

アウディTTクワトロスポーツ
AUDI TT QUATTRO SPORT

ルックスと走りに
高純度の刺激を加えた
ハイパフォーマンス・クーペ

お家芸のクワトロ・システムに、ハイパワーユニットと軽量ボディを組み合わせたスペシャルなTTが登場した。ご覧の通り、そのエクステリアはツートーン仕立てで独自性の主張は十二分だが、この佇まいに強く惹かれた人は事を急ぐべき。なぜなら、オーナーの資格を得られるのはわずか150人に過ぎないからだ。

リポート|萩原秀輝|H.Hagihara フォト|柏田芳敬|Y.Kashiwada
 

クワトロGmbHがプロデュースしたTT

このクーペのデザインスタディが発表されたのは、1995年のフランクフルト・ショーだった。以来10年が経過したわけだが、現在でも古さはまったく感じない。その間、アウディはシングルフレームグリルを採用するなど、よりエモーショナルな変化を遂げた。ところが、TTはそうした最新モデルのなかにあってもアウディらしさを全身で発散させている。なぜかといえば、TTはそもそもエモーショナルだったのだと思う。現在のアウディを先取りしていたのかもしれない。クールさが際立っていた従来のアウディとは、この点が異なっていた。
そのTTクーペに、クワトロスポーツが限定発売された。1980年にアウディがクワトロ・システムを市場に投入してから、今年で25年を迎えることを記念したモデルだ。エンジンは、1.8Tが積む1.8リッターの5バルブDOHCターボをベースにチューニングが施され240psを発揮。トランスミッションは、6速MTを組み合わせる。さらにアウディのスペシャルティカー部門といえるクワトロGmbH製の専用スポーツサスペンションに、18インチのロープロファイルタイヤでシャシーもチューニングが施されている。
スウェード調のアルカンタラを巻いたステアリングを握り、さっそくアクセルを踏み込む。エンジンをチューニングといっても、実用性能を犠牲にしているわけではない。ターボによる過給に頼ることのない2000rpm前後でも不満のないトルクを発揮し、低回転域からスムーズに加速。それだけに、1段飛ばしでギアをシフトアップするようなルーズな操作にさえ素直な反応を示す。
もちろん、本領はその先だ。ペダルの踏み応えが重すぎず繋がりにクセのないクラッチを操作し、ストロークの短いレバーで4速から3速、さらに2速へとシフトダウンする。過給効果は2000rpm台の後半から立ち上がり、3000rpm台に乗せればアクセル操作に対して刺激的なトルクが瞬時に獲得できる。それが勢いに乗って吹け上がりの鋭さを増し、一気にレブリミットの6600rpmに達する。欲をいえば、高回転域のパワフルさを際立たせるような、もっと迫力のあるサウンドを期待したいところだ。
シャシーのチューニングは、エンジンのパフォーマンスを速さに結びつける。言葉を換えればハンドリングよりもスタビリティを重視し、スプリングの常数よりもダンパーの減衰力を上げる方向のセッティングになっているようだ。
極端な硬さは感じないが、サスペンションの動きは抑えが効いている。それだけに、ステアリング操作に対してロールはジワッと進み、アウト側のタイヤの荷重が増して路面をガッシリとグリップする感覚を意識しやすい。しかも、イン側のサスペンションの伸び上がりもほとんど感じないので、4輪で路面をバランスよくグリップしている実感が高い。さらに、空力的にも最適化されていることは明らかであり、超高速でもボディのリフト感とは無縁でいられる。
ただし、気軽にハンドリングを楽しむようなセッティングにはなっていない。クワトロ・システムによりスタビリティを確保しているので余計な緊張感に縛られることはないが、鋭い応答性を得るためにはそれなりのステアリング操作が必要になる。つまり、ステアリングをどう操作すればどう反応するかを十分に理解しているといった、基本的なドライビングスキルは要求される。TTクワトロスポーツは、アウディの中でも特別な1台となるだけに、ドライバーを選ぶくらいでちょうどいいのだ。
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搭載されるエンジンは、TTクーペ1.8T同様の直4DOHC5バルブインタークーラー付きターボに専用チューンを施したもの。通常180ps&24.0kg-mのパワー&トルクは、240ps &32.6kg-mまで高められ、0〜100km/hを5.9秒で加速。最高速度は、250km/hに達する。 |
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エンジンの高出力化に加え、徹底的な軽量化によりパワーウエイトレシオは5.8kg/ps。その刺激的なパフォーマンスは、6MTを介してクワトロ・システム、そしてクワトロGmbH製の専用スポーツサスにより4輪に伝えられる。 |
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インテリアは、表皮にアルカンタラを使うステアリングやパーキングブレーキでさりげなく独自性を主張。アルミ製のシフトノブ等との相乗効果で、スポーティな走りへと誘う演出は十二分だ。 |
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シートは、表皮をアルカンタラ+本革のコンビとしたスポーツシートが標準で、ステアリング等とのコーディネートにも抜かりはない。滑りにくいアルカンタラの効果もあってホールド性も抜群。 |
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リアシートを排して2シーターにすることで、50kgの軽量化を実現。代わりにタワーバーを装着、さらなる剛性アップが図られている。ラゲッジと居住空間を隔てるのは、ロードガードネット。 |
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リアのフロア部分はTTクーペ3.2クワトロと同じものを採用。バッテリーをフロントからリアへと移動、重量配分の最適化を図る。 |
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足元は9スポークスタイリングの18インチアルミホイールで強化。隙間から覗くレッドのブレーキキャリパーも特別装備だ。 |
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ルーフのみブラックパールエフェクトとなり、ボディカラーはシルバー、レッド、ブラックから選択可能。ひと目でクワトロスポーツと分かるお洒落なツートーン仕様が特徴。 |
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| Specification |
AUDI TT QUATTRO SPORT |
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| ■全長/全幅/全高(mm) |
4060/1765/1320 |
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| ■ホイールベース(mm) |
2430 |
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| ■トレッド(前/後)(mm) |
1525/1495 |
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| ■車両重量(kg) |
1400 |
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| ■エンジン型式/種類 |
BFV/直4DOHC20V+ターボ |
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| ■排気量(cc) |
1780 |
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| ■最高出力(ps(kW)/rpm) |
240(176)/5700 |
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| ■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm) |
32.6(320)/2300-5000 |
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| ■トランスミッション |
6MT |
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| ■サスペンション(F:R) |
ストラット/コイル:
Wウイッシュボーン/コイル |
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| ■ブレーキ(F:R) |
Vディスク/Vディスク |
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| ■タイヤ(ホイール) |
225/40R18(7.5J) |
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| ■東京標準現金価格 |
¥5,290,000 |
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| 問い合わせ先 |
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| ※上記スペックは本誌発売当時の値です。 |
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