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「○○+ジャーマンテクノロジー」というのは、いまクルマ界の旬な組み合わせ。その最も成功した例のひとつがコンチネンタルGTだろう。イギリスの伝統風味とドイツ技術の、とても幸福な結婚だ。
外から眺めてもコクピットに身を沈めても、目に映るのは私たちの先入観を満たすイギリスそのもの。さすがにじっくりと時間、いや年月をかけて熟成してきたセンスがそこにある。これはスコッチウィスキーと同様に、むしろイギリス人以外の人々に強く訴えかける要素かもしれない。
そんなコンチネンタルGTの走行感覚は「強力」の一語に尽きる。強くなければベントレーではない。しかし、同じ強さでもアルナージとは質が違う。あちらには創始者ウォルター・オーウェン・ベントレーが好んだある種の獰猛さが満ちているが、こちらはずっと近代的でクールなのだ。いっさい力みがなく、ただ単に機械として速い。ドライバーとしても、何が何だかわからないうちに、気がつけば超高速クルージング領域に突入してしまっている。
たとえばアウトバーンだと、軽く追い越すつもりでアクセルを踏み、数秒後にふと速度計を見やると280km/hを超えてしまっているなどということは珍しくない。そこで慌てて160km/hまで減速すると、まるで停まったように感じるほどだ。
それほどクールな速さのポイントは、まず第一に特異なW12エンジンにある。いうまでもなくVWグループの特産品で、アウディA8の最上級モデルに搭載されているものと同じだが、こちらはKKKターボ2基でさらに重武装し、出力も450psから560psへと大幅に引き上げられている。
ただしCL65AMGと同じく、この場合も本当にものを言うのは6100rpmで生まれる最高出力ではない。コンチネンタルGTでそんな回転域を常用するなどあり得ないからだ。それよりトルクに注目すべし。わずか1600rpmという超低回転域で最大値の66kg-m以上を捻り出しているのだ。数値そのものは排気量(レース式のNA換算なら1万197cc)に対し不当に低く見えるが、これをほぼ全域にわたって生むと思うとまったく鳥肌が立つ。
その結果がクールきわまる加速感。とりあえずクルマの性格上それなりの排気音が標準装備とはなっているが、その奥から響く重いため息の方がエンジンの正体をよく示す。フゥゥゥ〜ムと聞き取れるだけで、どこから踏んでも最初から最後まで本当に一定の加速Gを維持するのが凄い。逆にいえば、レシプロのスポーツエンジンにあらまほしきメリハリも色気もない。とにかく結果だけ出せばいいだろうという感じだ。
そんなクールな加速感を倍加するのが、これもアウディ譲りのフルタイム4WD機構だ。A8、A6、ポルシェ・ターボなどに乗ると、これからの超ハイパワー車は4WDに限ると思い知らされるが、その極致がここにある。それが最も現れるのがコーナリングで、これほどのパワーを叩きつけながら、まったくフールプルーフなのだ。もちろんほかのハイパワー車もESPなどで厳重に武装しているから危険な姿勢にはならないのだが、濡れた路面でコーナーを突破、そこから思い切り踏んでも、コンチネンタルGTは計器盤に安全装置作動の警告灯が点くことが非常に少ない。
だから、はっきりいって瞬間芸の痛快さはない。しかし、それがコンチネンタルGTたる資格でもある。この名称は、イギリスの富裕層が自らステアリングを握り、コートダジュールなどを旅するクルマとして、戦後派ベントレーのパーソナルモデルに与えられたものなのだから。

Specification
■全長×全高×全幅=4815×1920×1400mm
■ホイールベース=2745mm
■車両重量=2420kg
■エンジン種類/排気量=W12DOHC48V+ツインターボ/5998cc
■最高出力=560ps(411kW)/6100rpm
■最大トルク=66.3kg-m(650Nm)/1600rpm
■トランスミッション=6AT
■サスペンション(F:R)=マルチリンク:マルチリンク
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク
■タイヤサイズ=275/40ZR19
■東京標準現金価格=20,895,000円(ベントレーモーターズジャパン)
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メーカー再編の波に揉まれ、ロールス・ロイスと袂を分けた新生ベントレーの第一弾。W12+4WDはVWフェートンのそれがベースで、これをもとにクルーのエンジニアが辣腕を奮った。エンジンは6リッターW12ツインターボ。560psを発生するが、前後50対50を基本とするフルタイム4WDやコンピュータ制御のエアサスにより、あくまでクールな超絶性能を身の上とする。デザインは往年のスピードシックスやRタイプがモチーフ。 |
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