9ff PORSCHE 996 Turbo 750ps
with SPORT TECHNIC


世界最速のポテンシャルを秘めた
リーサルウェポン


388km/hという、ギネス公認の世界最高速度記録を達成した9ffポルシェ。そのモンスター・996ターボを開発したドイツのチューナー9ffと、同じくドイツのスポーツ・テクニックがコラボレート、そのメニューの日本デリバリーが始まった。

リポート|中三川大地|D.Nakamigawa フォト|渡邉慎一郎|S.Watanabe
問い合わせ先=9ffジャパン TEL:03-6425-4888
スポーツ・テクニック・ジャパン TEL:03-6425-4333



意を決して踏み込めば異次元の世界がそこに


 ギネス認定、世界最高速388km/hを樹立。たったこれだけで、このチューナーズ・ブランドのすべてを表現することができる。
  9ffは、ドイツに本拠を構えるポルシェ専門のチューナーである。オーナーのイアン・ファタワー氏は、学生時代に機械工学、自動車技術を徹底的に習得したエンジニアだ。その後、ブラバスやルーフなど、ドイツの一流チューナーを渡り歩いてきた。9ffを設立したのは2001年である。
  イアン氏は、自身が手がけたプロダクトで世界最高速に挑戦したことについて、こう答えている。
「昔からポルシェ・ファンでしたから、9ffの設立は夢でした。ワールドレコード挑戦は、知名度向上や技術力のアピールにつながります。ですから、会社のコンセプトとして挑戦し続けています」
  この記録は、'04年12月、イタリアのナルドで達成された。その時の996ターボは、エンジン関係はもちろん、エアロパーツや足回りなど、すべて9ffで製作、チューニングされた。
「エンジンはたしかに重要です。けれども、300km/hを超えるような世界になると、エアロダイナミクス(空力効果)を無視できなくなる。ところが、その領域をターゲットにしたパーツは当時どこにもなかったので、すべて自分たちで作りました。以前のルーフでは開発部長をやっていて、その時のノウハウが役立ちました」
  そして'05年1月、記念すべき日が訪れた。9ffがスポーツ・テクニック社との業務提携を発表し、その後9ffジャパンを発足させた。つまり、前人未踏の記録を打ち立てたポルシェが、日本の土を踏むことになったのだ。
  そして今回、日本向けに仕立てられた9ffポルシェ996ターボのステアリングを握ることができた。最高速を記録したチューニング・メニューはそのままに、日本の公道に合わせて車高が上がり、耐久性を考慮してディチューンされる、それがこのクルマの実体だ。驚くべきことに、それでも750psという最高出力を発揮し、それに2ペダルのティプトロニックが組み合わされる。いわく、ティプトロニックとしては世界最高のパワーを持つクルマでもあるという。
  いたってノーマル然としたインテリアに身をくぐらせ、常識的なボリュームながら迫力に満ちた図太いエンジン・サウンドを確認しながらソロソロと走り出す。
  常に2速ホールドで発進するティプトロニックに、3000rpmを超えるまでは反応しないツインターボ、ズシリと重いペダル類、これらの要素によって、アクセルを深く踏むためにはそれなりの勇気と覚悟が要る。
  とはいえ快適装備はすべて残され、タウンユースではあまりに乗りやすい。日本仕様となる足回りは、突き上げこそあるものの、イジリ倒されたチューニングカーよりは快適な部類に入る。ちなみに、街中を流す程度なら、燃費は意外なほど良好だった。
  さて、意を決してアクセルを踏みこんでみる。回転が上がり、ツインターボの本格的な過給が始まってからは、もう別世界である。前輪がポンっと浮く感覚を味わう。ティプトロだから直線さえ続いていればいい。右足に力を込めているだけで、想像を超えた速度域に連れていってくれる。しかし、ABSやESPなどすべてがキャンセルされているから、異次元的な加速を味わうなら、それなりの場所を選んだほうがいいだろう。
  ところで、9ffとスポーツ・テクニックとのコラボレーションは、ポルシェ以外にも、アウディやメルセデスなど、様々なブランドで行なわれている。たとえばアウディRS6は、吸排気系チューン、タービン変更、ECUアップデートによって、ノーマル+120psの600psを達成している。その他、たくさんの車種に、多種多様なプログラムが用意される。
  400km/hの壁を打ち破ろうと奮闘する9ffと、様々なチューニング・プログラムを展開するスポーツ・テクニック。このコンビが、これからも魅力的なチューニングカーを生み出していくことは、おそらく間違いないだろう。

9ff PORSCHE 996 Turbo PARTS LIST
ライトウェイト・フロントスポイラー 609,000円
ライトウェイト・リアウイング 399,000円
スポーツサスペンションTurbo1. 682,500円
ステンレス・エキゾーストセット 1,344,000円
ステンレス・エキゾーストマニホールド 472,500円
パフォーマンスキットFM96T-6
+300ps
9,030,000円
ティプトロニックATアップグレード 1,890,000円
フロントブレーキシステムFB380-1-4 819,000円
MONO10 ULTRA LIGHTホイール 110,250円(F:8.5×19)
アルミペダルセット 120,750円(R:11.0×19)


パフォーマンスキットFM96T-6.+300psというメニューが施された996ターボ。ビッグタービン、ECUアップグレードなど様々なチューンが施される。なお、同キットは200ps〜500psアップまでの4メニューを用意。また、最大700ps/900Nm以上に対応するティプトロニックATアップグレードも組まれる。
空力をとことん追究したエアロパーツ群に加え、スポーツサスペンションやエキゾーストセット、380mmローター+4ポッドキャリパーのブレーキシステム等を装着。また、ホイールはスポーツ・テクニックの19インチ、タイヤはコンチネンタル・コンチスポーツコンタクト2を装着する。
試乗会のため初来日した9ffの代表、イアン・ファタワー氏。名門チューナーで身につけたノウハウを活かして開発に携わり、記録アタックでは自らドライバーも務める。
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