いま、最も注目されているボルボといえば、今夏発表されたXC90だろう。
高級SUVの売れ行きが好調な北米市場を見据えた、ボルボの新型SUVとして登場。
日本への導入が待たれるところだが、果たしてXC90とはどんなクルマなのか。
その魅力の一端を紐解いてみよう。

解説|笹目二朗|J.sasame

 ボルボXC90は、同社の創業75周年にあたる今年、まったく新しいモデルとして発表された。最大の輸出国である北米市場において、BMW・X5、メルセデスMLなどの成功を横目に見ながら、ボルボ流のSUVとして企画されたのがXC90である。
 いまや北米市場において、主流はセダンではなく、SUVやミニバンである。いや、SUVやミニバンの形をしたクルマを乗用車として使っている、といった方が適切かも知れない。広大な大地を背景に、決して舗装率が高いわけでもなく、その舗装にしても技術的にハイレベルにあるわけでもない。時には未踏の山野に踏み入るといった、そんな状況を大らかに走り回るアシとして、SUVは最も適した道具性をもつ。ゆえにボルボがステーションワゴンよりも、北米でSUVに力を注ぐのはむしろ当然である。
 そのXC90は、ボルボ快心の作といえそうだ。プレビューとして登場した、V70ベースのクロスカントリーの評判も上々だから、より本格的なSUVたるXC90の成功も約束されたようなものだろう。
 もちろん、SUVにとっても外観は非常に大事な要素だが、このXC90に採用されたスカンジナビアン・デザインは、ボルボの強健さと温厚で信頼感に満ちた温かみが上手く表現されているグッドデザインといえる。
 ボディは5ドア・ハッチバック形式でホイールベースも1種だが、5人乗りと7人乗りの2仕様が用意される。もちろんシートを取り去り、あるいは折り畳めば、広大なカーゴスペースが出現する。スリーサイズは、全長4799×全幅1890×全高1740mm、ホイールベースは2859mmである。
 エンジンは直列5気筒2.5リッター(208ps/24.1kg-m)と、直列6気筒2.9リッター(268ps/28.5kg-m)の2基で、ともにターボによる過給が行なわれ、フロントに横置きされて前輪を駆動するS80のパワートレインが流用されている。発表されている性能数値は、最高速度はともに204.8km/h、0〜60mph(96km/h)加速は5気筒が9.3秒、6気筒が8.7秒だ。
 4WDシステムは、電子制御式のハルデックス・カップリングを用いたパートタイム4WDである。注目されるのは、そうしたヘビーな走行装置までは必要とせず、スタイリングやユーティリティ、そして経済性を欲する顧客のために、FF仕様も存在することだ。
 サスペンションはフロントがマクファーソン・ストラット、リアがマルチリンクで、タイヤサイズは235/65R17と225/70R16が適宜組み合わされる。
 ブレーキディスクはフロントが12インチ、リアが12.1インチ径で、もちろんABS、EBD、EBA(ブレーキアシスト)も装備される。また重心高の高さゆえ、ジャイロにより検出されるロール成分により、ロールオーバーの危険性があればESPも介入させ、ブレーキにより安定させる。
 その他の安全装備については、ボルボというブランドに期待する全てが装備されている。
 
  エンジンは直列5気筒2.5リッター(208ps/24.1kg-m)と直列6気筒2.9リッター(268ps/28.5kg-m)の2タイプに、ライトプレッシャーターボが組み合わされる。駆動方式はFFと4WDが用意される。
  スリーサイズは全長4799×全幅1890×全高1740mm。BMW X5より132mm長く、35mm幅が狭い。ボルボらしいコンサバティブなフォルムだが、同時に強健さもアピールしたデザイン。
  ロールオーバー事故を回避するためRCSシステムを採用。万一横転した時にも、乗員が天井や側面に頭を打ち付ける危険性を低減し、ルーフには強度の高い鋼板を用いている。
サスペンションはボルボが熟成を重ねてきたフロント=マクファーソン・ストラット式、リア=マルチリンク式を採用。オンでもオフでも快適な走行性能を発揮するという。
  機能的かつ北欧の家具調度品にも通じる暖かみを感じさせるインテイリアデザインは、ボルボの伝統に倣ったもの。高いヒップポイントがもたらす視界はとりわけ良好だ。
5人乗りと7人乗りの2仕様が用意される。写真の7人乗りは多彩なシートアレンジを持ち、用途に応じて様々なスペースを創出する。ライバルに対する大きなアドバンテージとなるだろう。
 
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