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ブリヂストン・プレイズ RV PRV-1

満を持して投入されたミニバン専用タイヤ
ブリヂストン・プレイズ RV PRV-1

ベーシックなビースタイルとプレミアムなレグノへの対応は早かったが、これまではボリュームゾーンにミニバン用がなかったBS(ブリヂストン)。その意味では、まさに待望のニューモデルと言えるプレイズRVだが、その実力は果たして?
[2007/12/25]

プレイズのコンセプトはミニバン用でも健在!

2月発売のミニバン用タイヤ、プレイズRV PRV-1に試乗した。PRV-1はBSのミニバン用タイヤの中核を担うモデルであり、運転が「らく」という機能を全面に押し出したプレイズ・ブランドの第2弾でもある。本誌読者にミニバンユーザーはあまり多くないと思うので、なんで「らく」がウリなのかピンとこないかもしれない。まずは、そのバックグラウンドについて紹介しておこう。
 
ミニバンは定員6から8名という多人数乗車機能が前提であるため、そのパッケージ設計ではスペース効率が最優先される。その結果、サスペンションはコンパクトカー同様、フロント=ストラット、リア=トーションビームという方式が多い。ところがミニバンはコンパクトカーと違って、上物が重く重心が高い。またその定員ゆえ、サスペンションは軸荷重の大きな変化に対応しなくてはならない。
 
こういう事情で、多くのミニバンは同型式サスペンションを採用する乗用車と比較してフロントのキャンバー変化が大きかったり、リアの位置決めやトーコントロールが甘いという傾向を露呈しやすい。その結果は少々プアな直進安定であったり、操舵時(とりわけレーンチェンジなど)のふらつきとして現れてくる。これがミニバンの運転が楽ではないという、ある種宿命的要素だ。
 
さて、PRV-1がどれ程「らく」を実現していたか? 最初のチェックはテストコース内に特設されたレーンチェンジステージだ。ここは100km/hほどで1車線分のシングルレーンチェンジを行なう設定で、テスト車のノアには6名乗車分のウエイトが搭載されていた。タイヤはPRV-1以外に比較用としてプレイズの既存モデルPZ-1とエントリーモデルであるビー・スタイルRVが用意された。

結果は進化の過程を見るように明快で、小舵角での応答感、レーンチェンジ後の収まり感ともPRV-1が良いところを見せた。PRV-1では車速を上げていった際にも、レーンチェンジ終了間際のリアタイヤのグリップがとりわけ安定しており、「ふらつかない」という謳い文句が伊達ではないところを証明した。プレイズ・シリーズは非対称形状と非対称パターンを持ち、操舵応答にはセンター部の大きめパターン(PRV-1が最大)がリニア感を出し、外側に大きな荷重の掛かるスラロームでは非対称構造による安定した接地分圧の維持がモノを言っていることがうかがえた。
 
高速道路を含む一般道での試乗にはエスティマが用意され、ビースタイルRVとPRV-1の2種を同ルートで比較した。一般道に出るなりPRV-1の滑らかな転がりぶりを体験する。ビースタイルRVより軽く回り、不整路面の通過でもタイヤはより真っ直ぐ進む印象だ。ミニバンに「切れる」コーナリングは望むべくもないが(これはタイヤのせいではない)、PRV-1は操舵応答が非常に素直で、普通に流すペースのコーナリングで意図通りの旋回弧を描いてくれるのが心地よい。
 
高速道路でも、PRV-1はタイヤからの騒音レベルが一段低い。また東北道に見られるチェーン轍部分ではPRV-1の路面不整に対する優れたキャラクターが確認できた。轍路面で軽くブレーキングしてやると、この直進安定の高さは顕著に感じられる。内側の剛性を高めに設定したタイヤ構造が、ミニバン固有のジオメトリー上の弱点を巧みにカバーしているようだ。またタイヤのフィーリングを得ることに集中していたリポーターはあまり気付いていなかったのだが、同乗した編集担当の観察によると、PRV-1では直進時の小さな修正舵の頻度が明らかに少ないそうで、これもまた「らく」を実現する機能なのだと思う。




Report:竹平 誠  Photo:佐藤正勝


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