ノヴィテック

NOVITEC Alfa GT X-Supero

ドイツのイタ車チューナーが
生んだ珠玉のアルファGT


イタリア車をモディファイし続けるジャーマンチューナー、という珍しいプロフィールを持つノヴィテック。その最新作は、なんとガルウィングドアを纏ったモンスター・アルファだという。早速、ドイツのファクトリーを訪れた。

リポート|中三川大地|D.Nakamigawa フォト|柴田幸治|K.Shibata
問い合わせ先=ノヴィテックジャパン TEL:054-277-0763



スーパーチャージャーで337psを実現


 こんなアルファ・ロメオは、いままで見たことがなかった。ドイツ、シュテッテンのファクトリーでは、ショーカーのようにインパクトのあるクルマが待っていた。
  そのクルマとは、ノヴィテックの新作「アルファGT X-Supero(Xスペーロ)」である。
  ノヴィテックは、アルファ・ロメオをはじめとしたフィアット・グループのクルマを専門に取り扱うジャーマン・チューナーだ。これまでは、外観をどことなく大人しめに、ターボやスーパーチャージャーなどの過給器を用いて圧倒的なポテンシャルを得る、というチューニングが定番だった。つまり、“羊の皮を被った狼”的な、いかにもドイツ人が好みそうなスパイスを、このエモーショナルなイタリア車たちに振りかけてきた。
  それが、どうだ。このアルファGTには、まったく控え目なところがない。空に向かってバンザイをしたかように開くガルウイングドアや、迫力満点のエアロパーツ、煌びやかな19インチのクローム仕立てのホイールなど、性能を最大限に誇示するようなボディメイクが随所に施されている。
  実はノヴィテックには、“過激な”という意味を持つX-treme(エクストリーム)シリーズというものがあり、これまではセイチェントやプント、そしてスティーロなどに用意されてきた。この称号が与えられたクルマは、意図的にアグレッシブなスタイリングを身にまとうのが特徴だ。それが、昨年のアルファGTの登場に伴って、初めてアルファ・ロメオに採用されたというわけである。
  さて、改めてじっくりと眺めてみる。もともとベルトーネの秀逸なスタイリングを持つアルファGTだが、ノヴィテックはその美しさを少しも損なうことなく、豪華さと、圧倒的な力強さを上手く加えていることが分かる。聞くところによると、このデザインは光学的解析を用いて煮詰められたという。なるほど、綺麗な光の映り方は計算されていたわけである。
  存在感抜群のエクステリアに負けじと、パワートレインにはノヴィテックの流儀に沿ってスーパーチャージャーが装着される。最高出力337psというスペックは、ノーマル比約100psのアップである。今回はまだセッティング中ということで、そのポテンシャルを存分に味わうことは叶わなかったが、もともとパワフルなアルファ製ユニットなだけに、そのパフォーマンスは推して知るべしというところだろう。
  足回りは、オリジナル車高調整式サスペンションシステムに、スタビライザーが加えられ、ブレーキは340mm径のディスクを持つセラミックタイプである。これだけのスペックなら、あの強烈なエンジンパワーをしっかり受け止めてくれるに違いない。
  ちなみに短時間の街乗りでは、低回転から溢れ出すトルクにまずはニンマリ。加えて、19インチをきっちり履きこなすしなやかな足回りは終始快適そのもの、という印象だった。
  特筆すべきは、あの甘くとろけるようなサウンドとバイブレーションを持つアルファ製V6特有の快感が、少しも失われていなかったこと。スーパーチャージャーのセッティングと、オリジナルのエキゾーストシステムの恩恵であろう。そのスタイリングと同じく、ノヴィテックはノーマルの美点をスポイルするようなことは、絶対にしない。アルファ・ロメオのチューニングを、本当に知り尽くしているチューナーなのである。
  このアルファGT Xスペーロだが、インポーターを務めるノヴィテック・ジャパンは、現在先行予約を行なっている。この過激なアルファ・ロメオが、日本のアルファ・フリークに旋風を巻き起こす日が、間もなくやって来る。



まるでスーパーカーのような出で立ちに、ドイツの街中での注目度は抜群だった。ドイツの子供達に取り囲まれて質問攻めに遭い、撮影が難航する、という事態まで発生したのだ。
アルファ伝統の3.2リッターV6エンジンに、ノヴィテックが独自に開発したスーパーチャージャーユニットを装着。最高出力はノーマルプラス約100psアップの337ps(248kW)だ。
アルファGT X-Superoは、これまでのノヴィテック・アルファにはない迫力満点のエアロパーツがふんだんに装着されている。フロントスポイラーとヘッドライトのアイラインは、アルファGTの表情をキリリと引き締め、サイドステップとリアスポイラーでドッシリした安定感を出す。ルーフのダクトとリアのGTウイングは、レーシングカーのイメージだ。これらボディパーツは、抜群のエアロダイナミクス効果をもたらすばかりか、光学的解析によって、美しく魅せるということも追求された。
インテリアはアルミ製のハンドブレーキカバー、ペダル、フットレスト、サイドシェルプレートなどが装着されゴージャスな雰囲気だが、基本的にはノーマルを踏襲。
ホイールはノヴィテック初となるクローム素材。ブレーキはノヴィテック・コンポジット・セラミック・ブレーキであった。340mm径のセラミックディスクが用いられる。
取材当日、ちょうど日本へ向けて出荷されるアルファGTのドア取り付け作業が行なわれていた。ガルウイングは、ドアを加工することなくボルトオンで装着できる。
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