コラム

レクサスのブランド力
有名ブランドが売り買いされる時代(3/5)
ブランド力を構成する要素などがみえてきたところでレクサスの場合を見てみる。[2008/04/16]
ではレクサスの場合はどうか
知名度についてはいまさら言う必要もないだろう。アメリカのラジオ番組にも登場するほどなのだから。ちなみに、この番組でのエピソードはレクサスがやらせたのではなく、番組側が自ら描いたものと思われる。映画、テレビ、ラジオなどに自社製品をさりげなく登場させるにはお金をかければできる(プロダクト・プレースメント)。しかし今回はちょっと下品な番組。プレミアム・ブランドを目指すレクサスがやるとは思えない。このようにラジオ番組が勝手に取り上げてくれるほどの高い知名度はどうやって獲得できたか。資金力にモノをいわせて告知活動をやってきた成果であろう。でもそれだけではここまでにはならない。つまり、商品やサービスが顧客に受け入れられて口コミで広まった部分が大きいに違いない。
話がちょっとそれるが、先に挙げたラジオ番組に登場したレクサス。ここでは登場人物が「レクサス」というブランド名を言っているが、この場合はRX300(日本名:ハリアー)という具体的な車種を指していると思われる。RX300は当時大ヒットしており、レクサスの販売店がまだ少ないにもかかわらず月に6−7千台も売れていた。しかもその7割近くが女性に売れていたというから驚きだ。女性に愛されるRX300、だからラジオ番組に口説きの道具として登場する(?)。
話がちょっとそれるが、先に挙げたラジオ番組に登場したレクサス。ここでは登場人物が「レクサス」というブランド名を言っているが、この場合はRX300(日本名:ハリアー)という具体的な車種を指していると思われる。RX300は当時大ヒットしており、レクサスの販売店がまだ少ないにもかかわらず月に6−7千台も売れていた。しかもその7割近くが女性に売れていたというから驚きだ。女性に愛されるRX300、だからラジオ番組に口説きの道具として登場する(?)。
知名度だけではないレクサス
信頼度に関してもレクサスは抜群の評判を得ているようだ。母体であるトヨタの信頼度イメージがそもそも高いこともあるが、レクサスの努力も見逃せない。こんな逸話がある。
1989年にデビューして間もなくレクサスの旗艦モデルであるLS400(日本名:セルシオ)に不具合がみつかりリコールされることになった。対象部品はハイマウント・ストップランプ。発売間もない時期のリコール。誰もがレクサスの名前に傷がつくと思った。しかし、その後のレクサスの対応が凄かった。顧客に絶対に迷惑がかからないよう万全の体制を敷いたのである。当時レクサスを所有している知人から聞いた話からもその様子が伺える。それは、知人が修理のためディーラーに行く都合がつかないというと、レクサスのサービス部隊が直接知人宅を訪問して部品を取り替えてしまったのである。その後、多くのユーザーが大のレクサスファンになったことは言うまでもない。その証拠にレクサスに対する顧客の満足度は外部機関の調査によると常にトップクラス。レクサスは「災い」を「福」に転じてしまったのである。
顧客の満足度だけではない。商品の品質が高い。ようするに不具合が無いのである。これはもともとトヨタが得意とするところだ。例えばアメリカのJD パワー社が実施している「J.D. パワー・アンド・アソシエイツ 2007年米国自動車初期品質調査」。総合品質、パワート レーン品質など5つの分野における初期品質を5点満点法で評価している。全35ブランド中全分野で5点満点を獲得したのはレクサスだけ!
信頼度に寄与するものとして、最近の傾向だが「環境対策に熱心」というのも重要な要素。自動車メーカーとして当然の社会的責任とみられているようだ。この点もレクサスが強い。何しろプレミアム・ブランドで唯一ハイブリッドをライナップに揃えている。ハイブリッドのウケが今ひとつの欧州だけがレクサスとしてちょっと気になるところだろう。それでもISディーゼルを投入するなど欧州のユーザーにアピールするよう着々と手を打っている。
ここでもう一つ余談を。
レクラスやインフィニティが米国デビューに向け着々と準備していたころの話をしたい。米国のある調査会社がアメリカ人の生活意識について調べた報告書がある。何を調べたかといえば、平均的なアメリカ人が人生においてもっとも嫌う体験。結果は、1位は別として、なんと2位に「自動車のディーラーに行くこと」が挙げられていた。アメリカではディーラーの評判がかなり悪い。取引き内容が不透明、売ったら売りっぱなし、いらないものまで売りつける悪徳セールスマンがいる、といったイメージが定着しているようだ。老舗ブランドに対する優位性を模索していた後続のレクサスやインフィニティはここに目を付けたのだ。商品だけでの勝負であればドイツやイギリスのプレミアム・ブランドにすぐに太刀打ちできない。日本的なきめの細かいサービスや信頼されるセールスマンで勝負に出た訳だ。これが大当たりしたのは言うまでもない。
文:白洲輪太郎
1989年にデビューして間もなくレクサスの旗艦モデルであるLS400(日本名:セルシオ)に不具合がみつかりリコールされることになった。対象部品はハイマウント・ストップランプ。発売間もない時期のリコール。誰もがレクサスの名前に傷がつくと思った。しかし、その後のレクサスの対応が凄かった。顧客に絶対に迷惑がかからないよう万全の体制を敷いたのである。当時レクサスを所有している知人から聞いた話からもその様子が伺える。それは、知人が修理のためディーラーに行く都合がつかないというと、レクサスのサービス部隊が直接知人宅を訪問して部品を取り替えてしまったのである。その後、多くのユーザーが大のレクサスファンになったことは言うまでもない。その証拠にレクサスに対する顧客の満足度は外部機関の調査によると常にトップクラス。レクサスは「災い」を「福」に転じてしまったのである。
顧客の満足度だけではない。商品の品質が高い。ようするに不具合が無いのである。これはもともとトヨタが得意とするところだ。例えばアメリカのJD パワー社が実施している「J.D. パワー・アンド・アソシエイツ 2007年米国自動車初期品質調査」。総合品質、パワート レーン品質など5つの分野における初期品質を5点満点法で評価している。全35ブランド中全分野で5点満点を獲得したのはレクサスだけ!
信頼度に寄与するものとして、最近の傾向だが「環境対策に熱心」というのも重要な要素。自動車メーカーとして当然の社会的責任とみられているようだ。この点もレクサスが強い。何しろプレミアム・ブランドで唯一ハイブリッドをライナップに揃えている。ハイブリッドのウケが今ひとつの欧州だけがレクサスとしてちょっと気になるところだろう。それでもISディーゼルを投入するなど欧州のユーザーにアピールするよう着々と手を打っている。
ここでもう一つ余談を。
レクラスやインフィニティが米国デビューに向け着々と準備していたころの話をしたい。米国のある調査会社がアメリカ人の生活意識について調べた報告書がある。何を調べたかといえば、平均的なアメリカ人が人生においてもっとも嫌う体験。結果は、1位は別として、なんと2位に「自動車のディーラーに行くこと」が挙げられていた。アメリカではディーラーの評判がかなり悪い。取引き内容が不透明、売ったら売りっぱなし、いらないものまで売りつける悪徳セールスマンがいる、といったイメージが定着しているようだ。老舗ブランドに対する優位性を模索していた後続のレクサスやインフィニティはここに目を付けたのだ。商品だけでの勝負であればドイツやイギリスのプレミアム・ブランドにすぐに太刀打ちできない。日本的なきめの細かいサービスや信頼されるセールスマンで勝負に出た訳だ。これが大当たりしたのは言うまでもない。
文:白洲輪太郎
「コラム」のおすすめコンテンツ
日本発のパワーブランドが出現する日 有名ブランドが売り買いされる時代(5/5)世界のパワーブランドと肩を並べたか 有名ブランドが売り買いされる時代(4/5)
ブランドとは何か 有名ブランドが売り買いされる時代(2/5)
「頼むから俺の女になってくれ。レクサスを買ってあげるから」 有名ブランドが売り買いされる時代(1/5)
エコカーが当たり前になる時代は来るか? 今のうちにエコカーをメジャーに!(5/5)
>>「コラム」記事一覧









