

アルファ・ロメオ・アルファ159
ALFAROMEO ALFA159

DNAは健在なり。
すべてをスケールアップした新世代アルファの先鋒。

今年のジュネーブでショーデビューを果たしたアルファ159の国際試乗会がこのほど開催された。ロケーションはなんと、ドイツのミュンヘンである。現在のアルファ人気を作った156の後継であり、歴史的な傑作車、ティーポ159の数字を冠する新型。アルファは“プレミアムDセグメント”というが、さてさて、どんなクルマなのか――。

リポート|小倉正樹|M.Ogura(本誌) フォト|フィアット・オート・ジャパン

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らしさは薄められてしまったが……

アルファ好きにとって、156の後継、159がどう変わるかは、このところの最大の関心事であったに違いない。156はアルファの伝統的なモチーフを随所に採り入れたエモーショナルなデザイン、それにアルファ専用のシャシー設計が許されて独特の乗り味を獲得したことから、アルファとしては近年稀にみるヒット作となった。4気筒はもうフィアット製というべきで、アルファがアルファだった時代から生き残るエンジンはV6のみであったにもかかわらず、販売実績は好調に推移した。
今度の159には、アルファ好きにとってはとても心配な背景があった。フィアットがGMと提携したことによって、コストダウンのための様々な施策がとられ、有り体にいえば、さらにアルファらしさが薄められるだろうことが予想された。156の後継はオペル・ベクトラのシャシーを使うとか、エンジンも共通になってしまうとか、まことしやかに囁かれたものだ。だが、いざフタを開けてみれば、確かにGMの部品も使うものの、それは決してアルファのアイデンティティを損なうほどのものではなかった。それは、リポーターが保証する。とはいえ、アルファ自らアルファらしさを薄めたという部分がないでもないのだが。
試乗会の拠点は、ミュンヘン近郊、ニンフェンブルグにある瀟洒な古城。そこで初対面となった159の第一印象は、ジウジアーロの手になるデザインをウンヌンする前に、まずはなにしろボディが大きいということだった。
全長4660mm、全幅1828mm、全高1417mm。ホイールベースは2700mm。全長こそ上級の166より少し短いものの、あとはほぼ似たようなサイズで、ヒエラルキーは完全に打ち壊されている。BMWの新しい3シリーズと変わらない大きさだ。デカイ。
ジウジアーロが基本デザインを描き、ウォルフガング・エッガー率いるアルファ・チェントロ・スティーレが手直しを加えるという共同作業で生まれたエクステリアデザインは、好評だったジウジアーロのデザインスタディ、ブレラのモチーフを随所に使い、このセグメントのサルーンに要求されるスポーティさとエレガントさを見事に両立させる。基本的にはロングノーズ、ショートデッキの古典的プロポーションに、フロントのスクデットから始まるVシェイプボンネット、テールの高い位置にテールレンズを置くなど、アルファのデザイン要素を押さえたデザイン。その代わりといってはなんだが、リアドアのアウターハンドルをCピラー近くに置いて視覚的には隠してしまう、まるで2ドアのように見せる手法は用いられず、ハンドルはごくオーソドックスにドアパネルにつく。
新しさを感じるのは、フロントフェンダーのオーバーハング側の滑らかな面構成と、サイドにキャラクターラインを設けて、シッカリとショルダーを張り出せていることだが、そこにアルファらしさを感じるかどうかは、個人の感性によるだろう。リポーターはむしろ、アルファ・チェントロ・スティーレがウォルター・ダ・シルヴァに率いられた時代の濃さを、ジウジアーロとエッガーは薄めようとしたのではないかと思う。より分かりやすい、万人向けのアルファ・デザインというものを求めたのではないかと思う。
このデザインは、あとで分かってくることだが、159に与えられた使命に対しては実に合目的だ。
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新型V6エンジンは、ブロックと周辺補機がGM製。JTSで、ヘッドおよびピストン、コンロッドなどはもちろんアルファ製だ。メッキが施されていたインマニは鋳造物に。音、回転上昇にアルファらしさは薄れている。 |
ボディを十分活発に走らせる。ちなみに、ブロックは6気筒がメルボルン製、4気筒がリュッセルスハイム製。ホールデンやサーブと根っこが同じということに。

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フロントの新設計ハイ・ダブルウイッシュボーン。リアはついにマルチリンクとなっている。 |
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タイヤ&ホイールの基本は17インチで、タイヤサイズは225/50ZR17。オプションで18インチも用意され、そちらのタイヤサイズは235/45ZR18。 |
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