

オペル・ヴィータ
Opel VITA

オペルの屋台骨を支える
小さなスタンダード

リポート|笹目二郎|J.Sasame

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Profile


世界80カ国で販売され、昨年末までの累計で約600万台が生産・出荷されたというオペル・コルサがデビューしたのは'93年。本国ドイツにおいては、'94年以降クラストップの登録台数を守り続けるヒットモデルである。そのコルサが日本名ヴィータとして登場したのは'95年のことになるが、それ以来、わずか5年8カ月で約6万台を売り上げ、いまや日本国内におけるオペル・ブランドの中核をなす存在となっている。そのヴィータは昨年、フルモデルチェンジした新型へとスイッチされているため、'02年モデルとして特に外観上の変更は行なわれていないが、クラス初となる、側突の際に乗員の頭部を保護する「カーテン・ヘッド・エアバッグ」の追加、車内温度上昇を軽減する防眩グラデーション付き熱反射ガラスやフルオートエアコンの採用など、装備の追加充実が図られている。同時に、'02年モデルへの切り替えに合わせて新たに3車種が追加設定。ラインナップの拡充も図られ 1.2リッター/1.4リッター/1.8リッターの計5車種という幅広いラインナップを完成させている。1.2リッターモデルはSportという仕様で、「イージートロニック」と呼ばれる5速ATを採用。これはアルファ156/147に採用されるセレスピードや、ルノー・トゥインゴのクイックシフトなどと同じように、5段マニュアルギアボックスをベースに、油圧シリンダーによる自動クラッチ操作を行なう機構で、2ペダルによる運転が可能となっている。1.4リッターはシリーズの主力車種(4ATのみ)で、Swing/GLS/GLS-Naviという3車種を取り揃える。そして最も大きな排気量となる1.8リッターは、5速マニュアルと専用スポーツサスペンションが与えられる最上級高性能版GSiというラインナップ。車両重量は1050〜1130kgの間にあり、エンジンパワーの違いはそのまま動力性能の差となるが、タイヤサイズはスポーツたる1.2リッターモデルと1.8リッターモデルが185/55R15と同じで、1.4リッターモデルは175/65R14。価格は最も安い1.2リッターのSportで1,690,000円、最上級1.8リッターのGSiで2,090,000円。欧州車としては非常にリーズナブルな価格設定となることも、ヴィータの特徴であり大きな魅力のひとつとなっている。

Impression


重量差は少ないとはいえ、ほとんどが前輪荷重の差だから、650kgしかない1.2リッターが一番ノーズの軽さを感じ、軽快な身のこなしを演じる。フルオートで加速させる際に、この重量の慣性は少ないほどショックも少ない。そうした観点から観察すると、1.2リッターに採用されるイージートロニックはセレスピードより軽く、クイックシフトと同等のレベルにある。この種のモデルはメカに興味があって、ある程度運転レベルの高い人にオススメ。一般的には、やはり標準的な4ATの1.4リッターがオススメだ。予算に合わせた装備が選べ、実用的なアシとして申し分ない性能を発揮する。旧型に比べてステアリングの操舵力は軽くなったし、ブレーキ性能は1ランク強力になり軽い踏力でよく効く。乗り心地はフラットでダンピングも良く、ドイツ車にありがちなゴツゴツした感触もない。1100kg前後の重量に対して90psあれば十分に速く、100km/h以上まで伸びる2速は、登坂でもエンジン騒音の増加なしに引っ張れるし、巡航に移れば低い回転で静かなクルーズが可能だ。ワイドに分散したギアレシオも、エンジン回転の幅があれば、回して使うことは楽しくもある。このエンジンは結構タフで、高回転域の滑らかさも上々だ。1.8リッターは5MTのホットハッチだ。最高速は200km/hを超えるだろう。アストラやベクトラにも積まれるユニットと同じで、同軸で直接スライドさせるクラッチの作動は軽い踏力で済むし、ギアシフトは適度に剛性感もあってダイレクトなフィールが楽しめる。ギア比そのものはスポーツカー的にクロスしたものではないが、ATとは違いパワーを直接コントロールする楽しみを叶えてくれる。
取り回しのいいサイズや高い実用性など、特にマイナス点は見あたらない。強いて挙げれば、125psの1.8リッターGSiがややトルクステアを感じさせることくらい。これも、元気なFFの象徴と思えば気にはならないが。
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ボディサイズは3/5ドア共通で全長3815×全幅1645×全高1440mm。先代よりも全長で+75mm、全幅で+30mm拡大している。
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グレード間で、エクステリア上の最も大きな違いはホイールのデザイン。GLS、GSiにはアルミホイール、Swing、Sportにはスチールホイールが装着される。また、GSi、Sportにはルーフスポイラーが装着されるほか、GSiではスモークテールレンズなどが採用される。 |
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拡大したボディサイズにより、十分な室内空間を確保。また、GSi、Sportのスポーティグレード2車種のフロントシートにはスポーツシートが採用される。写真はGSiのもの。
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2002年モデルとしてSport、GSi、GLS-Naviが追加設定され、全5モデルとなったヴィータ。写真は左からGSi、GLS-Navi、Sportとなる。5ドアのほか、1.4リッターには3ドア(Swing)も設定される。 |
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新たに設定されたGLS-Naviは、GLSをベースに、タッチパネル式DVDナビを搭載したモデル。インパネまわりのレイアウトは全モデル共通となるが、GLSおよびGLS-Naviでは本革巻ステアリングホイールが標準装備される。Sport、GSiにはホワイトメーターが採用される。 |
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全車にECOTECユニットを採用。Sportに搭載されるZ12型1.2リッターは75ps&11.2kg-m、GLS、Swingが搭載するZ14型1.4リッターは90ps&12.8kg-m、GSiが搭載するZ18型1.8リッターは125ps&16.8kg-mをそれぞれ発揮。また、2005年に実施される欧州の排ガス規制(ユーロ4)に対応した排出ガス対策を導入している。
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1.2リッターのSportには、5速MTをベースにマニュアルモードとオートマチックモードを兼ね備える「イージートロニック」と呼ばれるATが搭載される。前輪荷重も軽いこのSportは、全モデルのなかで最も軽快な走りを味わえる。 |
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イージートロニックは、まず右側のゲートでエンジンを始動。この位置がニュートラル(N)で、そのまま下へ押せばリバース(R)。左横に倒してさらにに左にタッチさせるとDとマニュアルの切り換えが行なわれ、その位置で前に倒すと「+」、下へ引けば「−」のギアにシフトされる。
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VITA
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| Sport |
1198cc/直4DOHC |
5速イージー
トロニック |
¥1,690,000 |
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| Swing |
1388cc/直4DOHC |
4AT |
¥1,730,000 |
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| GLS |
1388cc/直4DOHC |
4AT |
¥1,870,000 |
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| GLS-Navi |
1388cc/直4DOHC |
4AT |
¥2,070,000 |
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| GSi |
1795cc/直4DOHC |
5MT |
¥2,090,000 |
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