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人とクルマのテクノロジー展 2007 レポート

自動車に関する最新技術の展示&紹介イベント
人とクルマのテクノロジー展 2007 レポート

今年で16回目を迎える「人とクルマのテクノロジー展」が今年もパシフィコ横浜で開催された。華やかなモーターショーとは異なり、ここでは自動車のパーツメーカーなどの裏方企業が主役の展示会だ。
[2007/05/23]

日本初お目見え!のロータス エキシージ265E

「人とクルマのテクノロジー展」は、自動車を構成するパーツから、使用されている素材や測定・解析技術などの最新技術を紹介する展示会。大まかにいえば、東京モーターショーのパーツ館にあるブースが、自動車メーカーと直接関わっているメーカーで、さらにその下で取引を交わしている関連メーカーが一堂に会している展示会、と考えてもらえればよいだろう。ここでは会場に展示されていたクルマやパーツのなかから、注目すべき技術が盛り込まれたものをいくつか紹介していこう。

このイベントでは実車を展示しているブースはそう多くないが、そのなかでも日本初披露となるモデルを展示していたのが、英国ロータスエンジニアリング社が開発したロータス エキシージ265Eだ。同社は、開発・生産・販売部門のロータスカーズとは異なり、世界中の自動車メーカーに対してエンジン開発からニッチ車両の製作まで、様々なサービスを展開している部門である。

このエキシージ 265Eは、世界最速ともいえるバイオエタノール車のプレゼンテーションだ。技術の焦点となるパワーユニットは、エキシージSに搭載されているトヨタ製の2ZZ-GEにスーパーチャージャーを付加したもので、ガソリン100%からE85 (エタノール85%/ガソリン15%)までの混合率で走行が可能。最高出力は268psで0-100km/h加速が4.1秒、最高速度は254km/hというエキシージシリーズ最強のパフォーマンスを発揮する。

そのシステムは、燃料タンク内のセンサーがリアルタイムでガソリン&バイオエタノールの混合比を判断し、それに対応してECUが燃料噴射料や、タイミング、カムの切り替えおよび点火時期を調整する、というもの。なおエンジンマネージメントシステムはロータス社が開発したものを使用しているという。

欧州でレガシィに搭載される水平対向4気筒ディーゼルユニット

スバルでは、今年3月のジュネーブショーで発表済みの水平対向4気筒ディーゼルエンジンを国内初公開。これはスバルとしては初のディーゼルユニットで、他のディーゼルエンジン同様、コモンレール式の燃料システムを採用。水平対向レイアウトのメリットである低重心性や高剛性、低振動特性等を活かしつつ、肉厚や重量増となりがちなディーゼルエンジン特有のデメリットを克服し、ガソリンエンジン並みのコンパクト設計を達成しているという。

またターボチャージャーをエンジンの下面にマウントすることによってさらに低重心化が図られ、タービンの直後に触媒を配置するなど、環境性能的にも優れているとのことだ。スバルによるとこのユニットは2008年からレガシィに搭載し、欧州で販売を開始する予定だという。

「音」にこだわったパーツたち

パーツ関連に関しては、特に走行中に各部から発する音について気をつかっているものがあった。その中のひとつはアイシン高丘のブースに展示されていた高精度・高減衰ハイカーボンローター。これはブレーキローターに通常の鋳鉄ではなく、ハイカーボン鋳鉄と呼ばれる、炭素量0.30%以上の炭素鋼を使用。ブレーキ振動と不快音を低減し、高い熱伝導性を利用し、冷却効果を最大限に高めているという。

実際にスチール製のローターをハンマーで叩き比較してみると、スチール(FC200)ではキーンという高い音が長く響くが、ハイカーボンは鈍い音とともにすぐに振動が収まり、減衰性が向上しているのは明らか。おそらくコストもそれなりに掛かるようで、搭載車両にはレクサス LS460の名が挙っていた。

また金属製パーツの素材成型などを展開し、メーカーにホイールやアルミダイキャスト製品などをOEM納入している旭テックでは、ブリヂストンとの共同開発によりホイールのリム部分に弁当箱くらいの副気室を設け、そこで特定の周波数の共鳴音を吸収することによって、段差を乗り越えた際のタイヤ〜ホイールを伝わってくる音を低減しようというものだ。

これはサイドウォールが低い低偏平タイヤで特に効果が大きいようで、例えば首都高の路面に多く存在する目地段差を通過した際の「ポコッ」とか「ペコッ」っといった音を低減してくれるという。ちなみにタイヤのトレッドパターンに起因するノイズには効かない。旭テックでは現在このホイールをメーカーに売り込み中とのことだ。

ここ10年のクルマの技術進化や最新のクルマを運転する術を知る

企画イベントとして、過去10年間における自動車技術を「社会」「業界」「技術」の変化から辿る「クルマの技術、この10年」なる展示コーナーも開設されている。このなかでも特に技術については環境と安全、ドライビングプレジャー、快適・利便の4つに分類し、キーテクノロジーをパネルと実物で紹介。発売からちょうど10年を迎えた初代トヨタ プリウスや、ホンダのナイトビジョン、日産の4輪アクティブステア、そしてミツビシの消臭表皮材など、様々な分野の技術がディスプレイされている。

その他にも屋外スペースでは「最新 クルマの運転教室」と呼ばれる催しも開催されており、ここでは安全に関する最新技術が備わったクルマの適正な運転方法を見学・体験することができる。各メーカーの最新モデルをインストラークターのアドバイスを元に運転し、ABSや横滑り防止装置(ESC)、車庫入れなどを実際に行うことが可能となっている。

この「人とクルマのテクノロジー展 2007」は横浜・みなとみらい地区のパシフィコ横浜にて5月25日(金)まで開催されている。入場料は無料(受付で要登録)。


Report:相澤隆之

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