BMW 3シリーズ
BMW 3Series

スポーティさと実用性を兼ねる
BMWの中核モデル


リポート|萩原秀輝|H.Hagiwara

Profile


 3シリーズは、いわずと知れたBMWの中核モデル。全長4500mm以下に抑えられたボディサイズは、国産車でいうと2リッタークラスのファミリーセダン並み。だが、巧みなパッケージングにより、十分な室内スペースを獲得している。その秘密はホイールベースの長さにあり、トヨタ・アルテッツァやニッサン・スカイラインなどのパッケージングにも影響を与えた。その3シリーズは、'01年秋にマイナーチェンジ。セダンとツーリングが、切れ長のヘッドライトを特徴とする顔へとフェイスリフトされた。ちなみに、クーペとカブリオレの外観に変わりはない。エンジンは、4気筒が2リッターで6気筒が2.2リッター、2.5リッター、3リッターの計4タイプ。そのうち、4気筒はアルミブロックを持つ新開発のバルブトロニック付きエンジン。スロットルバルブをなくすことでポンピングロスを抑え、燃費を大幅に低減し応答性を向上させるという、まさにBMWならではの革新的テクノロジーを採用する。6気筒エンジンは従来のままだが、吸排気ともに連続可変バルブタイミングを実現するダブルVANOSを採用。ドイツの乗用車用エンジンとしては他に例のない高出力型となっている。サスペンションの設定も、マイナーチェンジで変更。近年のBMWはプレミアム路線を歩んでいたために、持ち前のスポーティさを潜在化させていたが、少しばかり穏やかにしすぎたという反省があったのだろうか。最新モデルは、本来のスポーティさが実感できるサスペンションセッティングとなっている。

Impression


最新モデルの3シリーズで注目できるのは、バルブトロニック付きの4気筒エンジンだ。従来の1.9リッターの排気量を2リッターに拡大したものではなく、ゼロスタートで新開発をしたユニットだけに、6気筒に迫るスムーズな吹け上がり感と静粛性を獲得。しかも、最高出力は118psから143psに一気に向上しているから、その実感を力強さの余裕として低回転域から味わうことができ、高回転域では伸びのある加速が得られる。4速から5速となったATとの相性も文句なしのレベルで、セダンとクーペで選択可能な5MTであれば、エンジンの実力を自ら使いこなす歓びが満喫できる。そればかりか、エンジン重量が軽いためにハンドリングの軽快感が得られることも魅力だ。サスペンションが引き締められたこともあり、ステアリング操作に対してクルマの鼻先が小気味よく向きを変える快感が得られるのだ。直列6気筒エンジンも、進化を繰り返したことで完成の域に達した感がある。高剛性のシリンダーの中を、超高精度で加工されたムービングパーツが寸分のムダもなく動いている様子が手に取るように分かるエンジンだ。高回転での伸びの良さは排気量の大きな3リッターモデルまで共通する。排気量による力強さに違いはあるが、期待以上の満足感が得られることは間違いない。そうした走りが楽しめるのに加え、室内や荷物スペースの広さはボディサイズを考えれば十分に納得できる範囲。取り回しの良さも3シリーズの美点といえるだろう。

実際に、3シリーズのオーナーに不満を聞いても決定的な問題点はないはずだ。何度かのマイナーチェンジで、初期モデルにあった不満はすべて改善されたといってもいい。あえていえば、Mスポーツのサスペンションがやや固くなりすぎたことぐらいだ。とはいうものの、荒れた路面では音としてゴツゴツ感が伝わってくるが、不思議とそれが突き上げなどの不快感には結びつかない。

Sedan
318i 1995cc/直4DOHC 5AT
5MT
¥4,080,000
¥3,960,000
318i M-Sport 1995cc/直4DOHC 5AT
5MT
¥4,200,000
¥4,080,000
320i 2171cc/直6DOHC 5AT ¥4,260,000
320i M-Sport 2171cc/直6DOHC 5AT ¥4,580,000
325i 2493cc/直6DOHC 5AT ¥4,780,000
325i M-sport 2493cc/直6DOHC 5AT ¥5,110,000
330i 2979cc/直6DOHC 5AT ¥5,400,000
330i M-sport 2979cc/直6DOHC 5AT
5MT
¥5,700,000
¥5,600,000
330xi 2979cc/直6DOHC 5AT ¥5,690,000

Coupe
318Ci 1995cc/直4DOHC 5AT
5MT
¥4,080,000
¥3,960,000
318Ci M-sport 1995cc/直4DOHC 5AT
5MT
¥4,430,000
¥4,310,000
330Ci 2979cc/直6DOHC 5AT ¥5,600,000
330Ci M-sport 2979cc/直6DOHC 5AT ¥5,800,000

Touring
318i touring 1995cc/直4DOHC 5AT ¥4,090,000
318i touring M-sport 1995cc/直4DOHC 5AT ¥4,460,000
325i touring 2493cc/直6DOHC 5AT ¥4,970,000
325i touring M-sport 2493cc/直6DOHC 5AT ¥5,300,000

Cabriolet
330Ci Cabriolet 2979cc/直6DOHC 5AT ¥6,450,000
330Ci Cabriolet M-sport 2979cc/直6DOHC 5AT ¥6,650,000
 
セダンのボディサイズは全長4470×全幅1740×全高1415mm、ホイールベースは3シリーズの全モデル共通となる2725mm。
写真は318iのインパネ回り。基本的なインテリアのレイアウト&デザインは全車に共通する。'02年モデルとなり、オプションで設定されるナビのモニターがワイド化された。
巧みなパッケージングにより、走行性能と居住性、快適性などを両立する点も、3シリーズの美点。
セダン9モデル、クーペ4モデルのほか、カブリオーレ、ツーリングなど幅広い車種をラインナップする3シリーズ。写真は318Ci。
143psの2リッター直4を筆頭に、170psの2.2リッター直6、192psの2.5リッター直6、231psの3リッター直6という計4タイプのパワーユニットをラインナップする。
318から330まで、すべての車型にスポーティ・パッケージのMスポーツが用意されているのもBMWならでは。とくに写真の330i Mスポーツは、3リッターエンジン搭載車で唯一5速MTが選べるという点で価値あるモデルだ。
3シリーズには4WDモデルとなる330Xiもラインナップ。前38:後62という割合で常に駆動力を配分する、X5から派生した本格的なフルタイム4WDシステムを採用している。
Mスポーツ仕様には3本スポークのステアリングやスポーツシート、カーボン調ブラックカラーのインテリアトリムなどが与えられる。
3シリーズ・カブリオーレは330Ciと同Mスポーツ仕様の2モデルがラインナップ。ソフトトップの開閉はすべてフルオートで行なえ、要する時間は約20秒だ。
3シリーズのツーリング(ワゴン)として用意されているのは318iと325iの2モデルで、それぞれにMスポーツ仕様も用意される。
ラゲッジは最大で1345リッター(VDA方式)。ワゴンとして考えた場合はやや物足りない容量だが、ボディサイズを考えれば納得できるレベルか。



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