RENAULT
ルノー・ルーテシア1.4RXT
Lutecia 1.4RXT

じっくり付き合いたい
フランス流のブレッド&バター


ハッキリいって、カタログ上に並ぶスペックは貧弱。
でも付き合ってみると、問題などないどころか、むしろ走りの良さに感銘を受ける新しい“素”のルーテシア。
良質なコンパクトカーをお探しのアナタにお薦めの1台だ。

リポート|小野泰治 |T.Ono(本誌) フォト|松本高好|T.Matsumoto

より一層、洗練された乗り心地と静粛性

 とりあえず、先に職業的立場から接してみて、新しいルーテシアの気になった部分を挙げておく。まず、マイナーチェンジ前と比較すれば使い勝手が向上したインパネだが、質感は依然イマイチ。灰皿が曲がって付いているように見えたりするあたりは、ちょっとお粗末だ。また、根本的な問題だが、最新のライバルに対し後席は狭く、5mを超える回転半径もコンパクトカーとしてはナンではある。
  でも、気になったのはその程度。インパネ云々は実用上困ることではないし、後席も不当に狭いワケじゃない。回転半径だけはなんとかして欲しいが、これも慣れが解決する問題といえなくもない。
  むしろ、新しいルーテシアで強調しておきたいのは、そんなことではなく一層磨きがかかった快適性の高さ。例によってしなやかな足回りは、サイズから想像される以上にフラットな乗り心地を提供し、必要なインフォメーションを提供しつつ乗り手にとって不快な感触は一切伝えてこない。構造変更によって改善された、という静粛性の高さも印象的だ。それは先述した乗り心地との相乗効果で、フロントに座っている限りはひとクラス上のクルマに乗っている錯覚すら覚えさせるほど。
  走りの性能も侮れない。絶対的な動力性能はマイナー前とさほど変わらないが、まずATの制御が洗練された。シフトはよりスムーズになり、レスポンスもまずまず。低いギアで引っ張る傾向なのは相変わらずだが、いったんクセを掴んでしまえば、逆にそれを利用してキビキビ走らせることができる。ソフトな足回りは、攻めても意外なまでに頑張り、175という細いタイヤをギュッと路面に押しつけつつワインディングでハイペースを保つことも容易。下り限定なら、スポーティ系のクルマとも結構イイ勝負をしてくれそうだ。
  つまりこのルーテシア、クルマとしての実力はかなり高い。唯一、心配なのはクセのある新しい顔つきだが、個人的な経験で締めくくると慣れるのに1時間、気に入るまでに2日というところでした。
 
  乗って最初に気付くのは、躾の良くなったATと静粛性の高さ。新採用となる電動パワステも、自然な味付けに仕上げられている。
  インパネのデザインは、この通称“フェイズII”で一新された。マイナーチェンジ前と比較すれば使い勝手は格段に向上。スッキリとしたデザインにも好感が持てるが……。
  1.4リッターの16バルブユニットがもたらす動力性能は、ATとの組み合わせでも必要にして十分といったところ。高回転まで回しても、不当にノイズレベルが上がらないのもマル。
  試乗車のタイヤは、175サイズのミシュラン・エナジーXSE。ホイールはスチール+キャップという簡素な組み合わせだが、雰囲気は決して悪くない。
RENAULT
Lutecia 1.4 RXT
■全長/全幅/全高(mm)
3810/1640/1420
■ホイールベース(mm)
2475
■トレッド(前/後)(mm)
1405/1405
■車両重量(kg)
1060
■エンジン形式/種類
K4J/直4DOHC 16V
■排気量(cc)
1389
■最高出力(ps(kW)/rpm)
98(72)/6000
■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm)
13.0(127)/3750
■トランスミッション
4AT
■サスペンション(F:R)
ストラット/コイル:
トレーリングアーム/コイル
■ブレーキ(F:R)
Vディスク/ドラム
■タイヤ(ホイール)
175/65R14(5.5J)
■東京標準現金価格
¥1,850,000
問い合わせ先
※上記スペックは本誌発売当時の値です。
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