

オペル・ザフィーラ
OPEL ZAFIRA

力強く正常進化を遂げた
欧州ミニバンのトレンドセッター

欧州製のコンパクトなミニバンも、あれこれ迷って選ぶ時代がやってきた。'99年にデビューするや瞬く間に人気を博し、欧州における7人乗りミニバンのベンチマークとなったザフィーラが、新型へとスイッチしたのだ。早速、現地から第一報をお届けする。

リポート|尾島信一|S.Ojima(本誌)
フォト|GMアジア・パシフィック・ジャパン
 

走りも楽しい7人乗り、使い勝手も日本車並み

3列目シートをフロア下に収納できる7人乗りのコンパクトなミニバン。いまやポピュラーながらも、当時としてはダントツに個性的なレイアウトを引っさげて'99年にデビューした先代のザフィーラは、オペルの思惑通りに好調なセールスを記録した。
それは欧州におけるまさにトレンドセッターの役割を果たし、その後、彼の地でこのカテゴリーのシェアがウナギ登りとなったのはご存じの通り。そんなザフィーラも、しかし日本では振るわなかった。スバルから発売された兄弟車、トラヴィックがよりリーズナブルであったのも、たぶん痛かった。
というわけで、待望のフルモデルチェンジを遂げた新型ザフィーラは、欧州においては新たに出現した強力なライバル、VWトゥーランを迎撃するための、日本においては苦い過去を振り払い高らかに進軍ラッパを響かせるための、そんな重要な使命を帯びた戦略モデルといえるだろう。
新型ザフィーラの成り立ちは、ゴルフとトゥーランの関係同様に、ベース車はアストラとなる。欧州ではダイナミックかつスポーティなスタイルがウケて好調な販売を続けるアストラの顔を、正直にそのまま天地に伸ばしたかのようなフロントフェイスを持つ。リア方向に力強くせり上がっていくショルダーラインと相まって、ミニバンでありながら躍動感溢れる魅力的なスタイリングは、間違いなくアドバンテージとなるはずだ。
さて、まずはミニバンの本分である室内の使い勝手をチェックしていこう。先代比で全長を150mm、全幅を59mm、ホイールベースを8mmそれぞれ延長し、それはそのまま居住空間の拡大に貢献している。室内レイアウトは、先代同様に3列目シートをフロア下に収納できる7人乗りのフレックス7シーティング・システムを採用する。この機構は新型となってさらに進化を遂げ、面倒な取り外しや格納なしに7シーターから2シーターまでを数秒でアレンジできる優秀さで、徹底的に日本車を研究した跡が窺える。
3列目シートはさすがに窮屈で、子供向けあるいはエマージェンシー用と捉えるべきだが、それでも一旦そこに収まってしまえば、なんとか大人でも座っていられる。また、3列目を収納して2列目をスライドさせれば広大な足元空間が出現し、ちょっとしたリムジン気分を味わえる。各種収納ボックス/ポケット類も充実、さらには4枚の大型パネルを持つパノラマルーフをオプションで用意するなど、利便性、快適性においてもミニバンとして高得点が与えられる。
そして走りだが、現地の試乗会で用意されていた個体は、200psの2リッターターボと、1.9リッターディーゼルターボのみで、残念ながら日本に導入される150psの2.2リッター直噴4気筒NAエンジンを試すことは叶わなかった。
とはいえ、2リッターターボに試乗した印象からすると、今度のザフィーラ、ものすごく走りの楽しいミニバンであることは間違いない。スポーティな走りを身上とするアストラがベースなのだから当然なのだが、それにしてもザフィーラ用に改良された電子制御シャシー・システムによるキビキビしたフットワーク、高い剛性を持つボディとハイパワーエンジンの組み合わせは、ちょっとしたスポーツカーも顔負けのドライングファンを提供してくれた。2.2リッターの日本仕様はよりしなやかな足回りとなるだろうが、素性のスポーティさは確実に発揮されるはずだ。
このように魅力満載のザフィーラ。日本での発売は来年1月からを予定しているが、トゥーランのよきライバルとなるのはもちろんのこと、こなれた日本のミニバン相手にも、堂々たる戦いぶりを見せてくれるに違いない。
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| Specification |
OPEL ZAFIRA 2.0 TURBO |
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| ■全長/全幅/全高(mm) |
4467/1801/1635 |
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| ■ホイールベース(mm) |
2703 |
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| ■トレッド(前/後)(mm) |
1488/1510 |
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| ■車両重量(kg) |
1570 |
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| ■エンジン種類 |
直4DOHC16V+ターボ |
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| ■排気量(cc) |
1998 |
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| ■最高出力(ps(kW)/rpm) |
200(147)/5400 |
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| ■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm) |
26.7(262)/4200 |
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| ■トランスミッション |
6MT |
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| ■サスペンション(F:R) |
ストラット/コイル:トーションビーム/コイル |
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| ■ブレーキ(F:R) |
Vディスク/Vディス |
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| ■タイヤ(ホイール) |
225/40ZR18(-) |
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| 問い合わせ先 |
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| ※上記スペックは本誌発売当時の値です。 |
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ダイナミックなフロントフェイスは、アストラのそれをそのまま上下に長くしたような意匠。日本導入は2.2リッター直噴エンジン車のみで、CDとスポーツの2グレードを予定する。 |
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リアに向けてせり上がるショルダーラインの効果で、実際よりも背が低く見える。ミニバンとしてはスポーティな造形だ。試乗車の2.0ターボは18インチホイールを装着。なお、日本導入の2.2には4ATが与えられる。 |
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インパネもスポーツ志向のデザインとなり、あらゆるスイッチを手の届きやすい場所に配置する。シフトレバーは高い位置にセットされており、操作性に優れる。
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ザフィーラの新しいチャームポイントとなるパノラマルーフ。4枚の大型ガラスを縦に配置して光を採り入れる。電動シェードシステムも装備するから日本の真夏でも安心だ。 |
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スポーティなターボ仕様ゆえ、フロントシートのホールド性は高い。2列目シートの足元スペースは広大。折り畳んで床下に収納できる3列目シートは、フロアが高く窮屈な姿勢になるが、それでもなんとか大人も座れる。 |
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進化したフレックス7シーティング・システムによって、大した手間をかけずに7シーターから2シーターまで様々なレイアウトに展開できる。ラゲッジ容量は3列目を収納した状態で645リッター、最大で1820リッターを確保する。 |
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