

ビー・エム・ダブリュー130i Mスポーツ
BMW 130i M-Sport

3リッター直6+6MT+コンパクト
ボディがもたらす至福

コンパクトな1シリーズのボディに、BMW自慢の新世代直6エンジンを組み込んだ130i Mスポーツ。しかも6MTとくれば楽しくないはずがないとは思っていたが、実際のところ予想はさらに良い方向で裏切られた!

リポート|萩原秀輝|H.Hagihara フォト|宮門秀行|H.Miyakado
 

さらに高められたN52ユニットのスペック

BMWが開発した新世代の直列6気筒エンジンであるN52型は、1シリーズに素晴らしいプレゼントをした。何とこのコンパクトなユニットは、全長4mあまりの1シリーズに搭載が可能なのだ。それ以前のM54型では、エンジンが長いために搭載できなかっただろうし、前後重量配分もアンバランスが生じたかもしれない。だが、3リッターのN52型を積む130iにはそうした心配がない。
ボンネットを開けると、エンジンは意外なほどスッキリと収まり吸排気系の取り回しに苦労している様子もない。エンジンの搭載位置も、他のBMWと同様にフロントミッドであり、前から2気筒目と3気筒目の間にフロントアクスルが位置している。
ただ、マグネシウムとアルミニウムを複合素材として用いたシリンダーブロックを採用するなど、世界最先端の技術で軽量化を実現したN52型をもってしても、さすがに前後重量配分50対50は実現できなかった。それでも車検証記載の数値は52対48だから、前後重量配分のバランスが大きく損なわれたわけではない。
むしろ、不安を感じたのは265psものパワーを持て余さないかどうかだ。だが、それは余計な心配だった。130iは6速MTを専用で組み合わせるが、その操作さえ容易だった。まず、クラッチが重くない。しかも、つながりがスムーズだ。アクセルを踏まずにクラッチをつなぐことにさえ気遣いの必要がなく、スッと走り始める。そのとき、アクセルを踏んでもトルク変動が大きすぎないのでギクシャクせずに済む。
さらに、拡張機能付きDSCに含まれる坂道発進アシストが威力を発揮し、上り坂で走り始めるときにブレーキからアクセルに右足を移動しても約2秒間自動的に停止状態を維持するので、慌ててクラッチをつなぐ必要がない。そんな素人臭い機能など不要だと考える人がいそうだが、使ってみるとかなり役に立つことが分かる。
アクセルを踏み込んでフル加速したいところだが、実は試乗を始めた段階で慣らしが終わっていなかった。そのため、エンジン回転数は中回転域までに抑えなければならなかったのだが、それでも130iは思わず“ウォーッ”と感動の声を上げたくなるような力強さを実感させてくれる。実は、このN52型は330iが積むエンジンとは設定が異なり、最高出力は258psから265ps、最大トルクは30.6kg-mから32.1kg-mまで向上しているのだ。
しかも、音がいい。ボンネットを開けたときに吸気系の大きなサージタンクが目に入ったが、それを吸気音の演出のためのサウンドボックスとしても利用しているのだろう。排気音も刺激的であり、それが混ざり合ってアクセルを踏み込みたくなる気持ちを後押しする。だが、もうしばらくは我慢。
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130iはMスポーツのみとなり、Mスポーツ・パッケージのフロント・スポイラー/サイド・スカート/リヤ・スカートが標準装備される。フロントマスクはより精悍に、ディフューザーと統合されたリアはよりコンペな雰囲気となる。
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タイヤはフロントに205/50R17、リアに225/45R17サイズのランフラット、ピレリ・ユーフォリアを装着。ホイールは、Mライト・ダブルスポーク・スタイリングを組み合わせる。 |
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N52型3リッター直6DOHCエンジンは、130iへの搭載にあたり若干スペックが引き上げられ、最高出力265ps/6600rpm、最大トルク32.1kg-m/2750rpmを発揮する。いうまでもなく、コンパクトな130iに対しては十分すぎるほどにパワフル。 |
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エアロパーツがMスポーツ仕様となり、さらに車高も落ちているため、他の1シリーズに比べれば迫力を増しているアピアランスだが、コンペモデルにありがちな“これでもか”の押し出しはない。 |
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