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ジュネーブショー2008 ベントレー
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ベントレーの長期計画とは
ジュネーブショー2008 ベントレー

ベントレー最高責任者Franz_Josef Paefgen氏が向こう5年間を目処に実現する目標を発表した。パワートレーンの改良やバイオ燃料などを使った環境対応が中心だ。
[2008/03/11]

全モデルシリーズに再生可能燃料を使用する車両を導入

ジュネーブショーの会場で発表されたのは、ベントレー社の中期計画であった。CO2削減や燃費向上といった環境への配慮をしながらも、動力性能をも維持させるという5年後の目標に向かっての取り組みであった。

まず明らかにされたのは、バイオ燃料の導入だ。再生可能燃料とは、バイオ燃料とも呼ばれる有機物質から人工的に合成された燃料のことで、主に種子や穀物(サトウキビや小麦が原料として有名)から生産される第1世代と、農業その他の廃棄物から生産される第2世代、そして遺伝子組み換え微生物などを原料とする第3世代に分類される。

ベントレー社が注目しているのは第2世代バイオ燃料で、ブランドの全シリーズにバイオ燃料を使用するクルマを導入することを計画しているという。これが実現すれば高級車としてだけでなく、世界中の自動車メーカー初の業績となる可能性を持つことになる。現在、第2世代バイオ燃料の供給量は第1世代のものに比べてまだ少ないが、ベントレー社は第2世代に注目した理由として、耕作面積に対する収量が多く、CO2排出量の削減率が90%におよぶ可能性があること。そして食料需要と競合せず、供給に必要な土地の面積の増加を少なく抑えることが出来るため、第1世代バイオマス燃料に比べて生産性が高いなどを挙げる。

Paefgen氏はさらに、再生可能燃料を使用するフレックス・フューエル・システムを開発し、2009年までに最初のエンジンを完成させ、2012年までにはベントレーの全シリーズに同エンジンを導入する計画だと述べた。フレックス・フューエル・システムとは、従来のガソリンとバイオ燃料の主成分であるエタノール(アルコールの一種)をどのような割合で混合しても燃料として使用出来るエンジンテクノロジーのことだ。燃料供給装置に取り付けられたセンサーが混合率を検知して、点火時期などを制御する技術が核となる。

大きな変革の背景にある驚異的な販売台数実績

また、ガソリンエンジン車においても環境対応を強化すると発表されている。まず2012年までに全モデルで順次、15%以上のCO2排出量削減を達成することが目標に挙げられた。この実現の為に、現在の8気筒および12気筒エンジンの制御技術の向上、新型トランスミッションの開発・採用、そして重量軽減を実施するという。この新型パワートレインは同時に、燃費を40%向上させる効果を持つと予測されている。Paefgen氏は「今回発表する総合的な開発により、2012年までにはすべてのベントレー車において、120g/kmを下回るレベルまでのCO2排出量削減が実現されるのです」と語った。

発表されたのは環境対応だけではなく、新しいパートナー会社との提携をもとにした、新型のインカー・エンタテイメント・システムを開発する計画もある。パートナー会社の具体的な名前やシステムの詳細には触れられなかったが、Paefgen氏は「世界のお客様から我々に寄せられる期待に応える為に進化するのだ」と説明した。

ベントレー社がこれらの大きな変革を実現出来る背景に、2007年の非常に大きな成長は無視できないだろう。ベントレーはそれまでの過去5年間は、年間で1000台を下回る台数しか販売出来ていなかった。しかし、2007年には1万台を越える台数を販売している。地域的に見ると、英国7%増、北米4%増、欧州7%増、アジア太平洋地域18%増で、なんと中国では93%増を記録しているのだ。現在はフォルクスワーゲン傘下となっているものの、ベントレーブランドの富裕層に対する訴求力は高い。日本でも一層の販売台数増が予想されている。

Report:染谷英一郎
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