢られたチャコールレザーシートやステアリング、フロアマットなどを装備している。クーペボディの場合には、グラスルーフのオプションも選択が可能で、ボディカラーは両タイプ向けにブラック、ブリリアントシルバー、パフォーマンスホワイトの3色が用意されている。
これは日本でももうおなじみとなっている乳ガン撲滅運動の一環である。フォード社は、Nancy G Brinker女史が、乳ガンで亡くなった姉妹の為に立ち上げた乳ガン撲滅運動「Race for the Cure(治療のための戦い)」に賛同し、2006年にも同運動を支援するキャンペーンを実施しており、この時の反響が非常に大きかったことを受けて、今回さらなる大型キャンペーンを実施することにしたという。
フォード社が今キャンペーンで目標に掲げている寄付金額は、総額で100万ドル以上だという。スペシャルエディションのマスタングの販売1台につき、500ドルが寄付される仕組みとなっている。その他に、全米のディーラーやネットショップ「www.fordcares.com」では、キャンペーン用の特別なアパレルを販売しており、これらの売り上げやディーラーでの募金箱などを合計して、目標を達成しようとしている。
マッチョなイメージが強いマスタングとピンクのハイライトは、あまり似合わないようにも見える。が、マッチョな男だからこそ、女性を守るべきだと考えているとも思える。
Report:染谷英一郎
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