ポルシェ・ケイマンS

PORSCHE CAYMAN S

それはボクスター以上911未満の存在なのか!?
ラインナップ随一の
ハンドリングマシン


ボクスターSが登場したとき、クルマ好きの間では「911より速いか、否か」という議論が沸き起こったものだが、今回の騒動はさらに加熱しそうな勢いがある。
3.4リッターフラット6を搭載するボクスタークーペ、ケイマンS。
果たしてそれは、スポーツカーの理想型なのか?


リポート|吉田 匠|T.Yoshida フォト|ポルシェ・ジャパン


正式に発表されても熱気はいまだ冷めやらず


 本誌をはじめとする自動車専門誌のスクープページを、「ボクスタークーペ」なるクルマの写真が賑わしていたのは、それほど前の話ではないような気がする。
  そのボクスタークーペが「ケイマン」の名を与えられてフランクフルト・ショーで正式デビュー、そのまま市販に移されるのはよく知られている事実だろう。しかも市販されたクルマの正式名称はケイマンSで、ならばそのうち「S」のつかない素のケイマンが登場するのかと、ポルシェファンの気を揉ませることになっている。
  いや、それだけではない。ポルシェ初のミッドエンジン・クローズドクーペであるケイマンSの登場は、熱心なポルシェフリークや想像力豊かなジャーナリズムに、様々な憶測を生んでいるらしい。
  曰く、ケイマンSの上にケイマン・ターボが存在するのではないか。曰く、V8またはフラット8エンジンをケイマンのボディに収めたスーパースポーツを世に出し、V8フェラーリの牙城に切り込んでいくのではないか。曰く、ポルシェはケイマンの登場でリアエンジンの911の呪縛から逃れ、ミッドエンジン車を市販モデルの中心に据えるのではないか。曰く、ポルシェはこれまでの911に替わり、今後はミッドエンジンのケイマンをレースシーンに送り込んでくるのではないか。等々。
  話としては面白いが、果たしてケイマンSにそこまでの展開があるのか、あるいはそれが可能なクルマなのかを確認するべく、僕はフランクフルト・ショーのプレスデイ直後に開かれた国際試乗会に参加した。イタリア中部トスカーナ地方、シエナ郊外の丘陵地帯を縫うように続く、カントリーロードを走る試乗会である。

 

ボディサイズは全長4372×全幅1801×全高1305mmで、ホイールベースは2415mm。これはボクスターに比べて全長で43mm長く、前高で10mm高い数値。全幅とホイールベースは変わらない。ちなみに911カレラのボディサイズは全長4427×全幅1808×全高1310mm。こちらも全長以外ほとんど変わらないが、ホイールベースは2350mmと、ケイマンSの方が65mm長い。



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