ビー・エム・ダブリュー・アルピナB7スーパーチャージ

BMW ALPINA B7 Supercharge

極まったのはアルピナ流
アンダーステートメント性


ベースとなる7シリーズのマイナーチェンジを受け、B7も内外装がリフレッシュ。ただし、こちらのエンジンは従来と変わらず。スペック上の変化も見受けられないが、実際に走らせてみるとそこには嬉しい発見も……。

リポート|萩原秀輝|H.Hagiwara フォト|郡 大二郎|D.Kori


実際に体感する走りは従来より着実に進化


 アルピナが、なぜMモデルを卒業した人のためのクルマになるのか、B5のリポートによって理解していただけたと思う。ただ、それでもパフォーマンスを隠し切っているわけではない。B5は車高が見るからに低めに設定され、走り去るときには超現実的なパワーを知らしめる咆吼を残す。
  そうした、周囲の人に対する控えめなメッセージさえも隠しているのがB7だ。LCI(ライフ・サイクル・インパルス)と呼ばれた7シリーズのマイナーチェンジに合わせ、B7もフェイスリフトを実施。それによって独特のアクの強さが抜けた分だけ、アルピナらしい控えめなデザインのフロント/リア・スポイラーが従来モデルに増して似合っている。
  インテリアの仕上げは、B5よりも高級感がある。実は、B5についても「インテリアをフルレザー仕様にしたい」といった要望があるという。だが、アルピナとしては用いる素材とエアバッグとの関係の評価ができていないことを理由に断っているとのこと。そうしたアルピナの真摯な態度も、新しい逸話になりそうだ。
  さて、搭載するエンジンは、B7も4.4リッターのV型8気筒にスーパーチャージャーを組み合わせている。数値上のパフォーマンスは、最高出力だけB5よりも10 ps抑えられた500psとなる。それでも、アクセルを踏むと2030kgに達する車重を意識することなく超現実的な加速を示す。発表こそされていないが、エンジン・マネージメントなどが進化しているのか、フェイスリフト前のB7よりも低回転域のトルクがさらに充実したような感じがする。
  エンジンのパフォーマンスを受け止めるシャシーは、7シリーズにオプションで設定されるスポーツ・サスペンションをベースに、スプリングだけをアルピナ専用に変更。それでも、ボディは無駄な動きを抑えながら、接地感が硬めになりかねない21インチタイヤを見事に履きこなしている。それを可能にする、7シリーズ自体のポテンシャルも計り知れない。
BMW ALPINA
B7 Supercharge
■全長/全幅/全高(mm)
5050/1900/1475
■ホイールベース(mm)
2990
■トレッド(前/後)(mm)
1580/1575
■車両重量(kg)
2030
■エンジン種類
V8DOHC32V+SC
■排気量(cc)
4398
■最高出力(ps(kW)/rpm)
500(368)/5500
■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm)
71.4(700)/4250
■ミッション形式
6AT(スウィッチ・トロニック)
■サスペンション(F:R)
ストラット/コイル:
インテグラルアーム/コイル
■ブレーキ(F:R)
Vディスク/Vディスク
■タイヤ(ホイール)
F:245/35ZR21(9J)
R:285/30ZR21(10.5J)
■東京標準現金価格
¥20,580,000
問い合わせ先
※上記スペックは本誌発売当時の値です。

高級ウッド「Myrte(ミルテ)」のトリムや、パイピングが施されたパール・レザーのスポーツシートが上品でいながらスポーティな雰囲気も醸す。オプションで、ナスカ・レザーのコンフォートシートも選択可能。

B5比で10psほどパワーは低いものの、2tオーバーのボディに対して余裕の走りをもたらすV8。6速ATのギア比は、ファイナルのみB5より若干低い(3.64)。
前後の意匠が変更された7シリーズに合わせ、エアロパーツもデザインが変更されている。今回の取材車は標準ボディだが、もちろんLiをベースとしたロングバージョンも選べる(価格は2220万円)。
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