

#5 Sports Sedan

プジョー407セダン
PEUGEOT 407 SEDAN

ビー・エム・ダブリュー 3シリーズ
BMW 3Series

レクサスIS
LEXUS IS

スポーツを感じさせる、その課程におけるアクティング

表現手法に宿る個性。

'05年に戦列に加わったDセグメントのニューフェイス、プジョー407とレクサスISは、どちらもスポーツを標榜している。ならば、ドイツ代表はもちろんスポーツセダンの雄、BMW3シリーズだ。それぞれが表現するスポーツの作法を探る――。

リポート|斎藤 聡|S.Saito フォト|神村 聖|S.Kamimura

 
407の躍動感とレクサスのもてなし

この3台のエクステリアだけを比べると、プジョー407が最もスポーティに見えるのではないだろうか。プジョーによると、407のスタイリングは猫科の動物が獲物に飛びかかる瞬間の姿がモチーフになっていると言う。
なるほど、横から見ると頭を低く構え、腰のあたりに力を貯め込んだ前下がりのスタンスを取っている。その貯め込んだ力が、いまにも発揮されそうな躍動感こそ407のメインテーマなのだ。しかも、顔つきは最新モデルのプジョーに共通する“ガオーッ”系だ。咆吼するライオンの口を想像させるだけに迫力もある。そうした躍動感や迫力感が、407のスポーティさに結び付いているのだ。
そもそも407はFFなので、オーバーハングが長くグリーンハウスを前寄りにしやすいために前進感が表現できる。一方、レクサスISやBMW3シリーズはFRなので、必然的にボンネットが長くなる。それだけに、むしろグリーンハウスは後ろ寄りになり、安定感が表現されてしまう。ただ、安定感が際立ちすぎると重々しイメージになりかねないので両車ともにウェッジシェイプを強調し、それによって疾走感を表現している。407が表現している飛び出す感じとは自ずと異なるのだ。
しかも、3車ともにディテールに凝っている。407は周囲の人の注目を集めるが、ISと3シリーズは所有する人の満足感を維持するエクステリアと言える。特に、ISは一見するとシンプルなデザインでまとめられているように思える。ところが、見るほどに線と面の構成が凝っていることが分かる。いかにも日本車らしく、感動の時間を提供するというレクサスの発想が素直に納得できる。
407のインテリアは、エクステリアが周囲の人を挑発する個性を発揮しているのに対し、控えめな仕上がりとなる。挑発しているように見えるけれども、実は本人はいたって平常心を保っているといった身のこなし方がフランス車の流儀とでも言いたげだ。407に乗る人までが、注目されることを意識せざるを得ないようなインテリアに身を置いていたら、かえって気疲れするのかもしれない。
この点、ISも巧みだ。もう誌面で言い尽くされているかもしれないが、レクサスにはもてなしの心がある。たとえば、ISのエンジンスタート(イグニッション)スイッチを押すと、オプティロンメーターが順次点灯し、そしてピアノの旋律が1フレーズだけ奏でられる。いわば、コンピュータの起動音だが、その響きが何とも心地よい。ドイツ車にはまったくない発想だったであろうが、数年先に同様の起動音が採用されても不思議ではないとさえ思える。
そのドイツ車も、BMWが先駆けとなりマン・マシン・インターフェイスの革新を競っているという点は、フランス車や日本車にはない取り組みとして評価したい。
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PEUGEOT 407 SEDAN SPORT3.0 |

猫アシは健在なり、ステア特性はほぼニュートラル
伸ばされたフロントオーバーハングを活かすためにデザインされたフォルムは、確かに獲物に跳びかからんばかりの躍動感に溢れ、一方でインテリアは落ち着きのあるオーソドックスなデザインを採用する。高い剛性感と、プジョーならではのしなやか感を高次元でバランスさせており、攻めて良し、流して良しの万能セダンに仕上がっている点はさすが。エンジンは158ps/22.1kg-mの直4・2.2リッターと、210ps/29.5kg-mのV6・3リッターが用意される。

Specification
■全長×全幅×全高=4685×1840×1460mm
■ホイールベース=2725mm ■車両重量=1650kg
■エンジン種類/排気量=V6DOHC24V/2976cc
■最高出力=210ps(155kW)/6000rpm
■最大トルク=29.5kg-m(290Nm)/3750rpm■トランスミッション=6AT
■サスペンション(F:R)=Wウイッシュボーン:マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク■タイヤサイズ=215/55R17
■東京標準現金価格=4,300,000円
(プジョー・ジャポン TEL:0120-840-240)
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