RENAULT ルノーメガーヌ・グラスルーフ・カブリオレ
MEGANE
GLASS ROOF CABRIOLET

世界初のグラストップルーフは
閉じていてもオープンフィール


シリーズ第4弾、4シーターカブリオレのメガーヌが日本に上陸した。オープンカーといえども、現実にはなかなかルーフを開け放つ機会がないのが実際。とはいえ、このクルマでは世界初のグラストップルーフを採用。つまり、たとえクローズド状態でも、開放感溢れる走りを堪能することができるのだ!

リポート|島下泰久|Y.Shimasita フォト|宮門秀行|H.Miyakado



いつでもどこでも抜群の心地よさ

 いまや完全にオープンモデルの主流となった電動開閉式メタルトップルーフだが、いざ一般化してみると、新たな不満が頭をもたげてくる。それは、閉じてしまえば単なる普通のクーペでしかないということだ。ワガママと言われるのは承知の上だが、ここは日本。オープンエアを満喫できる時間と場所は限られているだけに、実は大開口のサンルーフの方が、むしろ開放感に浸れる頻度は高いかもしれなかったりする。
  しかし、そんなジレンマは、この1台で過去のものとなりそうだ。その1台とはメガーヌ・グラスルーフ・カブリオレ。その名の通り、世界初の電動開閉式グラスルーフを採用した4シーターオープンのニューカマーである。
  ハッチバックよりホイールベースが105mm切り詰められ、逆に全長が155mm伸ばされた姿は、この手のモデルとしては均整がとれていて、普通のクーペとしても結構イケる。直線基調のフォルムには、最大のライバルであるプジョー307CCほどの妖艶さはないが、逆に男性には、より幅広い層に似合いそうな気もする。
  肝心要のグラスルーフは、掛け値なしにルーフのほぼ全面をガラス製としながら、十分な強度と軽量化を両立させているという。このガラスは赤外線を78%、紫外線を95%遮断するが、巻き上げ式の半透明シェードもセットされているので、陽射しの強い日には、さらにそれを遮ることも可能となる。
  ルーフの開閉は、スイッチひとつの約22秒で完了。フロントウインドーがさほど寝ておらず、またフロアを下げて着座位置を24mm低めたおかげで、開放感は上々だ。走行中の風の巻き込みも小さめ。頭頂を軽く撫でてはいくが、室内には吹き込んでこない。つまり、オープンカーのポジティヴな部分だけを堪能できるのである。
  一方、ルーフを閉じても、ガラス面積が大きいおかげで、晴れていれば室内には陽光が降り注いで、これまた実に爽快だ。この状態では、後席もなかなか快適。いや、むしろ大パノラマを存分に楽しめる後席こそが特等席かもしれない。ただしこの後席、座面をえぐってあるので天地には余裕があるものの、背もたれが立ち過ぎていて、着座姿勢はやや窮屈。チャイルドシートアンカーも標準装備なことだし、ここはやはり子供用と割り切った方がいいだろう。
  意外と言っては失礼だが、その走りっぷりも、ルノーらしいシャシーの剛性感とサスペンションのしなやかさがしっかり活きていて、予想以上に良い印象を持った。さすがにハッチバックと変わらないとまでは言わないが、目くじらを立てるような部分は皆無。当たりが柔らかくフラットな、ルノーらしい心地よさを堪能できる。
  2リッターエンジンと4速ATはハッチバック/ツーリングワゴンと共通ながら、豊かな実用トルクとATの積極的な変速ロジックのおかげで、重量増にも関わらず動力性能に不満はない。変速ショックが小さいおかげで、ゆったり流しても気持ちいいのは嬉しい。
  さらに、このメガーヌ・グラスルーフ・カブリオレ、隠れた美点として高い実用性も挙げておきたい。何とラゲッジ容量は最大490リッターにもなるのだ。ちなみに307CCは350リッター。一方、オープン時の容量は190リッターに留まるが、基本は大人2名乗りと捉えれば、大抵はこと足りることだろう。
  価格は307CCのベースグレードに対して約10万円高。しかしホイールが17インチとなり、何より1年中陽光を満喫できるグラスルーフ付きだと思えば、買い得度は逆に上回ると言っていいだろう。寒暖の差が厳しい日本で楽しむ4シーターオープンとして、年中いつだって開放感に浸れるメガーヌ・グラスルーフ・カブリオレは、まさに最良の1台である。
 
  エンジンは直4DOHC16Vの2リッターで、吸気タイミングの変化により高回転域からの力強いトルクフィールをもたらすVVT機構を搭載。トランスミッションは、マニュアルモード付きプロアクティブ4ATのみを用意。
  当たりが柔らかくフラットな乗り心地はルノーならでは。また、ボディ各所の補強によってハッチバックと同等の剛性を確保し、Cセグメントのオープンモデルとしては唯一、ユーロNCAPで5スターを獲得するなど、高い安全性も大きなアドバンテージといえる。
  インパネ回りのデザインは、シリーズ共通のシンプルなレイアウトと、タッチデザインを基本とした意匠。オープン時を意識して随所にレザーを配するなど、上品な仕上がりが◎。
ハッチバックより着座位置を24mm下げたフロントシートは、レザートリム&シートヒーターが標準。後席は背もたれがやや立ち気味だが、大パノラマの恩恵に預かれる特等席!?
開閉に要する時間はわずか22秒。閉じていても明るい陽光が差し込む世界初の電動開閉式グラスルーフは、強度に優れたガラスを採用し、紫外線や赤外線の侵入をも抑える。
トランクルームはクローズド時で490リッターと、中型のゴルフバックが4個も入る大容量。オープン時は190リッターとなるが、それでも日常では必要にして十分の広さを確保する。
  17インチのアルミホイールに組み合わせられるタイヤは205/50R。このクラスのモデルとしてはややオーバーサイズにも思えるが、ことさらにバネ下重量を意識させない。
  オープンでもクーペでも、美しいスタイリングが魅力のメガーヌ・グラスルーフ・カブリオレ。ハッチバックに対して155mm伸びた全長、直線基調のデザインにより、シリーズの中でもひと際、クールな印象を受ける。
RENAULT MEGANE GLASS ROOF CABRIOLET
■全長/全幅/全高(mm)
4370/1775/1405
■ホイールベース(mm)
2520
■トレッド(前/後)(mm)
1520/1515
■車両重量(kg)
1520
■エンジン形式/種類
F4/直4DOHC16V
■排気量(cc)
1998
■最高出力(ps(kW)/rpm)
133(98)/5500
■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm)
19.5(191)/3750
■トランスミッション
4AT
■サスペンション(F:R)
ストラット/コイル:
トレーリングアーム/コイル
■ブレーキ(F:R)
Vディスク/ディスク
■タイヤ(ホイール)
205/50R17/(7J)
■東京標準現金価格
¥3,885,000
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※上記スペックは本誌発売当時の値です。
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