基本はもう30年近く普遍のメルセデス・ベンツGクラスだが、
絶え間のない改良こそがそのプレミアム性を
さらに高めてきたといって良いだろう。
今回はそのトップモデルG55L AMGがマイナーチェンジ。
ライバルを見据えた熟成を図った。


リポート|萩原秀輝|H.Hagiwara フォト|高橋信宏|N.Takahashi

 軍用車のベースにもなっていたメルセデス・ベンツのGクラス。進化を繰り返し、少しずつではあるがオンロード性能を向上させてきた。ただ、最新のSUVと乗り比べると満足できるオンロード性能を確保したとはいえなかった。
 そのGクラスにも、何とAMGモデルが用意されている。G55Lは、353psを発揮する5.5リッターのV型8気筒エンジンを搭載。ボディサイドからエキゾーストパイプが飛び出しているところなど、ほとんどキワモノと呼べるが、今回の進化ではそのキャラクターにさらに磨きをかけた。オーバーフェンダーをワイド化して、18インチタイヤに5スポークアルミホイールを履きこなし、サイドプロテクションモールには新たにAMGのロゴをあしらっている。
 走りは、ただただ唖然とするばかりだ。車重は2380kgにも達するが、それを意識することがない。とにかく、アクセルを踏み込むと54.0kg-mものトルクにモノをいわせてガンガン加速する。しかも、高回転域の吹け上がりが鋭い。さすがに、AMGがチューニングしているだけのことはある。エキゾーストノートも猛々しく、他のAMGモデルよりもG55Lは自己主張がかなり強い。
 アクセルを踏み続ければ200km/hを超える実力を備えているが、かつてのような危なっかしさは感じない。少し前のGクラスは、ステアリング操作に対する応答性が中立付近に限ってあいまいであった。G55Lも中立がビシッと締まっているとはいえないが、アクセルを踏み続けることには何のためらいも感じない。
 ただし、山岳路ではアクセルを踏んでもESPが介入してくることが多い。コーナリングスピードを上げようと思っても、やはりESPが介入する。このあたりの制御は、AMGといえども慎重だ。

 
  オンロード志向のライバルが多く登場したのを意識してか、G55Lもタイヤサイズを変更して対抗。これにより、ハンドリングのゲインをアップさせてシャープな印象を増した。
  インテリアでは、「G55」ロゴ入りウォールナットシフトノブが新たに採用されている。AMGロゴ入りメーターパネルが精悍な印象だ。DVDナビは標準装備される。
  ノンスーパーチャージャーの5.5リッターV8を搭載。スペックは353ps/5500rpm、54.0kg-m/3000rpm。スポーツエギゾーストシステムと相まって、猛々しいサウンドを放つ。
  マイナーチェンジ最大のトピックは、タイヤサイズを265/60R18から285/55R18に変更したことだろう。これに合わせてオーバーフェンダーも若干ワイド化された。ホイールも新デザインだ。


レザーシート、シートヒーターが標準装備される。後席は2:1の分割可倒式。アイポイントは、クロカン4WDのなかでもひときわ高い。
  MERCEDES-BENZ G55L AMG
■全長/全幅/全高(mm)
4530/1860/1950
■ホイールベース(mm)
2850
■トレッド(前/後)(mm)
1500/1500
■車両重量(kg)
2380
■乗車定員(名)
5
■エンジン種類
113M55/V8SOHC24V
■排気量(cc)
5438
■最高出力(ps(kW)/rpm)
353(260)/5500
■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm)
54.0(530)/3000
■10・15モード燃費
6.0
■トランスミッション
5AT
■サスペンション(F:R)
リジッド/コイル: リジッド/コイル
■ブレーキ(F:R)
Vディスク:ディスク
■タイヤ(ホイール)
285/55R18(9.5J)
■東京標準現金価格
¥14,100,000
問い合わせ先
※上記スペックは本誌発売当時の値、価格は税抜き価格です。
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