

BMW 325iツーリング
BMW 325i TOURING

メルセデス・ベンツC280 4マチック・ステーションワゴン・アバンギャルド
MERCEDES-BENZ C280
4MATIC STATIONWAGON AVANTGARDE

余暇を楽しむというイメージの付加こそがワゴンの本懐。

見つけたのは非日常の可能性。

両ブランドのDセグメントにおける最も旬な話題は、3シリーズのツーリングがいよいよ国内導入されたということになろうか。ここではその325iツーリングと、4バルブの新世代V6エンジンが投入されたばかりのC280ステーションワゴンを対比し、それぞれが備える魅力、提示する世界観というものを明らかにしてみる。

リポート|萩原秀輝|H.Hagihara フォト|宮門秀行|H.Miyakado

 
記号としてのワゴンに求められるもの

このクラスのワゴンに何を求めるのか……。これまでワゴンに乗る機会がなかった人は、荷物スペースに遊び道具をどっさり積み込んで余暇を楽しむためのクルマという期待を持つのかもしれない。だが、周囲を見てほしい。このクラスのワゴンで、そうした使い方をしている人はむしろ希だ。
現実問題として、定員乗車を前提にすると荷物スペースはセダンと大差がない。もちろん、商用バンから派生したワゴンであればそもそもの用途が異なるだけに、このクラスというよりも、このボディサイズでも広大な荷物スペースを確保している例はある。だが、ここで取り上げるメルセデス・ベンツC280ステーションワゴン4MATICアバンギャルドやBMW325iツーリングは、働くクルマではない。実際に、定員乗車を前提とした荷物スペースは、C280が430リッターで325iが460リッターだ。この容量は両モデルのセダンと変わらないのである。
ならば、このクラスのワゴンに何を求めればいいのかというと、後席のアレンジ次第で荷物スペースが拡大するという可能性だ。ただし、あくまでも可能性であって、実際に後席を前倒しすればC280は1341リッター、325iは1385リッターまで荷物スペースが拡大するが、それを使いこなす機会は少なくてもいい。機会があれば遊び道具が満載できるという可能性を得るだけでも、余暇を楽しむという非日常が日常と結び付く。そこに、このクラスのワゴンならではの価値が生まれるわけである。
したがって、それは絶対的ではなく付加的な価値となる。言葉を変えれば、ワゴンはセダンに対するスペシャルティカーとして位置づけられる。そのスペシャルティぶりはスタイリングにも現れ、明確な記号性を持っている。販売台数の面でいえば希少性も高い。
ただし、スペシャルティであるからには、セダンの価値を損なうことがあってはならない。この点については、スタイリングから判断する限り両モデルともに心配はなさそうだ。エレガントさとスポーティさを、それぞれに絶妙なバランスで感じさせてくれる。ボディサイズもC280がセダンよりも全長が20mm長いだけであり、それさえ荷物スペースを稼ぐためというよりも、デザインを整えるために用いられている。325iのボディ全長はセダンと同じだ。
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きっちり荷室も広くなったスタイリッシュワゴン
待望の3シリーズ・ツーリングは、まずは2.5リッター直6ユニットを搭載する325iからの導入となった。218psを発生するN52ユニットは、低速域でこそ線の細さを感じさせるものの、本領の高回転域に近づくにつれて劇的にパワー感が増し、胸のすく加速を披露する。サウンドは回転数の上昇とともにまさに快音へと変化し、ワゴンでありながら走りの刺激はきわめて高い。ラゲッジスペース容量は、通常で先代+25リッターの460リッター、最大で+40リッターの1385リッターとなり、同時に使い勝手も大幅に向上している。いま、Dセグメントで最も旬なワゴンといえるだろう。

Specification
■全長×全幅×全高=4525×1815×1450mm
■ホイールベース=2760mm■車両重量=1580kg
■エンジン種類/排気量=V6DOHC24V/2496cc
■最高出力=218ps(160kW)/6500rpm
■最大トルク=25.5kg-m(250Nm)/2750-4250rpm
■トランスミッション=6AT
■サスペンション(F:R)=ストラット:5リンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ(F:R)=225/50R16
■東京標準現金価格=5,500,000円
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