ロータス・エキシージ・カップ190&240

LOTUS EXIGE CUP 190&240

公道を走るレーシングスペック

ロータス・エキシージの2006年モデルとして、高性能版のエキシージ・カップ190/240が登場した。その実体をひと言でいうなら、公道も走れるレーシングカーだ!

リポート|斎藤 聡|S.Saito フォト|郡 大二郎|D.Kori


ピュア・ライトウェイトスポーツの真骨頂


 ロータス・エキシージは、それ自体がスパルタンなピュアスポーツモデルだが、さらにそのハイパフォーマンス版として、本格的なサーキット走行を可能にした2タイプのハイパフォーマンスバージョン、ロータス・エキシージ・カップ190/240が登場した。
  カップ190は、トヨタ製2ZZ-GE型1.8リッター(連続可変バルブタイミング付き)エンジンを搭載するNAモデルで、192ps/18.5kg-mのパワー&トルクを発生。一方のカップ240は、同じ1.8リッターの2ZZ-GE型をベースにイートン社製M62ルーツ式スーパーチャージャーを組み合わせ、247ps/24.1kg-mのパワー&トルクを発揮する。組み合わされるトランスミッションは、いずれも軽量アルミケースを持つ6速MTで、ギア比はエリーゼ111Rやエキシージと同じ設定だ。
  カップの特徴は、ハードなスポーツ走行に耐える仕様となっている点で、トルセンLSDやトラクションコントロール、ドリルドブレーキローター、改良型ブレーキパッド、オーリンズ製2ウエイアジャスタブルダンパー(縮み側22段/伸び側60段調整+車高調整)、T45スチールロールバー(無料オプションとしてFIA公認6点式ロールケージも用意)といった装備が盛り込まれる。また、タイヤはエキシージ用に開発されたヨコハマのセミレーシングタイヤ、アドバンA048を履く。
  カップ190の走りは、まさに走行会専用モデルといった印象で、ボディの軽さからくるシャープな動きと高い旋回スピードが魅力。持てるパワーをいかに引き出して走るかに面白さがある。
  足回りはかなり巧みなセッティングがなされていて、硬くギュッと引き締まっているのだが、グリップ限界を超えてもすっぽ抜けるようなトラクションの抜けがなく、意外なほどコントロールしやすかった。バネの反発力に対してダンパーの伸びの減衰力が勝っており、スパッと滑り出すようなピーキーな動きを上手に抑え込んでいる。
  同時に、トルセンLSDがグリップの限界域での挙動を穏やかにする役割を果たしているのだろう。パワーオンでリアのスライドを誘発するのは難しいが、タックインをきっかけにパワードリフトに持ち込むことはできるし、リアが滑り出したあとも、アクセルを踏み込んでいればドリフトコントロールが十分に可能だった。
  もちろん、グリップを主体にした走り方でもダンパーの効きがよく、じんわりとサスを沈めながらタイヤのグリップを引き出すような走り方ができる。ギア比の設定も適切で、エンジンの許容を使い切れればパワーバンドを外すことなく走ることができるので、スパルタンなNAスポーツそのものの走りの面白さと奥深さが味わえる。
  一方のカップ240は、スーパーチャージャーによるトルクアップが効いており、積極的にアクセルオンでクルマの姿勢コントロールをすることができる。こちらのほうが多少リアのバネレートも減衰力も硬めのセッティングなのか、滑り出しは190よりもスパッと来る感じだが、トルクがあるのでそこからアクセルを踏み込めば、楽にスライドを持続させコントロールすることができる。
  スーパーチャージャーの恩恵で中回転域、具体的には4000〜6000rpmあたりのトルクが充実しており、この回転でも十分にアクセルコントロールが可能。240カップにはパワー(トルク)を使いこなす面白さがある。絶対的な速さでいえば240だが、面白さは等質で、どちらを選んでもそれぞれに楽しい。もっとも、この楽しさとは、ヒリヒリとシビレるような類の楽しさだが……。
  いずれにしても、量産市販車ベースではありえない旋回スピードとコントロールのシビアさがあるのはいうまでもない。カッコいいから乗ってみようか、という程度の安直なノリでは宝の持ち腐れになってしまうので、はっきりいって買わないほうがいい。が、ピュア・ライトウェイトスポーツの奥深さを知りたいなら、これに勝るクルマはないと断言できる。


エンジン以外の仕様はすべて両モデルとも共通。4点式シートベルトをはじめ、スポーツシート、ロールバー、インパネに配されたキルスイッチなど、レーシングカー同様の安全装備が標準となる。
ともに1.8リッターVVTL-i(連続可変バルブタイミング機構)搭載の2ZZ-GEユニットを採用。190はNAで、レブリミットは8500rpm(写真右)。240には完全密封構造のM62ルーツ式スーパーチャージャーが装着され、さらなるパワーアップが図られている。
Yタイプ8本スポークの軽量鋳造アルミホイールには、ロータス仕様のアドバン048タイヤ(LTSのロゴ付き、Wグレード)を装着。
シートはProBaxのテクノロジーを採用したスウェード風素材のスポーツタイプで、4点式シートベルトを装着。ただし、市販モデルは3点式になる予定という。無料オプションとしてFIA公認の6点式ロールバーも用意。
カップ190の軽量ボディがもたらすシャープな動きと高い旋回スピードを選ぶか、スーパーチャージャーを装備したカップ240の圧倒的なパワーを使いこなすか。いずれにしても高いスキルが必要となるが……。
こちらの赤いボディがエキシージ・カップ190。ちなみに、カップ190/240のネーミングは最高出力の192ps/247psに由来する。
LOTUS
EXIGE CUP190
EXIGE CUP240
■全長/全幅/全高(mm)
3805/1725/2300
■ホイールベース(mm)
2300
■トレッド(前/後)(mm)
1455/1505
■車両重量(kg)
875
960
■エンジン型式/種類
2ZZ-GE/直4DOHC16V
2ZZ-GE/直4DOHC16V+スーパーチャージャー
■排気量(cc)
1795
■最高出力(ps(kW)/rpm)
192(141)/7800
247(181)/7000
■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm)
18.5(181)/6800
24.1(236)/7000
■トランスミッション
6速MT
■サスペンション(F:R)
ダブルウイッシュボーン:ダブルウイッシュボーン
■ブレーキ(F:R)
Vディスク/Vディスク
■タイヤ(ホイール)
F:195/50R16(6.5J) R:225/45R17(7.5J)
■東京標準現金価格
\7,500,000
\9,200,000
問い合わせ先=エルシーアイ TEL:03-5754-0805
※上記スペックは本誌発売当時の値、価格は税抜き価格です。
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