 
MERCEDES-BENZメルセデス・ベンツC240ステーションワゴン
C240 STATIONWAGON

VOLVOボルボV70
2.4
V70 2.4

定番ワゴンに対するアドバンテージを探る
味わい深いのはどっちだ!?

ともに古くからクルマの安全対策に取り組み、その意味では精神的に近いところにあるといえるメルセデス・ベンツとボルボ。
だが実際、両社から生み出されるクルマたちは、ハード/ソフト両面で大きく趣を異にするのも事実。
ここではワゴンを俎上に上げて比較してみよう。

リポート|河口まなぶ|M.Kawaguchi
フォト|望月浩彦|H.Mochizuki

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癒されるのは精緻な実直さか緩い暖かみか

C240ステーションワゴンの落ち着きがあり、かつ正確性の高い走りは、ボルボV70とは一線を画す味であり世界だ。一言でいうなら「重厚」であり、それはある意味、クルマとしてひとつの理想形のようにも思える。
だがしかし、日本より明らかに高い速度域を日常とする国で生まれただけに、ちょい乗り程度ではドライバーに何も感じさせないのも事実。ラック&ピニオン形式のステアリングを採用し、ヴィヴィッドなステアリングフィールを得た現行W203系は、先代W202系よりも明らかにスポーティで、これまでのメルセデス・ベンツ車にはなかった「走りの感想」を伴うクルマとなっているが、それを実感するにはやはり日本の道路事情は最適ではない。
例えばサーキットで限界で走らせた時などは、FR車としてBMW3シリーズと頂点を二分するほどの走りの奥行きを備えているのにも関わらず、BMWとは異なり、日常の路上ではその一端すら垣間見せない。それだけに、多くの人には走りという言葉さえ思い浮かばせないクルマと見なされている。さらにいえば、その走りの世界があまりにも高みにあるために、このクルマの持つ走りにおける感触の豊かさなども、当たり前のものとして流されてしまうほどだ。
ただ、クルマの本質である「移動」を考えた時、その走りの世界はとても望ましいところにある。たとえば長い距離を快適に、少しでも速く移動しようとする場合、C240ステーションワゴンはドライバーへの負担を最小限に抑えてくれる。
もちろん、感度の高いドライバーなら、その確かな乗り味走り味をして、どこまでも走っていきたくなるような気持ちよさが感じられることも事実だが、多くの人にとっては、やはり気を遣わずに、ストレスフリーで移動できる道具という認識の方が強いだろう。
逆にいうと、そういう乗り味走り味だからこそ、日本においてC240ステーションワゴンというのはあまりにも実直すぎて、多くの人が頭に描くような、ステーションワゴンならではの「豊かさ」を想起し難い存在といえるかもしれない。
それに対し、ボルボV70の持つ世界は、ステーションワゴンならではの「豊かさ」に満ち溢れている。
C240ステーションワゴンに対して、V70の持つ走りの味や世界は「暖かさ」に支配される。ある意味で、どんな時もビジネスライクに移動できてしまうC240ステーションワゴンが冷たく感じるほどに、V70の走りには「緩さ」があり、それがドライバーの心を暖める。緩さという言葉からも分かるように、その走り味乗り味は、メルセデス側の論理から見れば落ち着きで一歩譲り、走りから生まれる感触も正確性でわずかに劣る。しかし、それとてネガティブな要素になるレベルではないものといい切れる。
日本での移動は、欧州のそれに比べれば距離は短いのに時間がかかる。そういった状況下では、ドライに思えてしまいがちなC240ステーションワゴンより、むしろ緩さや暖かさを持ったV70の方が不思議と豊かさを感じる部分が多かったりする。そう、V70の走り味乗り味にある緩さとは、リラックスといい直すことができる。いわば、C240ステーションワゴンが精緻な実直さで癒しを生み出すのに対し、V70は柔らかなソファに身を沈める時のような緩やかな雰囲気でリラックスさせる。そういう違いだ。
その意味では、同じステーションワゴンであっても、互いにまったく異なる世界をキッチリと確立した存在。甲乙を付けるというよりは、味わいの好みで選ぶ域にある2台だ。もちろん、ワゴンとしての機能はどちらも申し分ない上での話として。
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Mercedes-Benz
C240 STATIONWAGON
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ラゲッジスペース容量はC240が430リッター、V70が485リッター。フロアの奥行き/最大幅はC240が930mm/1330mm、V70が1080mm/1380mmで、数字上は極端な差はないものの、積載性ではV70が一歩リード。C240の場合は、幅が足りずに4個のスーツケースの縦積みは不可。寝かされたリアゲートもやや積載性をスポイルする。
GLOBE-TROTTER
1897年に誕生して以来、英国王室をはじめ世界中のセレブリティから絶大なる支持を集め続けるトラベルケースの名門。今回使用したのは「センテナリー・サファリ」シリーズで、大きい方から順に33''SUITCASE
WITH WHEELS (82×47×26cm、 168,000円)、28''SUITCASE WITH WHEELS
(70×42×23cm、 152,000円)、26''SUITCASE(65×37×21cm、125,000円)、21''TROLLEY
CASE(54×39×17cm、128,000円)。赤いケースは13''VANITY CASE(32×22×20cm、65,000円)。
●問い合わせ先=グローブ・トロッタージャパンTEL03-5414-3050
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