ゴルフと並び、ドイツを代表するCセグメントカーのアストラもまた、9月のフランクフルト・ショーで3代目にバトンタッチされることになった。
こちらも事前に配信された写真は数枚に限られるが、そのスタイリングはきわめてスポーティ、ダイナミックなパフォーマンスを十分に予感させるものだ。


リポート|木村好宏|Y.Kimura

 数年前までは、ドイツ市場でゴルフとほぼ互角のセールスをマークしていたアストラだが、オペルの品質悪化問題やモデルチェンジ政策の失敗などの影響を受け、このところすっかり元気がなかったのは事実。しかし、約3年前にオペルの社長に就任したカール・ペーター・フォレスターは積極的にオペル再建を推進、ベクトラ、メリーバ、シグナムとニューモデル攻勢を仕掛けてきた。そして今回、その本命ともいえる新型アストラを送り込むにあたり、オペルはゴルフのキープコンセプトとはまったく逆の手法、つまりデザインからしてブランニューを思わせる、きわめてチャレンジングなモデルチェンジに打って出た。
 オペルのチーフデザイナー、マーチン・スミスが提案したシャープなスタイリングは、現行ベクトラから導入されたオペルの新しいデザイン・アイデンティティを継承するもので、3月のジュネーブ・ショーで発表されたスタディモデル、GTCジュネーブがベースになっているのは明らか。ただし、ボディは5ドアのみで、3ドアはアストラ・クーペとして'05年に登場するといわれる。
 スリーサイズは、従来モデルに対して全長が+140mmの4250mm、全幅が+20mmの1730mm、全高が+40mmの1460mmで、ホイールベースは2610mm。ゴルフ同様、ひと回り大きくなったボディと巧みなサスペンション・レイアウトにより、キャビンスペースとラゲッジスペースにはさらなるゆとりを生んでいるという。
 ちなみに、フロントエンドを特徴付ける大型の異形ヘッドランプには、オプションで照射角度を自動調整するアダプティブ・コーナリング・ライトシステムを組み込むことが可能となる。また、リアコンビネーションランプの上部にはトランスルーセントと呼ばれる技術を新採用。特殊な光を分散させることにより、後方からの視認性をアップしている。
 エンジンは、まずガソリン仕様のトップモデルに170psと200psという2種類のチューンを持つ2リッターターボエンジンが新搭載。また、ディーゼル仕様のトップモデルには、同じGMグループのフィアットから譲り受けた150psの1.9リッターマルチジェットが採用されている。この他、ガソリン仕様は1.4リッター(90ps)、1.6リッター(103ps)、1.8リッター(125ps)の3種類、ディーゼル仕様はコモンレール式直噴1.7リッター(80ps/100ps)を用意。トランスミッションは、トップモデルにオペル初となる6速MTが、その他のモデルには5速MTと4速ATが組み合わされる。
 サスペンション形式はフロントがストラット、リアがトレーリングアームと従来通りだが、注目はクラス初となる電子制御式ダンピングシステムが採用されている点。これにより、路面や走行状況に合わせてダンパーの減衰力が自動調整されるほか、ステアリング、スロットル、ミッションとの協調制御により、コクピットにあるプログラムボタンを押すことで任意に走行モードを選ぶことができる。
 なお、新型アストラの発売はドイツで'04年初頭から、日本導入に関する詳細は現時点で未定だ。
 
  トップモデルは2リッターターボ。
新型シャシーとの組み合わせで、シリーズ史上最強の座は確実!
  デビュー当初は5ドアのみで、'04年半ばにはホイールベースを延長したステーションワゴン(キャラバン)が追加設定される見込み。写真はトップモデルの2リッターターボで、18インチタイヤが組み合わされる。



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