

レクサスは本物か??

レクサスIS350
LEXUS IS350

アウディA4 3.2 FSIクワトロ
AUDI A4 3.2 FSI QUATTRO

ビー・エム・ダブリュー330i
BMW 330i

ISが到達した走りの本質とは

大いなる期待を背負って発進したレクサス。そして予想通り、いや、予想された以上にそのセールスは好調だという。とかくブランド論で語られがちなレクサスだが、しかしプロダクトそのものの魅力なくして成功はあり得ないことは言うまでもない。そこで改めてその実力を、欧州の並み居るプレミアムカーと比較して検証してみる。

リポート|熊倉重春|S.Kumakura フォト|宮門秀行|H.Miyakado

 
高級ブランドを立ち上げるという新たな挑戦

「長い歴史がなくともちゃんとブランドを立ち上げてみせる」。新生レクサスを世に問うた今、意気あがるトヨタはきっぱり言い切る。
これは非常に興味深い挑戦だ。特に新たな舞台となる日本のクルマ界では、ブランドという単語は「舶来」の同義語として使われてきた。海の向こうのヨーロッパやアメリカですでに評価を獲得したクルマこそありがたいブランド品であり、国産品は一段も二段も低い位置にあるという観念だ。
それは、向こうの国々にもある。その根底を探ってみると、ブランド視することの奥に必ず見えるのは先入観だ。多くの人々が揃って、「みんな『いい』って言ってる」という理由でもてはやす状態が続いた結果、いつしかブランド品としてのイメージが固定されてしまったと見よう。いつ、なぜそうなったのかは、今となっては判然としない。
ただ確実に言えるのは、それらの大半が誕生から長い歴史を経て来ていること。これまで120年の大河に、武運つたなく消えていった数百から千もの屍を超えて、ここまで第一線に存在し得ただけで、重い価値を具えた名品としての証明にはなるだろう。その結果「ブランド=歴史」なる先入観が定着したのも無理はない。
だからこそ今、レクサスが高級ブランドの確立を叫ぶことに重大な意味がある。これが成功すれば、世の中の先入観を覆す事件になるからだ。それが1989年にアメリカで脚光を浴びてからの経緯まで詳しく紹介する紙幅はないが、高級ブランドとは何なのか、今レクサスが語ると、こうなる。
キーワードは「時間」。それを整理すると、(1)壊れないこと。それによる時間の無駄をなくす。(2)乗っている時間が楽しいこと。その時の気分次第で安楽にも活発にも操れて、乗りながら充実した時間を過ごせるクルマであること。(3)そういうクルマを持つことで、人生という時間を実りあるものにする、となる。
この場合は(1)と(2)が達成されて初めて(3)が可能になり、高級ブランドとして成立する。ところが欧米のいわゆる高級車メーカーは、長い歴史の物語を背景として、いきなり(3)のみを提示することに慣れてしまっている。どっぷり先入観に染まった消費者も、それで納得しがちだ。
そこを、初代レクサス(国内ではセルシオ)の担当者は鋭く見抜いた。「彼等は暖簾に胡座をかいている。この三段階をきちんとやり通せば、かならず立場を逆転できる」と。そしてアメリカの消費者からは、その見立てにふさわしい評価を得ることができた。
レクサスすなわちトヨタは、すでに(1)は完璧にできている。その上でアメリカと消費者心理の異なる日欧も視野におさめてブランドを再構築するに際し、どのように(2)を達成するかが注目のポイントになっている。その評価や如何に。固唾を飲んで見守っているのは私たちより、むしろ欧米のメーカーかもしれない。
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いわゆるDセグメントに属するFRのスポーツセダン。IS350が搭載する新開発のV6DOHCユニットは、全回転領域においてあまりにも滑らかゆえ、もはやシルキーと表現したくなるほど。318psの最高出力はライバルを大幅に凌駕する。ハンドリングと乗り心地のバランスも良好で、真っ向から欧州のプレミアムカーと勝負できる資質を手に入れたといえる。比較に連れ出したのはレザーシートを標準装備する最上級のバージョンL。

Specification
■全長×全幅×全高=4575×1795×1435mm
■ホイールベース=2730mm ■車両重量=1610kg
■エンジン種類/排気量=V6DOHC24V/3456cc
■最高出力=318ps(234kW)/6400rpm
■最大トルク=38.7kg-m(380Nm)/4800rpm■トランスミッション=6AT
■サスペンション(F:R)=Wウィッシュボーン:マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ(F:R)=225/45R17:245/45R17
■東京標準現金価格=5,250,000円(レクサス TEL:0800-500-5577)。
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