

ノビテック・ロッソ
NOVITEC ROSSO Ferrari F360

ツインスーパーチャージャー搭載で
606psを叩きだす狂気の跳ね馬

イタリア車チューンの雄、ドイツのノビテックが新たにフェラーリを手がけるべく立ち上げたノビテック・ロッソ。日本上陸第1号のF360スポーツからは、その気合いのほどが十二分に感じられた。なにせパーツの充実ぶりが、群を抜いているのだ。

リポート|萩原秀輝|H.Hagihara フォト|宮門秀行|H.Miyakado
問い合わせ先=ノビテック・ロッソ・ジャパンTEL:03-6425-3555
 

高いスタビリティと共に手の中にある600ps
 どうしても、チューニングカーには先入観を持ってしまう。今回も、編集部からの「600psオーバーのフェラーリに乗ってください」という依頼があって以来、興味を抱く一方で、「キワモノ的なチューニングカーだったら困るなぁ」という不安を感じていた。600psオーバーといえば、そのベースとなる360モデナにプラス200psだ。360モデナの後継モデルに位置づけられる、F430の490psをもはるかに超える。その正体は、ノビテック・ロッソF360スポーツだ。
そもそも、ノビテックはイタリア車をベースに数々のチューニングモデルを生み出しているドイツのチューナーだ。そのノビテックが、フェラーリをベースにチューニングするブランドとして新たに立ち上げたのがノビテック・ロッソである。すでに、ノビテック・ロッソ・ジャパンも活動を開始、本国からエンジニアを招いて完成させたのがこのクルマだ。
大型のリアウイングなど、エクステリアはかなり過激な仕上がりとなっている。インテリアのカーボンパーツを含め、すべてノビテック・ロッソの製品だ。それらは、単体でも販売される。単に過激なだけではなく、取り付けの確実さや造り込みの深さを見れば、このクルマがキワモノではないことが次第に分かってきた。
エンジンは、イグニッションスイッチに即応して始動し、ほどなく安定したアイドリングに入る。この段階でノビテック・ロッソ・ジャパンからクルマを委ねられ、アクセルを踏み込めそうな場所を目指した。だが、そこに至るまでは都内の渋滞を抜けなければならない。ところが、そうした場面でも余計な気遣いはいらないのだ。
ミッションは、6速のF1システムを組み合わせていたので、ATと同様に扱える。もちろん、ラフなアクセル操作は受け付けないが、過剰なトルクを持て余す感じはなく渋滞のなかに平然と600psオーバーのクルマを置ける。サスペンションもノビテック・ロッソの製品に変更されているが、いくつかあるうちのストリートスポーツといった仕様なので硬すぎる感じはしない。19インチの専用タイヤ&ホイールとの相性もよく、路面の荒れが突き上げとなって不快感をもたらすことはない。
場面は変わり、アクセルを踏み込む量を大きくしてみる。プラス200psのパワーソースになっているのは、専用に開発された2基のスーパーチャージャーである。それが0.61barの過給を発生させ、正確にいえば606psを8600rpmで獲得する。だが、強引に稼ぎ出すような仕事はしていない。パワーはエンジン回転数に合わせて上昇し、過給に頼る感じはなく、エンジン本体を高度にチューニングしているような特性なのだ。それだけに、エンジン回転数によってパワーを稼ぎ出すフェラーリならではの快感は少しも損なわれていない。
状況が許せば、200km/hオーバーの世界はいつでも目の前にある。その領域に達しても、アクセルを踏み込むとリアタイヤが異次元のトラクションを路面に伝えている様子が、一気に狭まる視界や背中で感じるGの強さによって理解できる。そして、そうした加速が際限ないかのように続く。
あまりにも加速が強烈なので、フロントのダウンフォースをさらに向上させたいところだが、スタビリティの不足を感じることはない。ステアリングを握り締めるような緊張感とも無縁でいられる。
しかも、専用のブレーキシステムが瞬時に3ケタの速度を抜き取るだけの制動力を発揮。その前提があるからこそアクセルを踏む合理が得られ、キワモノではなくチューンニングカーとしてのホンモノの価値が生まれているのだ。
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インテリアは、カーボン・センターコンソール(194,250円)/カーボン・メーターパネルカバー(99,750円)/カーボン・ドアトリム(315,000円)/スポーツステアリング(472,500円)/アルミペダルセット(44,100円)/アルミフットレスト(運転席用:29,400円、助手席用:39,900円)等を装着。スポーティに仕上げられる。
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エンジンメニューは、ツインスーパーチャージャーやCPUチューン等を施し606ps/62.7kg-mを発揮するSupersportツインコンプレッサー(8,190,000円/工賃込み)。他に555ps/57.3kg-mのSportツインコンプレッサー(7,245,000円/工賃込み)も用意される。エンジンには、ご覧のようにシリアルプレートが配される。また、カーボン製エンジンルームカバー(346,500円)やカーボン製エアフィルターハウジングカバーリング(173,250円)等も装着。
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