

COX C8

ジャパン・オリジナルという矜持。

完全無欠プレミアム・サルーンの筆頭といえば、いまやアウディA8の名を挙げる評論家も多い。そのA8にスーパーチャージャーを搭載、ノーマル+96.8ps/+16.5kg-mのハイパフォーマンスを手にしたのが、このCOX C8だ。

リポート|中三川大地|D.Nakamigawa フォト|伊藤嘉敬|Y.Ito
問い合わせ先=コックスTEL:0465-81-3034
 

ノーマル+96.9psのスペクタクル

VWやアウディのアフターパーツ・ブランドは、今や混沌としている。その多さときたら、優柔不断な人でなくとも決めあぐねてしまうほどだ。だが、そのほとんどは輸入品で、完全なるジャパニーズ・ブランドとなると極端に数が減ってくる。
そんな中でCOXは、数少ないジャパン・オリジナルだ。創業以来、日本の交通環境に適したチューニングをVWとアウディに与えてきた老舗中の老舗である。一昨年には「アウディ・スポーツパフォーマンス・バイ・コックス(ASP by COX)」と呼ばれる新たなブランドを立ち上げた。これはアウディ・ジャパンと協力体制を敷いたことが大きな特徴で、これにより全国のアウディ正規ディーラーで「ASP by COX」の購入、取り付けが可能となった。さらに、すべてのチューニング部位に関してCOX自身による一年間の保証が付く。それ以外の部位に関しては、ディーラー車であれば新車保証が継続される。
そんなCOXのフラッグシップに君臨するのが、このCOX C8である。4.2リッターV8搭載のアウディA8 4・2クワトロをベースに、フロントスポイラーとリアトランクスポイラーからなるスタイリングキット、そして19インチホイールで外観をビシっと固め、エンジンルームにはスーパーチャージャーを詰め込んでいる。「ASP by COX」のパーツはスタイリングキットとホイールのみで、クルマ自体はCOXでのコンプリート販売となる。なお、サスペンションキットも用意される予定だが、取材当日の時点ではまだ開発中であった。
さて、C8の最も特筆すべきはスーパーチャージャーであろう。エンジンルーム上部の、専用ヘッドカバーで覆われたそれは、A8の最高出力を100ps近く向上させた。その値は、実に431.8ps/6500rpmである。
この数字から察せられるパワーを感じようと、期待に胸を躍らせつつアクセルを踏み込んでも、当然ながら街乗りでその真価を味わうことはできない。なにせノーマルでも十分すぎるほどパワフルなV8ユニットである。加えて、常用する3000rpmあたりまでは、むしろノーマルより出力が抑えられている感もある。
その威力を味わうなら、アクセルを深く踏み込んで意図的にキックダウンさせるか、あるいは6速ATのパドルシフトを操作して、スーパーチャージャーが本領を発揮する3000rpm以上で加速させるかだ。そうすれば、一瞬にして圧倒的なGが襲いかかってくることになる。
特に高速道路では注意したほうがいい。遮音性の高い室内と、しごく安定したクワトロシステムのおかげでスピード感が希薄になるからだ。ふと気つけば、とんでもない速度で走っていることになる。ちなみに3速ホールド、アクセル全開で、レッドゾーン付近に達する頃には180km/hを超える。さらに、そこまでが一瞬の出来事に感じられるだけに、そのスペックは決して伊達ではない。今回試すことが叶わなかった足回りを組み合わせれば、日本で無敵のスポーツサルーンとなるに違いない。
このポテンシャルを味わえば、ノーマル+510万円の1550万円という値札にも大いに頷ける。完全なる新車のコンプリートカーを欲する人には、ディーラーで新車を購入するのと同じ方法、すなわちボディカラーや装備品などを含め、すべてを好みで選択できるのも特筆すべき点となる。
SやRSなど、アウディには少なからずハイパフォーマンス・サルーンが存在するが、しかしCOX C8は、日本で造られ日本に標準を合わせているという点において、革新的な一台なのである。
|
| 
エンジンはスーパーチャージャーを搭載、細部を煮詰めたコンプリートで431.8ps/6500rpm、60.3kg-m/3810rpmを発生。高速域のフィールまさにジェット感覚。なお、エンジンにはすべてシリアルプレートが付く。
 |
全域でのパワー&トルクアップを目論んでのスーパーチャージャー採用だったが、その目的は完璧に達成されている。開発中のサスペンションシステムが完成した暁には、どれほどのパフォーマンスを披露するのか。 |
エクステリアにはASP by COXスタイリングキット(フロントスポイラー+リアトランクスポイラー)、ASP by COX“CS-9”ホイール(9J×19)が奢られる。ステンマフラーは、フロントパイプからの交換となる。
インテリアのデコレーションは特に施されないが、センターコンソールの肘掛け前に、エンジン同様シリアルナンバープレートがあしらわれる。取材車はもちろん1号車。
 |
車輌のベースは日本仕様で、注文の段階で外装色や内装の仕様を選択することが可能。チューニング箇所にはコックスの1年保証が付き、その他は正規の新車保証が継続される。コンプリート価格には、もちろん開発中のサスペンションシステムも含まれる。 |
| COX C8 PARTS LIST |
 |
| COX C8エンジン・コンプリート(スーパーチャージャー装着等) |
 |
| ステンレスマフラー |
 |
| フロントグリル“COX”エンブレム |
 |
| リア“C8”エンブレム |
 |
| エンジンルームプレート |
 |
| エンジンカバーエンブレムプレート“C8” |
 |
| シリアルNo.インテリアプレート |
 |
| ASP by COXスタイリングキット(フロントルポイラー+リアトランクスポイラー |
 |
| 189,000円(工賃別) |
 |
| ASP by COX鍛造アルミホイール“CS-9”(19×9J) 327,600円(4本) |
 |
| ●コンプリート価格=15,500,000円 |
 |
|