ポルシェ・ボクスター
PORSCHE BOXSTER

ある意味で911をも凌ぐ
ピュアスポーツとしての運動性能


specification PORSCHE BOXSTER S
■全長×全幅×全高=4330×1800×1295mm■ホイールベース=2415mm■車両重量=1410kg■エンジン種類/排気量=水平対抗6DOHC24V/3179cc■最高出力=280ps(206kW)/6200rpm■最大トルク=32.7kg-m(320 Nm)/4700-6000rpm■トランスミッション=5AT■サスペンション(F:R)=ストラット:ストラット■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク■タイヤサイズ(F:R)=235/40ZR18:265/40ZR18
■東京標準現金価格=7,280,000円問い合わせ先



萩原秀輝H.Hagihara : valuation
すべてにおいてらしさを実感

 ポルシェは乗った瞬間に“ああこの感覚だ”とらしさを納得させてくれる。シートの取り付け剛性からして、他のクルマとは一線を画しているはずだ。ステアリング系も同様であり、細めで硬く締まったリムの握り具合もそうだ。
  エンジンをスタートしても、ポルシェらしさが実感できる。水平対向6気筒エンジンが発する独特のサウンドが、そうした印象の源にある。踏み込めば、パワーは低回転域からリニアに上昇し、7000rpmまで一気に吹け上がる。高回転域での頭打ち感も一切ない。
  5速ATは、ティプトロニックと呼ぶマニュアルモード側にシフトゲートを切り替えるときに、ガッシリとした手応えを感じさせる。ATのセレクターの操作感にまでこだわり、寸分の狂いもなく動く実感を際立たせていることもポルシェらしさに通じる。
  そして、コーナーの立ち上がりでフル加速体制に入ったときは、トラクション感が腰のあたりにダイレクトに伝わってくる。トラクション感の高さはやはりポルシェらしさに通じるが、ダイレクト度合いでいえばボクスターは911に勝る。路面がうねっている場面で、フロントの接地感が抜けるような違和感もボクスターの方が少ない。その意味で、スポーツカーとしてはボクスターの方がむしろ本格的な感じがする。しかも、万一の場面では電子デバイスが介入、最新のポルシェに相応しい保険もかけられているのだ。

齋藤 聡S.Saito : valuation

刺激的なエンジンと懐深いシャシー性能

 ポルシェといえば依然として911に人気が集中するが、一方で新しいボクスターは無視できない存在感とキャラクターを作り上げている。古い話になるが、デビュー当初のボクスターはエントリーポルシェ的な色彩が強く、オープンモデルということもあって、スポーツ性も(ポルシェとしては)控えめなクルマだった。それがモデルチェンジを経るごとにパフォーマンスを高め、スポーツ性や硬派な匂いを強めてきた。ボクスターSは、そんなボクスターの硬派モデルといえる。
  搭載する3.2リッターエンジンは、その排気量を活かして全域トルクフルに仕上げられており、どこからアクセルを踏んでも、鋭いピックアップと腰のあたりを強烈に押し出す太いトルクを感じることができる。加速も刺激的で、パワーで引っ張るというよりは、トルクで強引に車速を上げていくような印象がある。オープンボディゆえにエンジンノイズは大きめだが、それが洗練度を増した911系よりもむしろ荒っぽい印象を与える。
  サスペンションは、ブッシュコンプライアンスを上手に使って、シビアなハンドリングにならないよう足元を固めている。個人的には、この破綻を来たしにくいサスチューンが物足りず、もっと過激な操縦性を――と思ってしまうが、そう感じさせるほどにエンジンが刺激的であり、またサスペンションを受け止めるシャシー性能が高いのである。

笹目二朗S.J.Sasame : valuation

歴代ポルシェ中、最良の操縦バランス

ドライビングポジションは低めかつ中心に座る感覚で、スポーツカードライビングにうってつけ。歴代生産型ポルシェ中、最良の操縦バランスを持つ。同じエンジンを積めば911を凌駕するだろう。よって純粋にドライビングを楽しむならお買い得でもあり、MTで乗るべきクルマ。ATは初心者相手の要素が多すぎる。

熊倉重春S.Kumakura : valuation

各部の煮詰まり具合が抜群によろしい

おそらく986世代の最終仕様だけに、各部の煮詰まり具合がよろしい。なんとなく剛性感まで増した感じだ。PASMオン/オフの差が911ほど大きくないのも賢明な設定。真剣に走るスポーツカーとしてならSだろうが、明るくカジュアルな高級スニーカーとして使うなら、ノーマルの感触がとても魅力的。

島下泰久Y.Shimashita : valuation

リラックスしたままで高性能を引き出せる!

2.7リッターのベースモデルでも十分歓びに浸れるボクスターだが、3.2リッターのSは、より刺激的なパワーフィールと余裕のトルクによる巡航性能の高さも備え、これまた大いにそそられる。毎日の足に使うなら特に、望めばリラックスして高性能を引き出すこともできるボクスターSという選択、大いにアリだ。

リアスタイルは先代をほぼ踏襲するが、つまりはそれだけこのデザインの完成度が高いということ。2.7リッターのボクスターと、3.2リッターのボクスターSがラインナップされ、それぞれに5MTと5ATを用意。
コクピット後方に、パワフルかつトルクフルな3.2リッター水平対抗6気筒DOHCエンジンを搭載するボクスターS。280ps/6200rpm、32.7kg-m/4700-6000rpmというスペックを発揮。精緻で滑らかな回転フィールはポルシェならでは。
旧型の986に対して、987型のインパネはややオーソドックスになりすぎた感も。しかし必要なものが必要な場所にあり、ドライビングポジションも教科書的なスポーツカーのそれである点はさすがにポルシェ。シートの仕上がりも絶品 。
Sには18インチホイールが標準となり、ブレーキディスクはドリルド、キャリパーはレッドに塗装される。ボディにビルトインされるリアスポイラーは、速度に応じて自動的にせり上がる。もちろんマニュアル操作も可能だ。
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