ホンダ・エアウェイブ
HONDA AIRWAVE

スカイルーフが放つ
上空サプライズ!?


大型のガラスルーフを採用、「空と走るワゴン」のキャッチフレーズで颯爽とデビューしたエアウェイブ。ストリームの下、すなわちホンダとしては今まで空白となっていた5ナンバークラスのコンパクトワゴンの登場である。

リポート|島下泰久|Y.Shimashita フォト|郡 大二郎|D.Kori


図抜けた積載性と徹底した遮音対策


 もはや、かつてのブームの面影は微塵もないように思えるワゴン市場だが、実は5ナンバークラスのコンパクトワゴンは、もちろん一時期ほどの盛り上がりはないもののコンスタントに売れ続けている。その代表的なモデルは、トヨタのカローラ・フィールダーや日産のウイングロードなど。ところが最近国内販売が苦戦気味のホンダは、ここが空白となっていた。ブランニューモデルのエアウェイブは、まさにその穴を埋めるべく生み出されたモデルである。
  一番の特徴として挙げられるのは、テレビCMなどでもお馴染みのスカイルーフと呼ばれる大開口のガラス製ルーフだ。かつてはオプション装備の代表格とも言えたサンルーフだが、最近、その装着率は下降気味という。高温多湿な今の日本、しかもエアコンがこれだけ普及した状況では、誰も屋根など開けないというわけだ。そこでこのスカイルーフは、開閉しない代わりに前後1110mm×左右770mmという大面積をガラス張りとすることで、室内を快適に保ちながら高い開放感を得られるよう考えられている。ガラス張りというと色々不安もあるが、高熱線吸収UVカットガラスとプライバシーガラスの組み合わせに電動サンシェードも装備するなど、配慮は万全。さらに外から眺めたときには、スカイルーフがフロントウインドーと連続しているような処理とされて、スタイリッシュな雰囲気作りにも貢献している。
  車体のベースはフィット……と言いたいところだが、居住空間と荷室をはっきり分けて人間優先のキャビンを作り出すべく、ホイールベースを伸ばしたことなどによって、実質的にはほぼ新規開発に近いものになったという。燃料タンクを前席下に置くレイアウトが可能にした520mmというフロアの驚くほどの低さによって、ラゲッジスペースは通常時473リッターを確保。フィットでお馴染みのウルトラシートも、ロングホイールベース化で使い勝手がさらに高まった。積載性は、このセグメントでも図抜けていると言えるだろう。
  パワートレインは、1.5リッターVTECとホンダマルチマチックと呼ばれるCVTの組み合わせ。同じユニットを使うモビリオスパイクより100kg近く軽い車重や、CVTのアクセル操作に対するツキの良さを高めるチューニングなどが功を奏して、踏み始めからレスポンスの良い活発な走りを楽しめるが、それより印象的なのはその如何なる状況でも室内がとても静かなこと。徹底した遮音・吸音対策が大いに効いている。
  フットワークは、軽快感を強調した印象。EPSの制御精度を高め、ステアリングギアボックス自体の剛性アップも図ったということで、ステアリングフィールはフィットなどより格段に向上している。タイヤはLのFFモデルが15インチ、その他は14インチを履くが、乗り心地はコツコツとした振動を伝えず、当たりも穏やかな後者の方が断然良かった。というわけでオススメはGスカイルーフ。装備の面でも、パドルシフトが備わらないこと以外は、さほど大きな差はないのだし。
  と、ここまでエアウェイブのことはガラスルーフ付きを前提に書いてきたが、実はラインナップには一般的なスチールルーフ仕様も設定されている。これも決してオマケではなく、販売の3割を占めるだろうという。その出来映えはと言えば、同じコーナーを走ると、ガラスルーフ付きの頭がいかに重かったかが解るほど軽快感が際立
つ。でも、それではエアウェイブの個性は一体どこ? とも思うが、広い荷室や多彩なシートアレンジなどがもたらす使い勝手の良さは、目の肥えたワゴンユーザーに大いにアピールするに違いない。
エンジンは1.5リッター直4SOHCのVTEC仕様で、110ps/14.6kg-mを発生する。排出ガスレベルは4つ星、ミッションはCVTとなる。
タイヤはタイプLのFFが195/55R15を、Lの4WDとタイプGが185/65R14を装着する。14インチの乗り心地の良さが印象的。
どこまでも広がる開放感をコンセプトにデザインされたインテリア。インパネは、鳥が翼を広げて飛ぶ姿をモチーフにラインを描いたという。タイプLは7スピードモードのパドルシフトを装備する。
スカイルーフは、前後1110mm×左右770mm(内寸)の大開口のガラスルーフ。プライバシーガラスと高熱線吸収UVカットガラスを組み合わせたガラスを採用し、さらに電動のサンシェードも装備する。
燃料タンクをフロントシート下部に配した、センタータンクレイアウトの採用により低床化を実現。多彩なシートアレンジから背の高い荷物も楽々収納できるなど、積載性はクラストップといえる。
テールゲートの開口部は広くて、低く大きな荷物の出し入れは容易。床面地上高は520mmで、ラゲッジ容量は通常時でも473リッターを確保している。ラゲッジフックを備えるなど、使い勝手は上々。
水泳選手をイメージしたという流れるような水中動態形フォルム。ウインドーのガラスエリアをリアまで一体とするなど、開放感を演出。
Specification
L スカイルーフ
G
■全長/全幅/全高(mm)
4350/1695/1515
4350/1695/1505
■ホイールベース(mm)
2550
■トレッド(前/後)(mm)
1455/1445
1465/1455
■車両重量(kg)
1190
1160
■エンジン種類
L15A/直4SOHC16
■排気('cc)
1496
■最高出力(ps(kW)/rpm)
110(81)/5800
■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm)
14.6(143)/4800
■トランスミッション
CVT
■サスペンション(F:R)
ストラット/コイル:トーションビーム/コイル
■ブレーキ(F:R)
Vデイスク/ドラム
■タイヤ(ホイール)
195/55R15(6JJ)
185/65R14(5.5JJ)
■東京標準現金価格
¥1,753,500
¥1,499,400
問い合わせ先
※上記スペックは本誌発売当時の値、価格は税抜き価格です。
Copyright (C) GAKKEN CO., LTD. All Rights Reserved.