[フォード・フォーカス]
ボクらはいままで「フォーカス」というクルマの存在に無頓着すぎたんじゃないかと思う。それは比較的静かに行なわれてきた日本におけるセールスプロモーションのせいもあったと思うのだが、いずれにしてもこんなに素敵なバージョンは、もっと早く作ってくれなきゃダメじゃん……な感じである。そのニューバージョンとは、今年1月からラインナップに加えられた2.0TREND。
今回はTRENDを中心に据え、グローバルカーであるフォーカスの魅力を改めてチェックしてみよう。
解説|松村俊司|T.Matsumura  フォト|郡大二郎|D.Kohri
[Vehicle Data]
■輸出国:ドイツ ■生産国:スペイン ■排気量:1.6〜2リッター
■価格:\1,890,000(1.6GLX)〜\2,490,000(2.0GHIAワゴン)
■取材車:2.0TREND(パンサーブラックメタリック/\2,480,000)
※価格はオプション除く
※上記スペックは本誌発売当時の値、価格は税抜き価格です。
[What's FOCUS?]
ヨーロッパデビューから約1年半後に日本への導入が始まったフォーカス。昨年2月にはフロントグリル&バンパーの意匠変更を中心にしたマイナーチェンジを受けたが、シャシーおよびパワートレイン系は変わっていない。日本仕様は1.6リッターと2リッターの4AT仕様のみだが、メインマーケットであるヨーロッパでの主力は1.6リッターの5MT。北米ではまた独自のグレード展開が行なわれるなど、いかにもグローバルカーらしく多様な枝葉を持ったモデルだ。
 
   誰もが往年の名車コルチナとエスコートはフォードのクルマと知りつつ、同時に欧州車として認識している。ところがフォーカスに関しては、いまだに多くの人が「あれはアメ車でしょ?」と思っているから不思議。それはブルーオーバルのバッヂが放つナショナルイメージの強さゆえだろうが、実は全然そーじゃない。エンジニアリングの基本はすべてドイツフォードが手がけ、そのメインマーケットもヨーロッパ。乗り味だってチャキチャキのコンチネンタル風味だということをまず知っておかないと、ヨーロピアンコンパクトの魅力的な選択肢のひとつを、みすみす逃してしまうことになる。
 ワールドカーとしてフォーカスがヨーロッパデビューを果たしたのは'98年秋で、'00年と'01年には世界乗用車販売台数1位の座を獲得している。その'00年、'01年の年間総販売台数は約90万台で、そのうち55万台は欧州圏でのデリバリーだから、いかにヨーロッパでの評価が高いかがわかる。そんなクルマの出処を間違って捉えていては、そいつはかなりマズイです。小っ恥ずかしい話です。
 そもそもフォーカスの日本仕様がラグジャリーバージョンのGHIAのみで、いまいちラインナップに魅力を欠くことにも認識不足を招く要因があったのだが、この1月にはベーシックグレードのGLXとスポーティグレードのTRENDが追加設定。特にスポーツサスと16インチタイヤ、ESPにHIDヘッドランプを装備したTRENDは超魅力的な存在だ。そのバリューの高さが、われわれのフォーカスに対する誤ったイメージを正すことになるのではと予感しちゃうわけである。
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