ローバー25
ROVER 25

伝統的風情が息づく
真性ブリティッシュコンパクト


かつて「200」と呼ばれていたローバーのエントリーモデルが間もなく本格的な再上陸を果たす。これで手頃な英国車の選択肢が増えるワケだが、その出来映えは果たして……。

リポート|笹目二郎|J.Sasame フォト|郡大二郎|D.Kori


ある種の割り切りを感じさせる細部の作り


 ローバー25は、かつて200と呼ばれていたモデルの後継車。同社のトップモデル、75に共通する意匠をフロントマスクに採用したことが最大のポイントで、これにより全ラインナップのアイデンティティ強化を図っている。
  具体的にはクリアレンズのハロゲンヘッドランプで目元をスッキリと引き締めつつ、新デザインのラジエターグリルやパンパーなどを採用。同時に、インテリアもトリムを新しくするなどして商品性を向上させている。
  この7月に導入を予定している日本仕様のエンジンは、1796ccの4気筒DOHC16バルブ。117ps/5500rpm と16.3kg-m/2750rpmを発生し、これに6段マニュアルモードが備わるCVTを組み合わせる。
  さて、英国車といえばレザーとウッドパネルは欠かせないが、たとえばシートを例に挙げるとリアルレザーは直接身体が接する部分だけで他はビニール。ウッドパネルにしても、使い方はささやかなもの。このあたりは、コストも重視されるコンパクトカーだけに致し方ない。とはいえ、処理の仕方には英国風味がしっかり効いている。また、ボディパネルの継ぎ目の隙間は、最近のドイツ車や日本車のごとき精度など望むべくもない。しかし、これはおそらく潔く割り切った結果だろう。
  そうした割り切りは、走り出しても感じられる。正直、子細に観察すればアラはある。しかし、見方を変えるとそれらは乗り手がカバーできる範囲内の問題に過ぎないのも事実。加えて嬉しいのは、ローバー25には自分の意志で自由にクルマを操れるという、アコースティックな味わいがしっかり残されていることだ。最近は、電子デバイスのオンパレードで乗り手の意図が自由に反映できなかったり、常に「乗せられている」感触がつきまとう、個人的には馴染みにくいクルマが増えている。そうしたモデルと比較すれば、昔ながらのドライビング感覚が色濃いこのクルマは、紛れもない英国車なのだと思う。
もはや決して広いとは言えない室内空間だが、少なくとも前席については不満のないレベル。ラゲッジスペースも通常の状態で304リッターと、十分に実用的だ。リアシートは、非対称の分割化等式。内装のウッドパネルは、ブラックオークがスタンダードになる予定。
本国では1.1リッターも選べるが、日本に導入されるのは1.8リッターのDOHC。スペックは平凡だが、4mを切るコンパクトなボディだけに動力性能は必要にして十分。
日本では、今年7月からの発売が予定されているローバー25。ボディカラーは、写真のスターライト・シルバーをはじめとするトータル6色がラインナップされるという。
Specification
ROVER 25(英国仕様)
■全長/全幅/全高(mm)
3990/1690/1419
■ホイールベース(mm)
2500
■トレッド(前/後)(mm)
1470/1476
■車両重量(kg)
1130
■エンジン型式/種類
−/直4DOHC16V
■排気量(cc)
1796
■最高出力(ps(kW)/rpm)
117(86)/5500
■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm)
16.3(160)/2750
■トランスミッション
CVT
■サスペンション(F:R)
ストラット/コイル:トーションビーム/コイル
■ブレーキ(F:R)
Vディスク/ディスク
■タイヤ(ホイール)
185/55R15(5.5J)
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※上記スペックは本誌発売当時の値です。
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