

ともにベースモデルの
延長線上にある
確かな信頼感に基づく
高性能を存分に発揮

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FOCUS ST170

標準仕様の素質の高さが魅力的な走りを生み出す

話が前後して申し訳ないが、今回モンデオST220とフォーカスST170のプレス試乗会の舞台となったのは、南フランスのニース近郊。一部は、WRCで最も名高いモンテカルロラリーのルートとも一致し、タイトなコーナーが連続するタフなコースだった。
さて、ST170が搭載する2リッターの4気筒DOHCエンジンは、欧州フォードSVE部門の開発により最高出力173psを7000rpmで発揮。ピストンの軽量化や鍛造コンロッドの採用、吸気ポートの拡大や吸気バルブの大径化、バルブリフト量の増大やバルブスプリングの強化、専用排気系の採用などにより、標準仕様の130psから43
psものエクストラパワーを稼ぎ出したことになる。
しかも、吸気側に連続可変バルブタイミングを採用する以外に特別な電子デバイスを用いていない。あたかもレーシングエンジンを組み上げるように、中身を徹底してチューニングしている。それだけに、リッター当たり100psに慣れた我々にとって、173psが際立っているとは思えないが、価値ある数値と考えていい。
実際に、アクセルを踏んだときの中回転域の応答性が鋭い。高回転高出力型であっても、2500〜6000rpmの間は最大トルクの97%を獲得している。もちろん、高回転域の伸びもよく、軽々と7000rpmオーバーに達し、レブリミットの7400rpmまでパワーの頭打ちを感じない。吹け上がり感そのものもスムーズであり、手作業で組み上げられたエンジンのような回転バランス精度の高さを感じる。
ミッションは、ゲトラグ製の6速MTを採用。ギア比はやや高めだが、今回のコースに多くあったヘアピンコーナーでは1速までシフトダウンできるのだ。それでいて、十分なトラクションも確保している。ステアリングを大きく切り込んでいるときには、一瞬ESP(エレクトリック・スタビリティ・プログラム)が作動することもあるが、次の瞬間には介入が解除されフル加速で立ち上がれる。
日本車で同じことをしたら、イン側フロントタイヤのホイールスピンは避けられない。ST170でそれが発生しないのは、4輪の接地性が高いからだ。サスペンションは、スプリングを10%強化しダンパーも変更。ブッシュ類の強化やステアリングシャフトの高剛性化といった、きめ細やかなチューニングをした結果といえる。
そして、コーナーを立ち上がるときには、2速から4速までのギア比がクロスしているため、小気味よいシフト操作を楽しめる。伸びのいい高回転域を十分に生かしつつ、大径のエキゾーストパイプから響くサウンドを満喫できる。
再びコーナーへ進入する際は、直径300mm(フロント)のローターを持つブレーキが威力を現す。減速時にステアリングを切り始めても、リアの荷重が抜けないため優れたスタビリティを確保。クルマの姿勢が乱れないので、ブレーキングを終えた後にステアリングを切り足す場面でハンドリングの正確さが本領を発揮する。
こうしたコーナリング性能を得ているにもかかわらず、サスペンションの固さを感じない。215/45R17サイズのタイヤは、つねにシュタッという感じでしなやかに路面をつかむ。路面の補修跡などの大きな衝撃は、高剛性ボディが押さえ込んでしまう。
ST170は、高性能派生モデルとして数々の魅力を獲得。それが可能となったのは、標準仕様のフォーカスが優れた素質を備えていたからだ。現時点ではST170も日本に導入する予定はないという。だが、近々フォーカスに追加投入されるモデルには、走りのテイストが受け継がれているはずだ。欲をいえば、エンジンは標準仕様のままでもいいから、他のアイテムを揃えたSTパッケージを用意してほしいものである。 |
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| FORD |
MONDEO ST220 |
FOCUS ST170 |
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| ■全長/全幅/全高(mm) |
4730/1810/1420 |
4155/1710/1480 |
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| ■ホイールベース(mm) |
2755 |
2615 |
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| ■トレッド(前/後)(mm) |
1525/1540 |
1485/1475 |
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| ■車両重量(kg) |
1506 |
1208 |
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| ■エンジン種類 |
V6DOHC24V |
直4DOHC16V |
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| ■排気量(cc) |
2967 |
1988 |
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| ■最高出力(ps(kW)/rpm) |
226(166)/6150 |
173(127)/7000 |
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| ■最大トルク(kg-m(Nm)/rpm) |
28.5(280)/4900 |
20.0(196)/5500 |
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| ■トランスミッション |
5MT |
6MT |
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| ■サスペンション(F) |
ストラット/コイル |
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| ■サスペンション(R) |
クワドラリンク/コイル |
マルチリンク/コイル |
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| ■ブレーキ(F:R) |
Vディスク/ディスク |
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| ■タイヤ(ホイール) |
225/40R18(7J) |
215/45R17(7J) |
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| 問い合わせ先 |
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| ※上記スペックは本誌発売当時の値です。 |
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フォードのパフォーマンス指向デリバティブ(派生)モデルにとって、STは重要な役割を果たす。今後フォーカスには、より高性能なRSのデビューが控えているからだ。

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フォーカスはマイナーチェンジの際にインテリアの質感が向上。メーターの文字盤はシルバー。ミッションはゲトラグ製の6速MTで、スピーディなシフト操作を受け付ける。
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エンジンは欧州フォードSVE部門が開発。ディレクターは、F1チームのザウバー前最高執行責任者であるヨースト・キャピト。 |
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ヘアピンコーナーの立ち上がりでも十分なトラクションを獲得。ESPが一瞬だけ介入することもあったが、違和感はまったくない。 |
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ST170のイメージはWRCに参戦中のフォーカスRSにも通じるもので、派手さはないがタダならぬ迫力が。このSTルックを入手できれば標準仕様のフォーカスもブレイクしそう。 |
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タイヤは215/45R17サイズを装着。ブレーキはフロントに300mm径のローターを採用し、100〜0km/hで36.3mという優れた制動力を獲得する。 |
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専用のスポーツシートはサポート性が高く快適。運転席は6ウェイの電動調整式だ。レカロ製シートはオプション。 |
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