

ランドローバー・ディスカバリー3 HSE
LAND ROVER
DISCOVERY 3 HSE

プレミアムSUV化は
変節ではなく正常進化!

我が国では、本格派クロカン4WDとしても名高いディスカバリーが3代目へとスイッチ。その性格は、プレミアムSUV色が強められているが、ならではの伝統も墨守。実に内容の濃いモデルに仕上げられていた。

リポート|竹平 誠|M.Takehira フォト|宮門秀行|H.Miyakado
 

ユーティリティの高さは最新のミニバン並み

ディスカバリーが生まれ変わった。モデルの3代目となるディスカバリー3は、それこそ「ビス1本に到るまで新しい」完全なニューモデルだ。先代ディスカバリーは言うまでもなく「押しも押されもせぬ最良のクロスカントリーカー」として勇名を馳せたが、3代目はランドローバーの伝統こそ色濃く現れてはいるものの、すべての面で現代的なプレミアムSUVそのものへと変化を遂げている。
タフなクロスカントリーカーとしてのディスカバリーを愛してきた一部のファンからすれば、プレミアムSUVとなった新型ディスカバリー3は「変節した」と見えるかも知れない。しかしこのクルマの生い立ちを思い起こせば、この斬新なディスカバリー3の登場は、むしろ正常進化であるともいえる。なぜなら、初代の登場はスパルタンなディフェンダーと超高級なレンジローバーの間に車型を補完するものであったし、この点は今も昔も変わらない。時代の流れにつれてスペックが変わってきた理由は、このセグメントのユーザーが、より快適でプレステージ性の高いスペックを求めるようになったことによる。それに対応したクルマ造りは、やはり正常進化と呼ぶべきだろう。
さてその進化だが、まずこのディスカバリー3がレンジローバー譲りの傑出した快適さと、プレミアムSUVならではの優れたオンロード性能を身につけたことが最重要のポイント。そして永く続いたタフなリジッド・サスペンションとは決別したものの、ディスカバリー3がランドローバーの名に恥じないオフロード走破性へのコダワリを守り続けている、ということも今回の試乗で確認できた。
新しいボディ構造でドアシルはぐんと低くなり、乗降性は前モデルより格段にスマートになった。レンジローバー同様、エアサスにはアクセスモードがあり、女性にも好評を博するだろう。運転姿勢は見晴らしの良いコマンド・ポジションだが、以前のようなボンネットを見渡す視界ではなく、少しダッシュボードの高いサルーン風になった。キャビンが快適なのは言うまでもないが、今回の目玉は巧みな車体設計により、サードシートが実用的居住性を備えたことだ。そして2列目3列目ともフラットに折り畳めるという抜群のユーティリティさえ実現している。このミニバン並みの機能は、このクルマの主戦場である北米では大きなセールスポイントなのだ。日本でも、使わないときにサードシートが床下に消え、しかもカーゴルームをトノカバーで目隠しできるという点が評価されるだろう。
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先代比では若干低いが、着座位置が高めな「コマンド・ポジション」は健在。室内空間は、3列目に至るまで十分。レザーシートは、V8のHSEとV6の上級モデル、SEに標準でベーシックなSはファブリック。
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