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BMWビー・エム・ダブリュー645Ci
645Ci

PORSCHEポルシェ911カレラS
911 CARRERA S

たゆまぬ進化の積み重ねによる“伝統の継承”と、
現代的解釈による“伝統の復活”。

先代が生産終了を迎えてから14年の歳月を経て、BMWの現代的解釈によって復活を遂げた6シリーズ。
そして、満を持して登場した新型911は、またしても「最新こそ最良」をカタチにしてみせた。
ここでは“伝統”を軸に、2004年の両雄に焦点を当てる。

リポート|島下泰久|Y.Shimashita フォト|郡大二郎|D.Kori

BMW
645Ci
 最新の叡智が注入されたGTクーペの傑作

復活なったBMW6シリーズについては当初、特に往年の「世界一美しいクーペ」を知る人からは、拒否反応に近い声が聞かれたものだ。だが、実際に発売されてからは、そうした声はほとんど聞かなくなった。そう、実物は有無をいわせないほどスポーティでエレガント。「6」の名に相応しい1台に仕上がっていたからである。
往年のイメージを引きずることなく、現代の解釈で生み出された21世紀の6シリーズは、走りの面でもいまのBMWを全身で表現している。アルミ+スチールのハイブリッドボディ構造に、アクティブステアリングやダイナミックドライブ、そしてSMG。彼らの走りへのこだわりが、そこには凝縮されているのだ。
その走りっぷりには、高級GTに相応しい実力と個性、そして華がある。特にオススメはSMG。正直にいうと、ATで乗った時には、乗り味は545iと大きくは変わらないなと感じた。ところがSMGでは、右足と4.4リッターV8、そしてその先の後輪までが直結したようなダイレクト感に、6シリーズのスポーツGTとしての実力の高さをひしひしと感じることができた。BMWは、この645CiではもっとSMGを推していくべきだ。その真の魅力と実力を伝えるには、これこそが相応しい。
いずれにせよ、この645Ciが、デザイン、テクノロジー、そして走りのすべてに最新のBMWの叡智が注ぎ込まれたGTクーペの傑作であることは間違いない。

PORSCHE 911

己を深く見つめ直すことで911らしさがより濃厚に

911のモデルチェンジといえば、いつの時代も物議を醸してきたものだが、こと997に関しては、絶賛の声以外はほとんど聞こえてこない。かくいう僕も、新型911には唸らされ、感心するばかりだ。何しろ、あれほど完成されていた996を、あらゆる部分で凌駕してみせたのだから。
では一体、何が911をそこまで進化させたのか。パワーアップしたエンジン、進化したシャシー、PASM等々の新技術と考えられる要素はいくつもあるが、思うに一番の要因は、ポルシェ自身が911について、より深く学んだからではないだろうか。
つまりは、すべてを一旦リセットした996を生み出す過程で、ポルシェは911を911たらしめていたものを、あるいは自覚していなかったことまで含めて、深く知り得たのではと思うのだ。それは精神的にも、そして実践的な意味でも、である。進化したというだけでなく、996でどこか薄まったように思えた「911らしさ」を再び濃厚にした997を見ると、そんな気がしてならない。
実は当初、丸目に戻ったのを僕はポリシーがないなと感じた。だがそれも、これこそが妥協一切なしの911であると、ポルシェが強く確信したことの証じゃないかと、いまは思える。「これが911だ、文句あるか」と主張しているのだ、997のあの顔は。
そう、誤解を恐れずにいうなら、997の登場は、あの自信と威厳に満ちた911が帰ってきたということなのである。
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