

ランドローバー・ディスカバリー3
LAND ROVER DISCOVERY3

一気にプレミアムSUV濃度を
高めた老舗4WDブランドの中堅

specification LAND ROVER DISCOVERY3 HSE
■全長×全幅×全高=4850×1920×1890mm■ホイールベース=2885mm■車両重量=2570kg■エンジン種類/排気量=V8DOHC32V/4393cc■最高出力=299ps(220kW)/5500rpm■最大トルク=43.3kg-m(425Nm)/4000rpm■トランスミッション=6AT■サスペンション(F:R)=Wウイッシュボーン:Wウイッシュボーン■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク■タイヤサイズ=225/60R18■東京標準現金価格=7,590,000円:問い合わせ先
 

熊倉重春S.Kumakura : valuation     

もはや“兄貴分”との区別がつかない内容だ

いくら豪華フル装備SUVが世の流れとはいえ、いいのかディスカバリー、こんなに頑張っちゃって。もはや見ても乗っても最高級のレンジローバーとほとんど区別できないレベルにある。価格面でも非常に近くなったので、旧来からのユーザーがどう思うか、これからの動向が気になるところ。
それはそれとして、驚くほど向上したのがオンロード性能だ。容量たっぷりの空気バネで支えられた全輪独立懸架のため、とても静かで乗り心地も快適そのもの。高速での直進性も文句ない。しかし基本的にはオフローダーの血筋を引くクルマだけに、コーナリングや緊急回避的な動作では重さと腰高の感じがもろに出る。やはり悠然とノッシノッシ行くのが似合う。
看板のオフロード性能は、やはりかなり高い。特に先代ディスカバリーから始まったHDC(ヒル・ディセント・コントロール)は秀逸で、どんなに滑りやすい急斜面でも安心しきって下れる。コンソール上の絵文字ダイヤルだけで舗装路から砂地や岩場まであらゆる路面に対応する車高やギア比を自動的に選べるのも、これまで積み重ねた経験あればこそだろう。ただし、今度の新型はやや乗用車的な快適性を重視しすぎ、オフロード方面で妥協したきらいもあり、深い泥濘地など極端な場面の突破力では、前後デフまで電子制御でロックできるクォドラドライブIIを搭載した新型グランドチェロキーの後塵を拝することもある。

萩原秀輝H.Hagihara : valuation    

望めばオンロードでも武勇の高さを実感できる

従来モデルの鷹揚さをちゃんと残しているところがいい。ステアリング操作に対して、ロールがジワーッと進む。その角度は大きめだが、ラフロードで十分なサスペンションストロークが稼げることを予感させるロール感だ。
しかも、従来モデルが鷹揚さをもって武勇を奮えるのは、まさにオフロード、道なき道だけだったが最新モデルは違う。山岳路や高速道路を飛ばし気味に駆けぬけても、武勇の高さが実感できる。
もちろん、ステアリングを素早く切り込んだところでそれに応えるようなハンドリングは備えていない。だが、ハンドリングの穏やかさやロール感の大きさをディスカバリーの特徴として理解し、それを生かすようにして走れば想像以上に高いスタビリティを発揮する。4輪はしたたかに路面をつかみ、タイヤの接地状態自体が従来モデルと比べると劇的に改善されていることがわかる。
高速道路でも優れたスタビリティは損なわれず、ハンドリングの穏やかさは安心感を生む。乗り心地も快適であり、サスペンションが滑らかにストロークしているわりにはピッチングなどのボディのムダな動きが気にならない。静粛性の高さも、文句なしのレベルだ。
エンジンは、もう少し低回転域のトルク感を充実させてほしいところ。日常的な場面でボディの重さを意識することがある。だが、中回転域以上を保てば力強さの余裕が得られ高回転域の伸びもいい。

笹目二朗S.J.Sasame : valuation   

4WDシステムをはじめ駆動系統は最高水準にある

ドライビングポジションは高めで良く見えるが、腰掛け型シ−トゆえ長時間は遠慮したい。2570kgの重量はいかにも重い。反面、乗り心地は落ち着いている。4WDシステムをはじめとする駆動系統は最高水準。パ−キングブレーキは、新技術として機能的には評価されるがスイッチそのものは一考の余地あり。

齋藤 聡S.Saito : valuation    

SUVというよりモダンな本格4×4というイメージ

SUVという言葉が広く使われるようになって以降、日本ではオフロードタイプのオンロード化が進み、4×4とかクロカン4WDという言葉は死語に近くなってしまったが、ディスカバリーの原点は明らかにオフロード4WDにある。このクルマに乗るとSUVではなく、モダン4×4という言葉が思い浮かぶ。

島下泰久Y.Shimashita : valuation     

そこには、洗練されたSUV本来の嬉しさがある

高剛性ボディに心地よくレスポンスするエンジン、しなやかでストローク豊かなサスペンション。オフロードを想定外としなかったことで、それらが形づくる走りはきわめて真っ当かつ上質に仕上がった。オンロードでの快適性は、レンジローバーを凌ぐほど! SUV本来の嬉しさが、洗練されてそこにはある。
|
| 
 |
先代比で全長が130mm、全幅は30mmの拡大となる3代目。ポイントはオンロード性能が飛躍的に向上したこと。それに貢献しているのは、高剛性な「インテグレイテッド・ボディフレーム」と走行条件に応じて各種電子制御を最適化する「テレイン・レスポンス」だ。 |
 |
 |
日本仕様のエンジンは、写真の4.4リッターV8と4リッターV6の2種。V8はトップモデルの「HSE」に、V6は中堅の「SE」、ベーシックな「S」に搭載。タイヤはHSEとSEが60ハイトの18インチ、Sは70の17インチが標準だ。
 |
 |
 |
 |
路面状況を5つに大別、エンジンやエアサス等の制御を最適化できるテレイン・レスポンスやナビ画面にサスの状態を表示する「4×4インフォメーションシステム」は、ならではの装備。全体の質感も大幅に向上した。 |
 |
左右が非対称な上下2分割ゲートは、ラゲッジスペースへのアクセス性を向上させるための措置。2列目と3列目シートをフラット(かつイージー)に畳める点も魅力。容量は、最大で2558リッター。 |
縦3列の7人乗りというレイアウトは先代と同じだが、空間は飛躍的に広くなった。特に3列目は95%の大人にとって十分な広さというだけあって、いったん座ってしまえば窮屈な印象はない。
|