ロータススポーツ・エキシージ240R

LOTUS SPORTS EXIGE 240R

乗り手を選ぶ諸刃の剣

ロータスの中でも特別なモデルを手掛けるロータススポーツが、エキシージをベースにスーパーチャージャーを搭載したスペシャル、「ロータススポーツ・エキシージ240R」を開発した。
その獰猛ともいえる走りは、時にドライバーにも牙を剥く!


リポート|石井昌道|M.Ishii フォト|エルシーアイ


ハイパワー化を追求したロータスの回答とは


 1996年に鮮烈なデビューを飾って以来、今もあのアルミ押し出し材をエポキシ系接着剤で接合するというユニークにして高度なバスタブ型シャシーを用いて、ライトウエイト・スポーツの王者として君臨するロータス・エリーゼ。
  今回50台限定で発売された「ロータススポーツ・エキシージ240R」は、エリーゼのクローズド版と言うべきエキシージをベースとしたスペシャル。レーシングカーやチューニングバージョンなど、特別なモデルを担当するロータススポーツの肝いり、最強バージョンだ。その狙いは、一部の熱狂的なファンの「モアパワー」の声に応えることだという。
  ロータスはハイパワー化にあたって排気量アップではなく、エキシージ用のトヨタ2ZZにS/C(スーパーチャージャー)を追加する手法を選択した。これは、言うまでもなくエンジン重量増を抑えるため。軽量にこだわるロータスならば、当然の回答といえよう。
  低回転域から威力を発揮するS/Cだけに、240Rは発進時から別次元の加速をみせる。全開にすると1速、2速はあっという間。3速でもレブリミッターにあてないようメーターを睨むのが精一杯で、4速に入れたところでようやくトルク特性を観察する余裕がでるぐらいだ。ベースの2ZZはカムが切り替わる6000rpm弱にトルクの谷があるが、S/Cユニットはそこも苦手とせずに、分厚いトルクをどこまでも発揮していく。それでいて決して高回転も不得意ではなく、4速であっても8000rpmのレブリミットまで苦しげなく回りきってしまう。また、回転落ちも含めてレスポンスも鋭く、クルマとの一体感をより増してくれるのも強みだ。
  サスペンションは対エキシージ比で車高10mmダウン、スプリングレート20%アップ、ダンパーはオーリンズ製2ウエイ調整式となる。エキシージとてサーキットに照準を合わせたとアナウンスされていたが、240Rはさらに上だ。最も違いがあるのは、ダンパーの初期入力域。デッドな部分がなく、動き始めからグイっと減衰が立ち上がってくれる。その効果は限界付近の走行で絶大。不用意にアクションをオーバーにしてしまうこともないし、切り返しでは素早く、安定感もある。それでいて、しなやかさを失わないセッティングも絶妙。荒れた路面に突入してもグリップ力の変化がなだらかで、コントローラブルなのだ。
  でも、だからといって240Rがドライバーフレンドリーな奴かと問われれば、そうとは言い切れない。さすがにパワフルだしレスポンスが凄まじいから、荒いアクセルワークなどしたら挙動に直に影響を及ぼし、ダイレクト感を増したサスもタイムラグなしに反応する。自由度が高いとも言えるが、それは諸刃の剣のように、未熟なドライバーには牙を剥くことも意味する。本気のロータスに乗りたいならスキルも磨くべし! 240Rは、現代では珍しいほどに硬派なスポーツカーでもあるのだ。

エキシージ&エリーゼ111Rに使われるトヨタ製2ZZ-GEエンジンに、イートン社製の低圧M62スーパーチャージャーをドッキング。6MTを介して路面に伝えられるパワー&トルクは、247ps/8000rpm&24.0kg-m/7000rpmを発揮。
新デザインの鍛造アルミホイールは、エキシージに比べ若干ワイド化されている。これにより、純正のヨコハマA048だけでなくオプション設定となるサーキット限定仕様のスリックタイヤも装着可能に。
アップグレードされたブレーキシステムは、フロントにAPレーシング製、リアにブレンボ製キャリパーを使用。レーシングチューンされたサーボアシスト式4チャンネルABSシステムも組み合わせる。
空力パッケージはエキシージと同等。最高速度の250km/hで113kg(フロント:53kg/リア:60kg)という強力なダウンフォースを発生させる。ボディカラーはスポーツイエローとスポーツブラックという2色のハイメタリック塗装を設定。
ブラック×イエローのツートーン仕立てとなる室内は、4点式ハーネス付き軽量スポーツシート、小径オフセットハンドル、軽量押し出しアルミ製ペダル等で武装。シャシーメンバー上のプレートには、シリアルナンバーが打刻される。
接着剤を使うアルミ製タブをブラッシュアップ、さらなる軽量&高剛性化を実現。足回りには、オーリンズ製2ウェイ可変ダンパーを採用。縮み側60段階/伸び側22段階というきめ細かい調整ができる。車高も120mmまでローダウンが可能。
Specification
LOTUS SPORT EXIGE 240R
■全長/全幅/全高(mm)
3797/1727/1159
■ホイールベース(mm)
2300
■トレッド(前/後)(mm)
1457/1507
■車両重量(kg)
930
エンジン型式/種類
2ZZ-GE/直4DOHC16V
■排気量(cc)
1795
■最高出力(ps(kW)/rpm)
247(181)/8000
■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm)
24.0(236)/7000
■トランスミッション
6MT
■サスペンション(F:R)
Wウイッシュボーン/コイル
Wウイッシュボーン/コイル
■ブレーキ(F:R)
Vディスク/Vディスク
■タイヤ(ホイール)
F:195/50R16(6.5J)R:225/45R17(7.5J)
■東京標準現金価格
¥8,998,500
問い合わせ先=エルシーアイ TEL:03-5754-0805
※上記スペックは本誌発売当時の値です。
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