レクサスは本物か??

レクサスGS430

LEXUS GS430

メルセデス・ベンツCLS500
MERCEDES-BENZ CLS500

アウディA6 4.2 クワトロ
AUDI A6 4.2 QUATTRO

ジャガーSタイプ4.2ソヴリン
JAGUAR S-TYPE 4.2 Sovereign

GSが提示するプレミアムとは

アッパーミドルサイズにカテゴライズされるGSだが、トヨタが提示するプレミアムセダンとしてのパフォーマンスが、本当にヨーロッパの強豪ブランドと同列で語るに足るものなのか、興味は尽きない。
ここではV8搭載のレクサスGS430とライバルたちによる比較試乗を行なった。果たしてその結果は――。


リポート|島下泰久|Y.Shimashita フォト|郡 大二郎|D.Kori


日本的に映るGSだが今までの在り方とは違う


 きわめて味の濃い3台の輸入車を味わい、最後にGS430に乗り換えて思ったのは、このGSが今回のベストかもしれないということだった。そう言ったら、あるいは意外に思われるだろうか。
  その理由について触れる前に、まずは強力なライバルたちの印象から記していくことにしよう。まず最初にステアリングを握ったのは、目下そのGSと並んで世間で熱い視線を集めているメルセデス・ベンツCLS500である。
  思わず唸ったのは、そのフットワークだ。Eクラスと較べて、あらゆる反応が軽やかなその設定は、旧来のメルセデス党がどう思うかは解らないが、個人的には非常に好感触。そして、エアマティックDCとSBCの組み合わせは、重厚かつしなやかな乗り心地の一方で、姿勢変化を確実に抑え大入力に対してもしっかりタメを効かせる。退廃的なまでのエレガンスが香る内外装とベストマッチの、実にリラックスできる乗り味だ。
  一方、意外だったのはその5リッターエンジンが、低速では低い唸りを発し、回すといかにもV8らしい豪快なサウンドを聞かせるなど、存在感を大いに主張する性格だったことである。回すことに意味を感じさせるあたりは、昔のメルセデスと明らかに違う。しかし優雅に走りたいときには、もう少し控えめであってもいいとは思った。
  A6 4.2クワトロも、そういう意味では非常に“クルマらしい”味わいが濃厚だ。こちらも白眉はエンジン。335psの最高出力を6600rpmで発生するというスペックからも分かる通り、コイツは典型的な高回転型で、緻密な手触りを失わないまま豪快に吹け上がる様は、今回の4台の中で断然スポーティだ。
  ただし、スロットルの設定が敏感過ぎて、ときにギクシャクとした動きに繋がりがちなのはいただけない。軽く踏み込んだつもりがドッと前に出てしまうのは、いかにも品を欠く。実はこうした違和感はハンドリングにもあって、直進性は良くコーナリングも安定しているのだが、その繋がりがどうにも一発で決めにくい。1tを超える前輪荷重とそれを補う軽いステアリング、そして固めの足まわりの組み合わせが、そのチグハグ感に繋がっているのかもしれない。
  操作系のフィーリングの洗練ぶりが際立っているのは、ジャガーSタイプである。ステアリングの軽さや精度感はA6に近いが、Sタイプは掌により繊細に路面状況を伝えてくる。304psを発生する4.2リッターユニットも、レスポンスはより自然。低速からトルクがググッと沸き出し、引っ張ればそれに快く応えてくれる一方、そこに機械が勝手に突っ走るような感じは一切なく、あくまで人間の意思に忠実なのだ。
  一方、乗り心地重視のサスペンションはロールが大きく、高速レーンチェンジの収まりでグラッと来ることもある。おそらく、それはもうジャガーの味と引き換えに割り切っているのだろう。ただし、その大事な味である乗り心地はやや硬め。特有のゆったり感を味わうには、V6モデルの方がいい。
 

LEXUS GS430

際立った刺激こそ見出せないが、乗るほどにじんわり馴染んでくるGS。静粛性の高さは比較車中ダントツで、肩肘張ることなくゆったり乗れる移動ツールとしては白眉の出来映え。4.3リッターのV8DOHCユニットは、滑らかかつ緻密。また、さまざまなハイテクデバイスを搭載するシャシーの統合制御ぶりは圧巻。

Specification
■全長×全幅×全高=4830×1820×1425mm
■ホイールベース=2850mm■車両重量=1700kg
■エンジン種類/排気量=V8DOHC32V/4292cc
■最高出力=280ps(206kW)/5600rpm
■最大トルク=43.8kg-m(430Nm)/3400rpm
■トランスミッション=6AT
■サスペンション(F:R)=Wウイッシュボーン:マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク ■タイヤサイズ=245/40R18
■東京標準現金価格=6,300,000円(レクサス TEL:0800-500-5577)

MERCEDES-BENZ CLS500

徹底してデザインコンシャスに仕立てられた名家の異端児がCLSだ。4ドアクーペと表現し得るそのフォルムは極めて優雅であり、CLS500に搭載されるエアマティックDCサスペンションがもたらす乗り心地も非常に洗練されている。V8SOHCユニットはトルキーかつ豪快で、雄弁に存在を主張する。

Specification
■全長×全幅×全高=4915×1875×1390mm
■ホイールベース=2855mm■車両重量=1780kg
■エンジン種類/排気量=V8SOHC24V/4965cc
■最高出力=306ps(225kW)/5600rpm
■最大トルク=46.9kg-m(460Nm)/2700-4250rpm
■トランスミッション=7AT
■サスペンション(F:R)=4リンク/マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ=245/40R18
■東京標準現金価格=10,290,000円(ダイムラー・クライスラー日本 TEL:0120-190-610)
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