

メルセデス・ベンツA170エレガンス
MERCEDES-BENZ A170 ELEGANCE

オペル・アストラ1.8スポーツ
OPEL ASTRA 1.8 Sport

ビー・エム・ダブリュー116i
BMW 116i

フォルクスワーゲン・ゴルフE
VOLKSWAGEN GOLF E

最新Cセグメント4台で目指す
古の“HEAVEN'S BRIDGE”。

実力派モデルがひしめき合うCセグメント市場に新たに乗り込んできた2大プレミアム・ブランドの尖兵、BMW1シリーズとメルセデス・ベンツAクラス。
ここでは、その2台を迎え撃つVWゴルフ、オペル・アストラを加えた4台で、日本三景の「天橋立」を目指す。果たして、1200kmを踏破した先に見えたものとは……?

リポート|萩原秀輝|H.Hagiwara フォト|郡大二郎|D.Kori

 | ロングランに最適と思えるA170のシートを確保

午前4時過ぎ、新宿都庁前。すでに取材スタッフは集合し、都内からスタートしたことを示すカットの撮影準備をしていた。リポーターは少し遅れたのでクルマを止める位置を即座に指定され、次の瞬間にはカメラマンがシャッターを切っていた。今回のロングランは、そんな慌ただしい展開に雪崩れ込んでいった。
夜明けを待たずに都内を出発し、昼前までに福井県の敦賀を目指す。中央道経由で小牧JCTから名神道、そして米原JCTから北陸道でザッと450km。渋滞を考えずに制限速度で走り続けることができても、余裕のある行程とはいえない。自ずとペースは上がる。とりあえず追い越し車線の流れをリードし続けたことは確かだ。
集合前から試乗していたのはメルセデス・ベンツA170だ。こうした慌ただしい展開では、ロングランが楽そうなクルマからステアリングの持ち主が決まる。そこはリポーターの役得で「もう少しAクラスに乗りたいなぁ」のひと言とともに、今回揃えたクルマでは最も快適なシートを確保した。
中央道の八王子から先は、甲府市内を抜ける区間を除いてほ、とんどが中高速コーナーの連続となる。それだけに、A170の素直なハンドリングが大いに役に立つ。ただ、メルセデス・ベンツならではの直進性の高さは期待できず、ステアリングがセンターでビシッと落ち着いているというわけではない。とはいえ、従来モデルと比べれば、5段階評価で2から4プラスにポイントが上昇したくらいのフラット感が得られる。
コーナリング中にロール軸から着座位置が離れている(実際に着座位置が高い)ために、傾くというよりも頭が揺れるような違和感もかなり低減。頭上スペースの確保の仕方など、空間の演出も巧みになっているので、着座位置の高さも気にならなくなっている。
甲府から諏訪にかけては、路面の舗装が変わっている区間がある。アスファルトではなくザラついたコンクリートのような舗装なので、コンパクトカーの場合はロードノイズが盛大に浸入しがちだ。ところが、Aクラスはフロアを二重構造とするサンドイッチコンセプトを採用しているので、静粛性がきわめて高い。フロアの剛性も高く、エンジンをスタートした時点でアイドリング振動が皆無なことにも驚いたが、この区間に数多い路面のうねりや大きめの継ぎ目からの入力を遮断してくれる。
欲をいえば、もう少しサスペンションのストロークを大きくすればフラット感が増し、5段階評価で5ポイントを与えられる。それでも、メルセデス・ベンツとしての走りを期待するのではなく、コンパクトカーの中での評価なら、ストローク量も十分といえる。
エンジンは、実用上の不満がない力強さを得ている。八ヶ岳PA付近で中央道の最高標高地点を通過するまでの間も、エンジン回転数の上昇を意識することがない。ミッションは無段変速のオートトロニックを組み合わせているが、この制御自体がトルクの充実している中回転域を頑なに維持する設定なのだ。むしろ、もう少し高回転域を使えば、さらに力強さが得られそうな予感さえあるほどだ。
もちろん、現実としては高回転域が得意なエンジンとはいえず、オートトロニックをマニュアル操作したところでパワフルな走りが楽しめるわけではない。クルマ任せで走った方が、エンジンの特性が有効に生かせる。とにかく、諏訪SAまで淡々と走り続け、シートを他の取材スタッフに譲った。
A170を役得で奪取したのは正解だった。一気に200km近くを走ったが、少しも疲れを感じていない。前席はシートの造りがよく、座面には腰が安定する前上がりの角度が与えられ、背もたれは腰椎を支えつつ上体にフィットする。ただ、後席に座るとしたら、A170は選ばなかった。座面の奥行きが不足気味であり、腰が落ち着かないからだ。
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MERCEDES-BENZ A170 ELEGANCE |

Specification
■全長×全幅×全高=3850×1765×1595mm
■ホイールベース=2570mm■車両重量=1310kg
■エンジン種類/排気量=直4SOHC12V/1698cc
■最高出力=116ps(85kW)/5500rpm
■最大トルク=15.8kg-m(155Nm)/3500〜4000rpm
■トランスミッション=CVT
■サスペンション(F:R)=ストラット:スフェリカル・パラボリックスプリングアクスル■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク
■タイヤサイズ=185/65R15
■東京標準現金価格=2,887,500円
■問い合わせ先=ダイムラー・クライスラー日本

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西舞鶴の旧い港町でのカット。こうした狭い道で小回りが利くのはBMW116iだった。ボディの長さでいえば、アストラ、116i、ゴルフ、A170の順となるが、オーバーハングの短さやボンネットの見切りの良さで116iに軍配が。ちなみに最少回転半径はアストラが5.4m、116iが5.1m、ゴルフが5.0m、A170が5.3mとなる。 |
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