

アウディA8 6.0クワトロ
AUDI A8 6.0 QUATTRO

ビー・エム・ダブリュー760Li
BMW 760Li

早春のみちのく路を
風のごとく駆け抜ける。

アウディとBMW。ともに技術革新でクラスをリードするブランドだけに、そのフラッグシップモデルとなるA8と7シリーズには先進のハイテク装備が満載。今回のマッチアップでは、ともに6リッター12気筒搭載のトップモデルを揃えてみた。本国ドイツでは、アウトバーンの超高速連続走行を前提に作られた2台は、果たして日本の路上で、どのようなパフォーマンスを発揮してくれるのか。

リポート|生方 聡|S.Ubukata フォト|郡 大二郎|D.Kori

 | ファーストクラス2台で目指すは男鹿半島

ホント、他のライター諸氏には申し訳ない。私ばかりがこんなにラクをしてしまって。そもそもロングドライブに打ってつけのドイツ車のなかでも、私が担当するのはラグジャリークラスのA8と7シリーズ。そのうえ、最上級の12気筒エンジン搭載モデルときている。1泊2日で最低1000kmというノルマが課せられているとはいえ、鼻歌まじりのドライブになるのは容易に想像できる。
では、どのくらいラクなのだろう? 実は私には年に数回、ロングドライブを敢行する場所がある。秋田県の男鹿半島が目と鼻の先にある大潟村だ。いつも気合を入れて臨む長距離移動が、この2台ならどう変わるのか? それを探るために、A8と7シリーズの2台を従え、ようやく春が訪れた男鹿半島を目指すことにした。
早速、エンジンのスターターボタンを押したいところだが、その前に2台を簡単に紹介しておこう。
まずは、今年3月下旬、アウディのフラッグシップモデルに就任したばかりのA8 6.0クワトロ。これまでのV8搭載モデルとの違いは、フロントマスクを見れば一目瞭然である。V8搭載のA8がやや控えめな“ダブルグリルヤ を採用しているのに対し、A8 6.0クワトロは、すでにA6やA4、A3スポーツバックでお馴染みのメシングルフレームグリルヤが与えられているからだ。ちなみに、日本市場では順序が逆転したが、シングルフレームグリルを最初に採用した量産モデルはこのA8 6.0である。
そしてもうひとつ、このモデルを特徴づけているのが、W型というユニークな構造の6リッター12気筒エンジンだ。12気筒というと、2基の直列6気筒をクランクシャフトの部分で合体させたカタチのV12が一般的だが、アウディの12気筒は直6の代わりに、バンク角15度のV6エンジン(A3やTTに搭載されるV6と同じタイプ)を利用。もちろんクランクシャフトは1本なので、4列のシリンダーがWの字に並んでいるわけではないが、そもそもWという文字が“ふたつのV”を意味するから、W12という表現は決して誤りではない。
日本で販売されるのは、ノーマルホイールベースのA8 6.0クワトロと、ロングホイールベースのA8L 6.0クワトロの2タイプ。そして、今回我々が借り出したのはノーマルホイールベースのA8 6.0クワトロの方である。7シリーズの12気筒モデルがロングホイールベースモデルしか用意されないことを考えると、A8もロングホイールベースのタイプに揃えたかったが、テスト車両の登録が間に合わなかったのだ。
一方の7シリーズは、必然的にV12エンジンを搭載するロングホイールベースタイプの760Liを引っ張り出した。すでにドイツ本国ではフェイスリフトが実施されている7シリーズは、デザインだけでなく、走りについてもかなりアップデートしているというだけに、この場にないのが惜しいけれど、ここはひとつフェイスリフト直前の熟成された姿を見せてほしいところだ。
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北の玄関口といえば上野と浅草。というわけで、スタート地点は雷門前に決定。ドイツを代表するラグジャリーサルーンは、思いのほか下町の風情に溶け込んでいる!? |
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高速走行は快適そのもの。エンジンも静粛で、きわめて高い直進安定性とフラットな乗り心地を保つ。もちろん、ひとたびアクセルを踏み込めば、快音とともにスポーツカー顔負けのパフォーマンスを発揮。 |
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600kmにおよぶ高速走行も、ゆとりのパワーとトルクでなんなく走破。東北道から秋田道に入り、錦秋湖SAでコーヒーブレイク。まだ高さ2mはあるかと思われる雪の壁があってビックリ。 |
AUDI A8 6.0 QUATTORO |

新世代アウディの象徴ともいえるシングルフレームグリルが与えられたトップモデル。その中身は、超狭角V6ユニットを向かい合わせにした6リッターW12エンジンを筆頭に、アルミを用いることで軽量化と高剛性を両立するASF、走行状況に応じてダンピングフォースとスプリングレートを最適に電子制御するアダプティブ・エアサスペンションなど、最先端のハイテクのオンパレード。なお、インターフェイスではアウディ独自のMMIを採用。

Specification
■全長×全幅×全高=5055×1895×1450mm
■ホイールベース=2945mm■車両重量=2030kg
■エンジン種類/排気量=W12DOHC48V/5998cc
■最高出力=450ps(331kW)/6200rpm
■最大トルク=59.1kg-m(580Nm)/4000rpm
■トランスミッション=6速AT
■サスペンション(F:R)=4リンク:ダブルウイッシュボーン
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ=255/40R19
■東京標準現金価格=14,800,000円
■問い合わせ先=アウディジャパン
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