

フェラーリF430
FERRARI F430

流麗なスタイリングに身を包んだ
究極のロードゴーイングカート

specification FERRARI F430
■全長×全幅×全高=4515×1925×1215mm■ホイールベース=2600mm■車両重量=1510kg■エンジン種類/排気量=V8DOHC32V/4307cc■最高出力=486ps(357kW)/8500rpm■最大トルク=47.4kg-m(465Nm)/5250rpm■トランスミッション=6MT(シーケンシャル)■サスペンション(F:R)=Wウイッシュボーン/コイル:Wウイッシュボーン/コイル■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク■タイヤサイズ=F:225/35ZR19/R:285ZR19■東京標準現金価格=22,050,000円:問い合わせ先
 

熊倉重春S.Kumakura : valuation     

究極の高性能スポーツカー、ニクい演出にもニヤリ

ドライビングの容易さでは歴代で一番のフェラーリ。電子制御デフをはじめとする幾層もの安定保持装置に守られて、どこでも自信たっぷりに切り込めるし踏める。ステアリング上のセレクトスイッチ(いかにもF1的演出)でESPを解除しても、ドライ路面ならそれほど唐突にリアが流れたりせず、落ち着いて対処できる。
サスペンションも非常に熟成が進み、荒れた舗装面でも徹底的にフラットな姿勢を保つ。ロールも強く抑制されているが不自然なほどでもない。後輪283/35ZR19という極太超偏平タイヤなのに衝撃吸収も満点に近い。複合素材製のブレーキもエンツォよりずっと軽い踏力でしっかり効き、微妙なコントロールも簡単にできる。つまり高性能スポーツカーとして求められる要素をすべて高水準で満たしたクルマだ。
そのうえ、始動の瞬間グワン!と吼えるなど、気分を昂揚させる演出もニクい。そのまま8000rpmまで一気に引っ張り上げる快感ときたら、思わず漏らしそうになる。でも最近のフェラーリって、個人的にはカッコ悪いと思う。

笹目二朗S.J.Sasame : valuation     

ケチのつけようがない史上最良のフェラーリ

ドライビングポジションは概ね自然。3つのペダルとステアリング、シートの方向性が同じになった。正面のタコメーターが挑戦的。フェンダーの膨らみやノーズの低さ、流れる路面などで作り出される風景はフェラーリならではだ。
排気音も改善され、360モデナの「ベーッ」という安物感は改善された。エンジンはトルク、レスポンスともにケチをつけるところはない。F1シフトはRACEポジションのシフトレスポンスが涙モノ。でも、本物のクロスレシオによるステップアップ比の小ささが何と言っても魅力だ。
ステアリングレシオは数字上はスローだが、ヨーレスポンスは操舵フィールも味方してドライバーの意思に一切逆らわない。このスムーズさは、いたずらにレシオだけ速めたクルマとは次元が違う。狭い山道ではややサイズの大きさが気になるものの、原因の一つは景色の流れ方がいつもより速いためだろうか。それでも、針の穴を通すだけの自信を与えてくれる。走り出せば身軽に感じるのは、動きにラグがなくソリッドだからだ。F430は、何の不安も不満もなく乗れる史上最良のフェラーリだ。

萩原秀輝H.Hagihara : valuation     

未知の世界へ誘う魔性のスポーツカー

ある意味、かなり危険なクルマだ。性能が満たされていないということではなく、まったく逆の意味の魔性を感じる。従来のフェラーリであれば、モデルを問わず常に危うさが漂っていた。確かに速いが、その先ではドライバーがクルマを支配していないと操作不能に陥りそうな緊張感を伴った。
ところが、F430にはそれがない。およそ公道で確かめることができる範囲では、クルマのほうが“その先”へと誘う。ドライバーとしては、それに応えたくなってしまう。たとえ、その先が自分にとって未知の世界でも、F430であれば突入できそうな気持ちになってしまうのだ。
そう思わせるほど、F430は完成度が高い。実に486psを発揮するエンジンでさえ、アクセル操作に対して過度の応答性を示すことがなくなり、積極的に右足に力を込めることができる。ハンドリングも正確であり、路面のうねりによってノーズがさらに切れ込むような動きを示すことがあるものの、身構えるほどは緊張しない。実際には、その先で何かがあっても電子ディバイスがフォローしてくれる。必要なのは自制心だけだ。

齋藤 聡S.Saito : valuation     

痺れるサウンド、完成度の高さに魅了

実は、F355に試乗したときほどの感動は得られないだろうと思っていた。ところが、個人的には12気筒を積むフェラーリよりもF430が良いとさえ思った。
まずそのエンジン。4.3リッターで490psを搾り出す精密機械のようなエンジンが奏でる、痺れるほど心地良いサウンド。もちろん12気筒には12気筒なりの良さがあるのだが、8500rpmのレブリミットまで何の躊躇もなく一気に回り切るその吹け上がり。最大トルクは47.4kg-mもあるから豪快といってもいいようなものだが、このエンジンフィールからはそういう言葉は出てこない。緻密、精巧、精緻といった言葉こそ相応しい。もちろん速さも抜群で、空気の壁を切り裂くようにどこまでも加速していく。
そしてサスペンション。乗り心地がちょっとビックリするくらい良い。柔らかいのではなく、突き上げをきちんとサスとボディで受け止めているのだ。もちろん突き上げだけでなく、パワーをきちんと受け止めるだけのチューニングが施されている。
ブランドではなく、スポーツカーとしての高い完成度に魅かれる。

島下泰久Y.Shimashita : valuation     

目眩がするほど刺激的、フェラーリの魅力が炸裂

あのエンツォを彷佛とさせるきらびやかさを身につけたF430のエクステリア。エグくはあるが、より鋭さと獰猛さを増したのは確かである。インテリアも、やはり装飾が増えた感はある。特にイエローダイヤルの回転計やステアリング上の各スイッチは、最初はヤリ過ぎだと感じる。しかし、これはフェラーリだ。F1直系という重みは、それだけでこうしたディテールの説得力を高めてしまう。それはさらに、その走りがもたらす快感を知ればなおさらである。
490psと凄まじい爆音を発するスーパーレスポンスのV8ユニットと、さらに鋭さを増したF1シフトとの組み合わせも目眩がするほど刺激的。車重1450kgのボディはきわめて堅牢かつ軽快感が漲り、フットワークの一体感は絶品。乗り心地も悪くないどころか、積極的に良いと言えるほどだ。
完成度の高まりが刺激を薄めるどころか、それをさらなる高みまで昇華させているF430。価格的にもそうだが、これはもはやスモールフェラーリの系譜にはなく、フェラーリの魅力のすべてが炸裂する、きわめつけの1台だと言っていいんじゃないだろうか。
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強大なエンジンパワーを効果的に路面に伝える、フェラーリ初の電子制御デフE-DIFFをはじめ、F1マシンで培われた最先端テクノロジーをフィードバック。幾層ものセーフィティデバイスに守られるも、トータルでの完成度の高さは、まさに史上最良のフェラーリ。 |
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90°V8DOHCユニットは、5バルブから4バルブに刷新され、排気量も4.3リッターに拡大。マキシマムで486ps/47.4kg-mのパワー&トルクを発揮し、最高速度は315km/h、0→100km/hは4.0秒というパフォーマンスを誇る。 |
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インテリアトリムは写真のカーボン、あるいはアルミから選択可能。ステアリング上のスイッチは左がスターター、右がマネッティーノと呼ばれる走行モード選択スイッチ。5段階のドライビングモードを選べる。

※高精細ZOOM画像 |
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シートは新設計されたフルレザーのパワーシートが標準装備。写真のステッチは、オールドフェラーリを彷彿とさせるオプションの「デイトナスタイル」。価格は29万2000円。 |
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ピニンファリーナによる流麗なスタイリングは、全長のみ若干延びたものの、全幅と全高は360モデナと同値。最新鋭の空力デザインボディに、往年のフェラーリモデルのスパイスを巧みに取り入れている。 |
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装着ホイールは19インチの5本ダブルスポーク。試乗車には、166万円のオプションとなるカーボンセラミックのブレーキシステムが装着されており、そのタッチや効き具合は感動すら覚えるほど。 |
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