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ブリヂストン POTENZA RE-11

サーキット適性はSタイヤ並み!?30年という節目を飾る最強のポテンザ
ブリヂストン POTENZA RE-11

ブリヂストンきってのスポーツブランド、ポテンザの最新作となるRE-11は、サーキットにも対応する実力の持ち主だ。それを如実に物語るのはラップタイム。戦闘力は、Sタイヤ級なのである!
[2008/03/04]

際立つのはグリップ力の絶対値と圧倒的安定感

各メーカーいよいよ過激さを増すウルトラハイグリップタイヤ・カテゴリーにあって、グリップの強さと速さを求めたポテンザの新作=RE-11が登場した。事実上の先代にあたるRE-01Rが回転方向パターンであったのに対し、RE-11は左右非対称パターン。3本のストレートグルーブを基調にした典型的なリブパターンだが、アウト側ブロックとセカンドブロックを複雑に組み合わせた「シームレスステルスパタン」を採用しているのがウリ。タイヤは、強い横Gを受けると溝部分からトレッド面が折れ曲がるパックリングという現象が出てしまうが、前述の構成はこれを防ぐためのものだ。
 
リブパターン採用は、当然ウェット性能向上も狙いのひとつ。それを高めるため、ミゾ内の水流をよくするリブレットウォールを配する。また、コンパウンドには新しい添加剤を採用。これは、コンパウンドに大きなストレスがかかっていない状態だと添加剤を介してシリカとポリマー(ゴム)を結びつけ転がり抵抗を低減。ストレスがかかるとシリカと添加剤がポリマーから離れ、ポリマー本来の粘着グリップ性能が発揮されるというもの。ハイグリップタイヤは燃費が悪いという通説をブレイクスルーする試みのひとつだ。
 
もうひとつ、ブリヂストンではプレイズやレグノで採用済みの左右非対称形状だが、RE-11の場合はサイドウォール(側面)アウト側がスクエア形状、イン側がラウンド形状となる。これはアウト側の剛性を高める狙いがまずひとつ。もうひとつは、イン側サイドウォールをしなやかなラウンド形状にすることでコーナリング時のイン側接地面変化を少なくし、実接地面積を広くしてグリップ性能を引き出す狙いなのだという。
 
テストステージは筑波サーキットだったが、まずネッツカップ用ヴィッツで走り出してみると、コイツはセミレーシングか? と思えるほどのグリップを実感。グリップの出方も特徴的で、コーナーでタイヤにストレスかをけるといきなりグリップが増す感覚。加えてリアのグリップがしっかり出ているので素晴らしく安定感があり、かなり強引な……つまりブレーキを奥まで残しながら旋回に入る、といった走り方をしてもクルマが不安定にならない。今回、ヴィッツではRE-01Rに組み替えた状態も試せたが、コーナーでの安定感は断然RE-11の勝ち。実際、ラップタイムはおよそ0.7秒もRE-11の方が速かった。
 
NRAレース用のロードスターでも、手元の時計で1分9秒7をマーク。ガソリン満タンで、空気圧も指定空気圧、クルマの状態が中程度であったことを考えると、条件さえ整えれば8秒台も難しくないのでは? と思えた。
 
一方、ハンドルを切り出したときの節度感はRE-01Rの方が好印象。また、FR車ではリアの接地がいつまでも残っているので、積極的に姿勢を作ろうとしたときの自由度が若干スポイルされる印象もあった。それでも、ビギナーから中級レベルのドライバーまでならRE-11の方が走りやすいと感じるはず。それはコーナー侵入時の抜群の安定感と、立ち上がりの強力なグリップによるトラクション性能が見込めるからだ。
 
ちなみに、クセを飲み込めば姿勢コントロールも難しくはない。実際、フェアレディZで最終コーナーを入口から出口までドリフトして走ることも可能だったのだ。


Report:斎藤 聡
Photo:水野孔男
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