BENTLEY
CONTINENTAL GT

クルマ界のトレンドを行く
世界最速4シータークーペ

コンチネンタルとは、ヨーロッパ大陸のこと。イギリスの富裕層が自らクルマを駆ってヨーロッパを旅するためのグランドツーリングカーだから、そういう名前のベントレーも生まれた。
そして今、この目の前にある最新のコンチネンタルGTは、名実ともにそんな用途にぴったり以上のクルマと言える。最大のポイントは度肝を抜く動力性能で、メーカーの主張する最高速318km/hも掛け値なしだろう。アウトバーンで少し前が空いた瞬間、軽く踏むだけでメーターの針がすぐ280km/hを突破してしまう。もっとも、そんな限界領域でコンチネンタルGTを語るのは、それだけで真価を知らない証拠とも言える。これほどの動力性能を秘めながら、あくまで余裕を持て余しつつ、コートダジュールを悠然と流すのが本来の在りようなのだから。
それより、このコンチネンタルGTの成り立ちこそ、今のクルマ界のトレンドであることに注目したい。○○テイスト+ジャーマン・テクノロジーの産物だからだ。クルマ作りの知識と情報がこんなに国境を超えて平準化した今、肝はデザインとブランドイメージ。それさえ独自性を守れれば、部品は定評あるものを選んで利用するのが一番に決まっている。セアト、ロールス・ロイス、クライスラー・クロスファイアなど、どれも○○テイスト+ジャーマン・テクだ。
そしてコンチネンタルGTも、プラットフォームはVWの高級車フェートン、さらにはSUVトゥアレグやポルシェ・カイエンの直系で、それにVWグループ最大のW12エンジンや4WD機構を組み合わせた点で、最新の流れをしっかり掴んでいる。
ただし、それゆえの限界も見えるのが惜しい。4段階切り替えのダンパーをどの位置にセットしても、通常走行ではバネ下で巨大な19インチ・タイヤが暴れ、それが乗員にまで伝わって、いささか品性を欠くことになる。着座位置もスポーツカーというよりは乗用車的に高い。その点ありていに言えば、フェートンの超高級クーペ仕様でもある。いや、それこそ80年前エットーレ・ブガッティに「世界最速のトラック」と揶揄された伝統の、今日的表現なのだろうか。 |
|
|
|