いまや時代はスモールカー。
かといって、小さい=安いなんてイメージのクルマは選びたくない。
都会の渋滞をスイスイこなし、街角に置いてもオシャレ。
そして、時にはホットハッチ顔負けの元気な走りが楽しめる。
少なくとも、ここに取り上げる2台は、これら要件をすでに満たしている!
リポート|萩原秀輝|H.Hagiwara フォト|柏田芳敬|Y.Kashiwada
デジタルカメラが、一気に小型化した。ポケットサイズからカードサイズになったと思ったら、さらに高機能化と他のシステムとの複合化まで進んでいる。こうした方向に進化したのは、小さいことがイコール安いことではないという価値判断が常識になったからだろう。クルマも同じである。
市場が、小さくても価値の高いクルマを求めるようになってきたのだ。その先駆けとなったのが、ミニではないだろうか。中身には正真正銘のBMWクオリティが貫かれている。ボディ構造だけを例に上げてもコンパクトカーの常識を超え、主要部分にはメンバー内に細かなパーテーションを設けるなど、コストを無視したかのような造り込みをしている。デザインでインパクトを与え、乗っても期待以上の満足感を抱かせてくれる。 シトロエンC2も、デザインありきのクルマだ。見た目も中身も個性的であり、それだけでも十分に人の気持ちを動かす力を持っている。しかも、走りが刺激的なのだ。センソドライブと呼ぶ2ペダルで扱える5速MTは、初めてこのシステムを試した人にも快感をもたらすに違いない。
操作の方法は、簡単なレクチャーを受けるだけで覚えられる。オートモードでAT感覚の走りに慣れた後、いよいよマニュアルモードに切り替える。最近はAT限定免許を持つ人が多いだけに、クルマを操る本当の楽しさが理解されていない。だが、ステアリングの裏にあるパドルを操作してシフトアップ&ダウンを繰り返せば、自らクルマの性能を引き出す実感が得られる。それが、クルマを操る楽しさに結びつくまでには、そう長い時間は必要ないだろう。
さらに、今回試乗したVTRは1.6リッターDOHCエンジンを搭載。最高出力は110psと控えめだが、車重が軽いこともあり中回転域からでも力強い加速が引き出せる。気分が向いたときにアクセルを踏み込んでみれば、C2はどこからでも期待通りにダッシュしてみせるに違いない。こうして、日常のすぐ近くに刺激が待ち構えているところも魅力となる。
ハンドリングからも刺激が得られる。ステアリング操作に対する応答性がダイレクトなので、切り始めた瞬間からクルマの鼻先がスッと向きを変えることが分かる。それこそ、交差点を曲がるときにもハンドリングの鋭さが実感できる。かつて、元気よく走るコンパクトカーのことをボーイズレーサーと呼んでいたが、そんな時代の印象が蘇る走りだ。
その点でいうと、ミニはボーイズレーサーであっても、少しばかり理屈っぽい少年かもしれない。気持ちのおもむくままに、元気いっぱいで走り回るC2的な少年の印象とは異なる。1.6リッターSOHCエンジンは、低中回転域の充実したトルクを担保にして、それ以上を期待する人には高回転域で伸びのあるパワーを提供するといった走りだ。試乗車のクーパーに組み合わされていたCVTも、中回転域のトルクを生かす設定となる。
ハンドリングは、C2以上に刺激的だ。なおかつ、その裏付けとして、優れたスタビリティが確保されていることがよく分かる設定となる。実際にコーナーを大胆に攻めても、危なっかしい姿勢になることはない。このクラスでそれができるのもBMWクオリティが貫かれているからであり、それはそれで安心感につながる。
結果として、C2も危なっかしい姿勢になることはない。ただ、ボディの剛性感などはクラスの平均にとどまるだけに、走りの裏付けになるには至っていない。その意味で、ボーイズレーサー度合いでいえば、適度な緊張感を要求するC2の方が勝っている。
MINI COOPER
CITROEN C2
■全長/全幅/全高(mm)
3625/1690/1415
3670/1660/1460
■ホイールベース(mm)
2465
2315
■車両重量(kg)
1160
1080
■エンジン種類
直4SOHC16V
直4DOHC16V
■排気量(cc)
1598
1587
■最高出力(ps(kW)/rpm)
116(85)/6000
110(80)/5800
■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm)
15.2(149)/4500
15.3(147)/4000
■トランスミッション
CVT
自動5速センソドライブ
■サスペンション(F:R)
ストラット:マルチリンク
ストラット:カップルドビーム
■ブレーキ(F:R)
ディスク:ディスク
Vディスク:ディスク
■タイヤサイズ
175/65R15(5.5J)
195/45R16(6J)
■東京標準現金価格
¥2,467,500
¥2,037,000
問い合わせ先
問い合わせ先
※上記スペックは本誌発売当時の値、価格は税込み価格です。
■広告■
Copyright (C) GAKKEN CO., LTD. All Rights Reserved.