
'99年のジュネーブ・ショーでその原型が明かされたPTクルーザーのオープンモデルがようやくお目見え。
なにしろPTそのものの売れ行きが絶好調だったため、バリエーションの追加発売が遅れてしまったとか。
ともあれスペインから、その詳細をお届けする。
リポート|熊倉重春|S.Kumakura フォト|ダイムラー・クライスラー日本 |
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出る出ると噂され、まだかまだかと待たせたPTクルーザーのオープンカーがやっと発売に漕ぎ着けた。その名は「カブリオ」。おもしろコンセプト得意のクライスラーが腕に縒りをかけて、ピッカピカ輝いていた昔を呼び戻して大ヒットのPTだから、コンバーチブルなしに完結するわけがない。
ざっと輪郭を紹介すると、もちろん見ための雰囲気は5ドアと同じ。でも2ドアのオープンだから、実際にはAピラーより後ろはすべて専用設計で、もちろん見えない部分もしっかり補強されている。見える部分で目立つのは、オープンにしても残るロールバーで、これをクライスラーは「スポーツバー」と呼ぶ。がっちり感のためには、効果絶大のアイテムだ。
4座のキャビンを覆う巨大な幌は厳重な三層構造で、閉じたままスピードを出してもみっともなく膨らむバルーニング現象は皆無。開閉は電動で開閉それぞれ20秒と、4座用としては圧倒的に早い。
ここで強調しておきたいポイントは、幌を閉じた状態の姿がとてもいいこと。特に斜め後ろから眺めると、本当に往年のアメリカ高級車が瞼に二重映しになる。「あのころ」を知り抜いてなければできないデザインだ。日本では雨も多いし、都市部の空気も汚いから、せっかくのオープンでも閉じたまま使わなければならないことが多い。それだけに、クローズド状態のスタイルは気になるところだ。ただし幌タイプの通例として斜め後方の視界は限られるので、オプションでいいからパーキングアシスタンス(コーナーセンサーやバックモニター)があると嬉しい。ちょっと小さめのリアウインドーは、熱線入りの本物のガラスだ。
例によってフロントに横置きされ前輪を駆動するエンジンは、すでに発売されている5ドア用の2リッターではなく、同じ4気筒ツインカム16バルブながら2.4リッターに拡大されている。もともとアメリカ仕様に積まれていたタイプに、さらなる排気対策などを施したものだ。出力の数字だけなら150psで2リッター(141ps)との差は少ないが、乗ってみると低速からグッと来るトルク感が豊か。ATとの相性も良く、あまり踏まずにどんどん自動的なシフトアップを促すと、いかにもこういうクルマらしい余裕感が漂う。
足の設定もそれには十分。いや、そこそこ攻めても問題ない。元はといえばネオンが基本だが、PTの全高に合わせてストラットトップを上げるとか、リアをワッツリンクで押さえるとか、きちんと配慮の行き届いた設計なのだ。これが活きていることからも、ボディ剛性が確保されているのが判る。
こんなPTクルーザー・カブリオ、日本での発売は今年の夏の終わりか秋ごろになるそうだ。注文殺到で生産が間に合わないのと、とりあえず少数にとどまりそうなので、仕様としては左ハンドルのATのみになる。革シートをはじめキーレスエントリーやCDプレーヤーなど、装備は盛りだくさんになるはず。もし将来軌道に乗れば右ハンドルが追加される可能性もゼロではない。さらに軌道に乗ればターボ仕様やMTも靖魔ニ期待だけはしておこう。注目の値段は、ニュービートル(333万円)、アストラ(344万円)、307CC(360〜410万円)といったライバルを眺めてみると、やはり300万円台の半ばと見るべきだろう。
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幌はクラシックな感じを出すため、畳んでも完全にはボディ内部に収納されず、少し盛り上がったまま。しかし後方視界をひどく阻害するほどではない。開閉時間は20秒だ。 |
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グレードは2種類。リミテッドは2.4リッター直4DOHCエンジン搭載で、150ps/22.4kg-mを発揮。GTは2.4リッター直4DOHCターボで220ps/33.9kg-m。こちらはMTのみとなる。 |
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インパネデザインはクローズドのPTとほぼ共通、レザーインテリアトリムが採用される。インテリアカラーは、ダーク系とベージュ系の2種類。シートはレザーが標準となる。 |
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大人2人がちゃんと座れるリアシートは1:1の分割可倒式で、ダブルフォールディング、トランクスルー機能も併せ持つ。 |
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幌をボディ内に納めないため、ラゲッジの収納能力はVDA計測で249リッターと大きめ。この数値はニュービートル、307CCより大きい。 |
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オープン時もスポーツバーと呼ばれるロールバー状のメンバーは残り、万一の際の保護能力を確保、同時にクラシカルな雰囲気も演出。幌を閉じると全体が内部に覆われる。 |
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最大の自慢はクローズド時の静粛性。室内のベンチレーターから吹き出す風圧でガラスを幌の縁ゴムに押し付け、サイドガラスと幌の間の密着性を高めている。 |
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CHRYSLER PT CRUISER CABRIO LIMITED |
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| ■全長/全幅/全高(mm) |
4288/1704/1539 |
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| ■ホイールベース(mm) |
2616 |
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| ■トレッド(前/後)(mm) |
1475/1478
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| ■車両重量(kg) |
− |
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| ■エンジン種類 |
SMPI/直4DOHC 16V |
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| ■排気量(cc) |
2429 |
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| ■最高出力(ps(kW)/rpm) |
150(112)/5100 |
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| ■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm) |
22.6(222)/4000 |
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| ■トランスミッション |
4AT |
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| ■サスペンション(F:R) |
ストラット/コイル:
トレーリングアーム/コイル |
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| ■ブレーキ(F:R) |
Vディスク:ディスク |
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| ■タイヤ(ホイール) |
205/55R16(6J) |
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| ■東京標準現金価格 |
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| ※上記スペックは本誌発売当時の値、価格は税抜き価格です。 |
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