1948年に登場してから姿をほとんど変えることなく、世界のあらゆる地域で活躍してきたディフェンダー。
その正規導入が再び開始。
主力はロング版ディーゼルの110ステーションワゴンだ。

リポート|竹平 誠|M.Takehira フォト|郡大二郎|D.Kori

 世界の辺境で名を馳せるディフェンダーだが、オフロードパークに出かけるのが関の山という日本でもマニアには評価が高い。また、その道具感溢れるたたずまいは愛好家以外にも支持されていて、街乗りに使う粋人もいるようだ。
 正規輸入されるディフェンダー110は、インタークーラー付きターボの5気筒OHC直噴ディーゼルエンジンを搭載。大柄な車体に2.5リッターエンジンは非力と思う方もいるだろうが、最新のディーゼル(Td5)の実力はたいしたもので、貨物(この車は1ナンバー登録)を満載しているのでなければ、軽快な動力性能を発揮する。もちろん黒煙などは出さない。
 クラッチの踏み応えは男らしい力を要求するものの、低速トルク溢れるエンジンのおかげで発進に気を使う必要はない(先代の300TDIエンジンだと極低回転が弱かったのだ)。エンジンはディーゼルとしては例外的によく回るので、加速フィーリングは軽快そのものだ。最大出力は4200rpmで発揮されるのだが、ガバナーの効く4850rpmまでためらいなく回ってくれるので、ガソリンエンジンと変わりない使い方ができる。むろん燃費はすこぶる良い。実用上気になるのは、回転半径が少々大きいことくらいだ。
 乗り心地は積載を考慮したサス設定ゆえ固い感じなのだが、4輪コイルなのでゴツゴツした荒さは比較的押さえられている。オフロードではこの固さが不整路面への追従性を多少スポイルするが、ETCと本格的なローレンジのギア比に助けられて走破性は良好。なにより路面と干渉する心配のない車体形状は、こういう用途では最強といってよいだろう。
 昨今、高級化と乗用車化の進むSUVの世界にあって、ディフェンダーはある意味「最後の砦」だといえる。機能一点張りの古き良き四駆を味わえるのは、もはやこの車が最後なのかもしれない。


  LANDROVER DEFENDER 110 SW
■全長/全幅/全高(mm)
4565/1785/2070
■ホイールベース(mm)
2795
■トレッド(前/後)(mm)
1510/1510
■車両重量(kg)
2020
■エンジン種類
Td5/直5SOHC10V
■排気量(cc)
2495
■最高出力(ps(kW)/rpm)
122(90)/4200
■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm)
30.6(300)/1950
■トランスミッション
5MT
■サスペンション(F:R)
リジッド/コイル:リジッド/コイル
■ブレーキ(F:R)
Vディスク:ディスク
■タイヤ(ホイール)
7.50R16C(6.5J)
■東京標準現金価格
\4,250,000
問い合わせ先
※上記スペックは本誌発売当時の値、価格は税抜き価格です。
 
  エンジンは最新のターボ・ディーゼルTd5。コンピュータ制御やドライブ・バイ・ワイヤー方式を採用し、122psと30.6kg-mを発生。低速域では思いのほか頼もしい。
  インパネは無骨そのもの。ただしMD付きオーディオやETC(電子制御トラクションコントロール)のスイッチなど、現代的な装備も。
  ヒップポイントはオフローダーの中でもとりわけ高い。これは極限でのオフロード走行を意識したため。ドリンクホルダー付きのセンターコンソールボックスは現代的な装備だ。
  何でもガンガン放り込めそうなラゲッジルーム。仕様によっては、この両側に対面対座式の折り畳みシートが付く。
ホイールベースが110インチであることから、ロング版は「ワンテン」と呼ばれる。ボディカラーはほかにグリーン、グレー、レッドを用意。ボディパネルはなんとアルミ製。



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