初代ポルシェ911、いわゆる901がデビューしたのは1963年に開かれたフランクフルト・ショーだった。
つまり昨年の同ショーで生誕40周年を迎えたのである。
ポルシェはこれを記念してアニバーサリー仕様を発表。
世界限定1963台で販売した。

リポート|斎藤 聡|S.Saito フォト|郡大二郎|D.Kori

 GTシルバーメタリックのボディカラーに、911ターボ用フロントバンパー、18インチ鍛造カレラホイールなどを装備。そしてエンジンも3.6リッターの排気量は変わらないが、320psから345psにパワーアップしている。これは本国にあるハイパフォーマンスキットを組み込んだもの。同時に、サスペンションもスポーツサスが装着されている。
 実際に走らせてみると、明らかにパワーフィールが違う。ノーマルの911は6000rpmを超えたあたりからパワーの伸びが若干衰えるが、アニバーサリーはその少し手前からさらにパワーがギューンと伸び上がるのだ。振動が非常に少なく、滑らかに吹け上がるので荒っぽさはないが、最後のひと伸びがパワーフィールに刺激的なアクセントを与えている。
 足回りは、スタンダードモデルから無駄な動きを省いたような印象で、硬質な硬さはないが全体にキュッと引き締まっている。装着するタイヤが前後18インチのミシュラン・パイロットスポーツだから、これに合わせたセッティングが施されているのだろう。
 試乗したのは雨の中で、ハイパフォーマンスモデルの試乗には不向きかと思ったが、路面をしっかりとつかむような安定感と、ステアリングにはっきりと伝わってくるグリップの手応えがあり、ウェット路面を気にすることなくハイペースドライブが楽しめた。
 ワインディングロードでもこの印象はまったく変わらない。しかもコーナーで意図的にアクセルを深く踏み込んでテールアウトの姿勢を作り出したときでも、リアの滑り出しは驚くほどスムーズで、クルマの動きをサスペンションが上手に受け止めているのが確認できた。もっともこれはPSM(ESC)を解除したときの場合で、システムをオンにしておけば、その少し手前でシステムが作動し、容易に姿勢は乱すことはない。
 ともかく、アニバーサリーエディションは無理してパワーを捻り出しているといった印象がまったくない。そのくらいエンジンは滑らかで気持ちよくパワーを発揮する。しかも、その345psのパワーを持て余すどころか、しっかり受け止め、きっちり使いきれるシャシー性能も備えているのだ。
 
  通常1,680,000円のオプションとなるハイパフォーマンスキットを標準で装着。3.6リッターの排気量はそのままに、スペックはノーマル比で25psアップしている。
  インテリアはフルレザーシート、シートヒーターが標準装備となる。センターコンソールは、ボディ同色のGTシルバーでコーディネートされている。
  メッキ塗装された18インチの「カレラ」ホイールが足下を引き締める。タイヤサイズはフロントが225/40ZR18、リアが285/30ZR18となる。
  インパネの眺めはノーマルとさほど変わらないが、シフトノブ前方には「40 Jahre 911」、ドイツ語で「911 40周年」と書かれたプレートが貼られている。
  ボディカラーはカレラGT専用色の「GTシルバー」。リアエンブレムは「Carerra」から「911」に変更されている。エキゾーストパイプもメッキ仕様だ。
  PORSCHE 911 ANNIVERSARY EDITION
■全長/全幅/全高(mm)
4430/1770/1305
■ホイールベース(mm)
2350
■トレッド(前/後)(mm)
1465/1500
■車両重量(kg)
1420
■エンジン種類
水平対向6DOHC24V
■排気量(cc)
3595
■最高出力(ps(kW)/rpm)
345(254)/6800
■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm)
37.8(370)/4250
■トランスミッション
6MT
■サスペンション(F:R)
ストラット/コイル:マルチリンク/コイル
■ブレーキ(F:R)
Vディスク:Vディスク
■タイヤ(ホイール)
F:225/40ZR18(8J) R:285/30ZR18(10J)
■東京標準現金価格
¥12,620,000
問い合わせ先
※上記スペックは本誌発売当時の値、価格は税抜き価格です。
 
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