

フェラーリF430スパイダー
FERRARI F430 SPIDER

官能のV8サウンドは
スパイダーのためにある!?

2005年3月のジュネーブ・ショーでデビューしたF430のオープンモデル「F430スパイダー」が日本に上陸した。
355、360と代を追うにつれ、スモール・フェラーリにおけるスパイダー比率は高まっている。それだけにF430ではスパイダーが主役になることも十分考えられるが、果たして……?

リポート|萩原秀輝|H.Hagiwara フォト|郡 大二郎|D.Kori
 

ベルリネッタと変わらないボディ剛性

先月号で、F430のステアリングを握った興奮が醒めていないのに、早くもスパイダーが上陸した。このスパイダー、手法は360モデナの時と変わらず、Cピラーに当たる部分の一部を残してフルオープンになる。ソフトトップを閉じると、Cピラーの残りと巧みに一体化しF430の新しいシルエットを生み出している。
見方によっては、ノッチバック的なシルエットになる。だが、エンジン搭載部分のマスをホイールベースの間に貯め込んでいる感じがする。マスを受け止めるリアタイヤと、それを覆うフェンダーの逞しさが強調されている点も見せ場になる。そこにストーリー性も感じられるだけに、リポーターの主観でいうとスパイダーのデザインはかなり気に入っている。
もちろん、フルオープンにしたときのデザインも素晴らしい。インテリアが直接見える、いや“見せてあげる”ことができるあたりも、オーナーとなった人の満足感をくすぐるのだろう。インテリアのフェイシアは、多彩なオプションから選ぶことが可能なので、ここはひとつ是非ともオーナーのセンスをアピールしたいところだ。
試乗車は、ダークブルーのボディカラーとコーディネイトしたオールレザー張りのインテリアが選択され、クリームのレザーシートとのコントラストが見事だった。F430のインスツルメントパネルは、正直にいって演出過剰な感じがするが、試乗車のようにカラーコーディネイト次第で大人の雰囲気も十分に引き出せる。
走りについては、クローズドボディのF430とまったくといっていいほど変わらない。ルーフがないのだからボディ剛性がかなり劣ると想像しかねないが、その心配はまったくない。そもそも、F430のボディはモノコック構造ではないのだ。360モデナ以来、オールアルミ製のスペースフレーム構造を採用し、フロアは超硬質なジュラルミンで覆われているため、ルーフの存在はボディ剛性にあまり影響しないのだろう。
実際に、フロアの振動はもちろん、ステアリングの揺れも皆無に近い。やはり、本誌前号で試乗したポルシェ・ボクスターもオープンボディのクルマとしてはボディ剛性が際立って高かったが、F430スパイダーはそれ以上だ。
ボディがシッカリしているだけに、F430で驚かされた乗り心地の快適さも受け継いでいる。サスペンションは硬さを意識することがなく、常にスムーズに動いているので、バネ下のバタつきなど、洗練度を大きく損なう不快感とも無縁でいられる。それでいてダンパーの減衰力は電子制御によって最適化されているので、乗り心地の面でいうと、ボディのムダな動きがなくフラット感を保つ。
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試乗車の内装はダッシュボードとピラー(85,000円)、ロールバー(52,000円)、ステアリング(39,000円)のカラーをオプションにより変更。さらに内装のステッチも、スタンダードより太くしている(42,000円)。 |
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インパネのデザインは、基本的にベルリネッタのそれに準じる。ルーフの開閉スイッチはサイドブレーキの脇。スクーデリア・フェラーリのエンブレムも日本仕様では標準。ETCをセットにしたナビゲーション(アルパイン製)はオプション設定(577,500円)。 |
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フロントのボンネット下には、意外と大きなトランクスペースを備える。深さも十分で、これならちょっとした小旅行にも行ける? |
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トップを閉じた際のシルエットは、ベルリネッタのF430と大きく変わらない。しかしながら、その佇まいには、どことなくレトロな雰囲気が感じられる。 |
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