今回取り上げる5台の中で、アウディA4というのは最も見た目においての上質感が漂うクルマだ。つまり、“見た目”に関わるスタイリングやデザインにおいて最も高い品質を感じさせ、そこにこそ「上質」という言葉が宿っていると思わせるのである。
 伝統ある自動車メーカーとしては珍しく「プレミアム」という言葉を使う理由は、その言葉をあえて謳うに相応しいだけの実力の高さを自負しているからだろう。実際、この5台の中では最もシンプルなラインで構成されるデザインを持つA4だが、アピアランスは最も品質感が高い。この辺りは相当にデザイン能力、スタイリング能力が高いことの証である。
 この2・0SEは日本での車両価格399万円と、5台の中ではほぼ中間に位置しているわけだが、果たして見た目の価格は500万円クラスといって間違いないほどの質感を持っている。
 非常に狭いボディパネルの隙間や、光りすぎていないメッキ部分、クリアな感じがひと際強いライト類など、隅から隅まで一切の手抜きを感じさせないディテールを持ち、さらに全体では他と比べると圧倒的な塊感がある。スタイリングは抑揚あるパネルを合わせて形作られた他車とは異なり、ひとつの塊から丹念に削り出されたような雰囲気に支配されている。インテリアもまた、同様に一切の妥協を感じさせず、エクステリアとのコーディネイトとしても完璧を感じさせるような仕上がりだ。
 一方、走りにおいても、見た目から受ける高品質感を裏切らないだけの爽やかな印象がしっかりと息づく。2リッター直4エンジンのフィーリングは緻密であり、FFらしい爽快なステアリングフィールを持っている。5台の中では最も瑞々しく、スッキリとした乗り味は新鮮なグリーンサラダを思わせる。シンプルでクリーンだからこそ、フレッシュに輝いている。A4の走りはそういうイメージだ。
 しかし、A4のハイライトはやはり見た目の上質さである。これは刺激や大胆なものを感じさせないのだが、その分とても癒されるような清らかさを感じさせる。
 
 
塊から削りだしたようなフォルムと、雑味のない爽やかな走りが魅力のA4。クワトロ・システム、マルチトロニック(CVT)など、技術的な面でも同クラスの牽引役となっている。試乗車は、16インチアルミや本革シートなどの豪華装備が与えられる2.0SE。エンジンは130ps&19.9kg-mを発生する2リッター直4ユニットを搭載。トランクスペースは445リッター(VDA法)だ。この他、2.0、2.4SE、1.8T quattro、3.0quattro SEをラインナップ。

■全長×全幅×全高=4555×1765×1430mm
■ホイールベース=2645mm
■車両重量=1470kg
■エンジン種類/排気量=直4DOHC20V/1984cc
■最高出力=130ps(96kW)/5700rpm
■最大トルク=19.9kg-m(195Nm)/3300rpm
■トランスミッション=CVT(マルチトロニック)
■サスペンション(F:R)=4リンク:トラペゾイダル
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク
■タイヤサイズ=205/55R16
■東京標準現金価格=3,990,000円
問い合わせ先
※上記スペックは本誌発売当時の値、価格は税抜き価格です。
Copyright (C) GAKKEN CO., LTD. All Rights Reserved.