
'76年のデビュー以来、欧州では1000万台以上を販売。
さらにセグメントリーダーになること3回――などなど、なぜ日本に導入されなかったのかが不思議になるほど輝かしい歴史を築いてきたフォードのコンパクトカー、フィエスタがようやく日本上陸を果たした。
リポート|萩原秀輝|H.Hagiwara フォト|郡大二郎|D.Kori |
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長いイントロダクションを読んでいる感じだった。そしてようやく、本誌が書店に並ぶころにストーリーが始まる。フィエスタは、1976年のデビュー以来1000万台以上を生産。ただし、欧州におけるかつてのフォードは空気のようであり、大量に存在していてもそれを意識することがなく、フィエスタもその好例であった。
だが、2001年のフランクフルト・ショーでデビューした最新モデルは違っていた。フォーカス、モンデオと続いたクリーンでダイナミックなエクステリアデザインを受け継ぎ、新世代のフォードであることを明確に主張していた。
そのストーリーに勢いがあるうちに日本に導入し、フィエスタの位置づけを市場に訴求すればいいのに……、とリポーターは勝手に考えていた。ところが、例によってAT仕様の用意がなかったことなどが理由で、日本ではイントロダクションのままであったのだ。
正直にいって、新世代のフォードを象徴していたニューエッジデザインと呼ばれたコンセプトは、少しばかり勢いを失ったように思える。とはいうものの、独特の線と面の構成により鋭さと張りを巧みに両立させているエクステリアには、いささかフェミニンになりがちな日本のコンパクトカーとは異なる欧州車らしい頼もしさを感じる。それでいて、ボディカラーによっては親しみやすさも漂う。
実は、フィエスタにはもうひとつのストーリーが存在する。フォーカス以来、フォードは走りの性能を大幅に向上させていた。そのストーリーは、いまも勢いを失っていなかったのである。
まず、エンジンが素晴らしい。日本導入仕様は、新開発の1.6リッターオールアルミ製デュラテック16バルブDOHCエンジンを搭載。このエンジンが実にパワフルなのだ。低いギアはもちろん3速で引っ張っても、レブリミットの6500rpmまで一気に吹け上がる。したがって、アウトバーンの速域まで刺激を感じながら加速できる。
追い越し加速に入るときの、アクセル操作に対する応答性もかなり鋭い。たとえば、日本の高速道路よりも40km/hほど高い速域からアクセルを踏むと、4速ATをダウンシフトさせるわけではないにもかかわらず、力強さがグイッと立ち上がり、まさにドライバーの期待に応えてくれる。高回転域ばかりではなく、実用域で重要な中回転域で十分なトルクを獲得しているエンジンなのだ。
しかも、ハンドリングは正確そのもの。ステアリングに少なめの舵角を与えたときの応答性に曖昧さを感じないので、高速域でもクルマに対する信頼感が抱ける。ベーシックカーに感じがちな不安は一切なく、最高速までアクセルを踏み続けてもハンドリングの正確さを維持しそうな予感がある。
ステアリングを大きく切り込むコーナーでも、ステアリング操作の通りにノーズが向きを変える。次の瞬間にはリアがしっかりと踏ん張るだけに、一気に切れ込んで危なっかしい思いをすることもない。ロール感は適度に抑えられているため、4輪の接地感もきわめて高い。エンジンを含め、ここまで走りがいいだけにもっとスポーティさを強調する演出があっていい≠ニさえ思ったほどだ。
それに応えるように、先日のジュネーブ・ショーでフィエスタSTが発表された。何と、このボディに150psを発揮する2リッターエンジンを搭載しているのだ。その性能を生かすシャシーを備えることは今回の試乗で確認済みなので、ぜひ日本に導入してほしい。
ただし、ここで紹介したモデルも走りのスポーティさについては期待を裏切らない。さらに、快適性についても満足度が高い。フィエスタのストーリーは、いよいよ盛り上がりを迎える。
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FORD FIESTA GHIA |
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| ■全長/全幅/全高(mm) |
3917/1683/1417 |
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| ■ホイールベース(mm) |
2487 |
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| ■トレッド(前/後)(mm) |
1477/1444
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| ■車両重量(kg) |
− |
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| ■エンジン種類 |
直4DOHC16V |
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| ■排気量(cc) |
1596 |
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| ■最高出力(ps(kW)/rpm) |
100(74)/6000 |
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| ■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm) |
14.9(146)/4000 |
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| ■トランスミッション |
4AT |
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| ■サスペンション(F:R) |
ストラット/コイル:ツイストビーム/コイル |
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| ■ブレーキ(F:R) |
Vディスク:ドラム |
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| ■タイヤ(ホイール) |
175/65R14 |
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| ■東京標準現金価格 |
− |
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| 問い合わせ先 |
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| ※上記スペックは本誌発売当時の値で、欧州仕様のものです。 |
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必要十分以上のパワー&トルクを発揮するパワーユニット、正確なハンドリング、高速域での高い安定性など、ここ最近のフォード車の例に漏れず、走りのポテンシャルは高い。 |
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日本仕様に搭載されるエンジンは1.6リッター直4DOHC16バルブのオールアルミ製デュラテックユニット。このユニットには電子スロットルが装備され、シャープなレスポンスも獲得している。 |
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インテリアのデザインは、コンパクトカーらしくシンプルにまとめられる。上下に分かれるツートーンのカラーリング、メーター&ブロワーのフードデザインがアクセントとなっている。 |
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| リア・クォーターウィンドーを設けた、いわゆる6ライトのプロファイルを持つ外観からも想像できるように、室内はコンパクトカーとして十分以上の大きさを確保する。 |
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ボディの設計に際しては、高度な解析技術を駆使。さらに高張力鋼板を多用することにより、従来モデルに対し曲げ剛性で100%、ねじれ剛性で47%もの向上を果たしている。
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